「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

浜岡原発の耐震補強

2005年01月30日 | 地震・防災
昨日の朝日新聞によれば、中部電力は東海地震の想定震源域の直上に位置している浜岡原発5基すべてに、1基あたり数十億から数百億円かけて耐震補強工事を実施することにしたそうだ。これは浜岡の安全性に地震学者をはじめとする専門家も警告を発し、住民らが運転差し止めの署名活動や訴訟を起こしたりしてきたことの成果とも言えるかと思う。でも、どうせなら、特に1号機、2号機は高いお金をかけて補強するより、もうこのまま停止してしまえばいいのにと思う。従来の基準では600ガルの揺れに耐えられるようになっていたものを1000ガルの揺れに耐えられるようにするとのことだが、実は1号機、2号機では450ガルだった。すでに運転開始から30年近くたっているし、このまま廃炉にするほうが、よほど経済的だと思うが。
http://blog.livedoor.jp/stop_hamaoka/

家内労働者の事業所得の特例

2005年01月30日 | テープ起こし
 そろそろ確定申告の季節。よく主婦のパートなんかで103万円の壁とかいうけど、在宅ワーカーは給与所得ではなくて、事業所得になるので、収入から必要経費を引いた額が38万円を超えれば、配偶者控除を外れ、所得税を払わなくてはいけなくなる。でも、テープ起こしの必要経費なんて、たかが知れてる。せいぜい20万がいいところじゃなかろうか。そうすると、例えばわずか60万円程度の収入でも、所得税を払わなくてはいけないはめになったりする(白色申告の場合)。
 でも、もし「家内労働者」と認められると、特例で65万円の控除が認められる。この差は大きい。ちなみに、特例が認められるのは、「事業所得又は雑所得を有する家内労働者、外交員、集金人、電力量計の検針人又は特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする者」となっているので、いわゆるPC在宅ワークでも、特定の会社から継続的に仕事を得ている場合は、認められる可能性がある。
在宅ワーカー支援Home Worker's Webの中の、在宅ワーク資料の中に以下のような記述もある。
「特定の者に対して継続的に人的役務の提供を行うことを業務とする者」という場合の「特定の者」は、必ずしも単数の者をいうのではなく、人的役務の提供先が特定している限り複数の者であっても差し支えない。人的役務の提供先を広く募るなど、その業務の性質上、不特定の者を対象として人的役務の提供をする場合における人的役務の提供先は「特定の者」に当たらない。
http://www.soho-portal.org/zaitaku/houkoku/soho_data06.html

 もしかして、当てはまるかもという人は税務署に聞いてみるといいかもしれない。

在来種大豆の復活

2005年01月27日 | 田舎暮らし
 今、村ではかつて村内で広く作られていた中尾早生という大豆の復活に力を入れている(特区で建設業も参入して作っている)。村の豆腐屋さんがその大豆で豆腐を作って、販売もしているが、多分、豆腐だと日持ちしないし、お土産に持って帰ったり、遠方に送ったりするのに向かないし、新たな加工法を模索しているらしい。
 大豆は世界的に見ると、アメリカのモンサントの関係で遺伝子組み換え大豆が広く流通していて、恐らくサラダ油等はほとんど遺伝子組み換え大豆が使われていると思うが(当然、醤油などの原料になっている脱脂大豆はGMOだろう)、豆腐や納豆などには、パッケージを見る限りはまだけっこうそれ用の国産品種も使われているように思われる。しかし、国内でも遺伝子組み換え大豆の試験栽培が始まっているし、そうなると、在来品種と交配してしまうことも懸念されている。
 そんな状況下で、この村のように周囲と隔絶した環境の中で、独自の大豆を復活・継承していこうという動きはとても貴重なものだと思いながら見ている(それなら自分でも栽培すればいいのだけど、ちょっと無理)。
 かつて、アメリカのベジタリアンの人たちの料理本作りに携わったことがあるが、大豆はベジタリアンにとっては、非常に貴重なタンパク源で、大豆のまま食べるほか、豆乳、豆腐、テンペーなどに加工して、ヨーグルト、サラダ、アイスクリーム、クッキー、ケーキなど作っている。何かの参考になればいいなと思って、先日レセピを幾つかピックアップして、産業課に持っていった。さて、どんなものか。
 

フィードバック

2005年01月20日 | テープ起こし
 テープ起こしの仕事を始めて、4年目になる。ようやく石の上にも3年を過ぎた程度で、まだまだ日々迷いの連続なのだけど、チェックの仕事をしていると、時に慢心に陥ることがある。昨日は、そんな自分の姿を反省させられるような、非常に適切な基本に帰るようなフィードバックを頂いた。
 聞き取りもまだまだだし、資料の見落としもあったし、何よりも、テープ起こしの基本を改めて思い起こさせていただいた。テープ起こしの基本、それはまず「言っているとおり起こす」こと。言い間違いと思われるもの、通訳なら誤訳とか、あるいは文章の整合性とか、いろいろ整文に迷うことがあるけど、そのときに、ちょっと度を超えてしまっていることが確かにあったと思う。
 こういうことは、人から指摘されないと、なかなか気づけない。仕事の質を高めていくためには、こうしたフィードバックによって、自らの仕事を見直す機会を持つことが極めて重要だと思うが、忙しく日々の仕事に追われていると、フィードバックを返すほうだって、そんなに余裕があるわけじゃないだろうと思う。本当に感謝、感謝です。

白神こだま酵母

2005年01月18日 | 手作りあれこれ
近所の友人から、お勧めの天然酵母があるよと教わった。種起こし不要で、イースト並みの手軽さで、発酵力も強く、しかも、イーストのような細やかな時間管理をしなくても大丈夫だという。
この村に越してきて以来、10年以上、天然酵母のパンを焼いてきて、その後、普通のイーストのパンも何年か焼いていたのだけど、愛用のガスオーブンが使えなくなってしまったのと、何よりテープ起こしの仕事を始めたのが忙しくなってしまって、ここ何年か全くパンを焼いていなかった。でも、友人の話と、その酵母で焼いた全粒粉のピザをごちそうになって、眠っていたパン焼きへの思いがむずむずとうごめいてきた。
飯田市の友達がやっている店「てくてく」で売っているそうなので、今度入手してみようかな。天然酵母と来たら、粉はやっぱり国産小麦粉。

全村停電

2005年01月16日 | 田舎暮らし
 昨夜から大雪注意報が出ていて心配したが、朝起きてみたら、思ったほどの雪ではなく(20センチ程度)、子供と一緒に雪かきをして、さて仕事にと取りかかってしばらくすると、突然停電。重い雪だと、山の中なので、木がしなって折れたりして、電線がやられて停電することが、たまにある。この場合、自分の家の付近だけだと、こちらから通報しないと、なかなか復旧しない可能性があるので、まず近所の家に確認に走る。そのうち、無線で全村停電というお知らせが流れる。
 雪による停電の場合、雷による停電よりも復旧に時間がかかることが多いので、まずは会社に連絡。復旧に時間がかかったら、パソコンを使った作業は全くできないので、もしかしたら納品が遅れる可能性もありうる。こういうときに、ノートパソコンだったら仕事ができるのになどと思いつつ、でも仕事しようがないしと、友達の家でのんびりコーヒーを飲んでいたら、思いがけず短時間で復旧する。
 ところが、うちは村の中心からかなり外れているにもかかわらず比較的短時間で復旧したけど、ほかの地区ではまだまだ停電が続いていて、夕方暗くなってから、ようやく復旧したところもあったようだった。そうなっていたら、徹夜に近い作業をしない限り、明朝納品は無理だったろう。仕事上の停電対策はやっぱり真剣に考えておかないとまずいなと改めて思った。
 山間部というのは、雷も多いし、雪も多いし、停電自体はよくあることなので、うちにも当然電気がなくても使えるストーブ(薪、灯油)などはあるけど、村内でも最近の高齢者住宅などではオール電化に近い家もあるらしい。そうなると、厳寒期の長時間の停電は悲惨だろうなと思う。電気は確かに便利だし、安全性も高いと思われるのだろうけど、非常時対策を考えると、それだけというのは、やはりどうかと思う。

新村長誕生

2005年01月11日 | 田舎暮らし
 今日は村長選の告示日だった。今までの村長は昨秋の住民投票で合併反対が多数を占めたときに、正式に今期限りで退くことを表明していたものの、新しい村長をどうするかという動きは難航し、うわさはあっても、具体的な動きがなかなか見えない状態が続いていた。小さい村を住民投票が二分し、そのわだかまりがなかなか解けない中で、何よりも大事なのは、対立を解消し、全村が協力しあって自立に向けた新しい体制を作っていくことだと思っていた。そんな中で、自立を訴えたグループを主体に村を発展する会が立ち上がり、その辺で候補者擁立に動いていたようだけど、なかなか具体的に見えてこなかった。でも、昨年末になって、ようやく固まって、地元、議会、発展する会が共に推す候補が決まって、今日告示。他に立候補はなく、無投票当選で決まり、祝賀会に顔を出してきた。とにかく難産だったらしいが、無事決まって、まずは良かった。
 三位一体改革とやらで地方交付税は激減する一方で、高齢化率は実質県内トップという小さな村だから、村長は本当に大変な仕事だと思う。しかも、そこで(少なくとも当面は)合併せず自立してやっていこうというのだから、新村長も「村民総参加の村政が不可欠」と呼びかけているけど、本当にみんなで知恵と労力を出し合って村の再生に協力していかないといけないなと思っている。昨年の間はなかなか広がりを持てず動き出せずにいた発展させる会も、新村長の誕生とともに、もっと広がりを持ち、具体的に動き出せることを期待しよう。

小正月行事

2005年01月10日 | 田舎暮らし
 昨年義父が亡くなったため、今年は年賀状のない(はずの)年明けだった。とはいえ、欠礼はがきはごく内輪にしか出さなかったので、幾らか年賀状を頂いた。返事をどうすればいいのか気になって調べてみたら、松の内が過ぎてから寒中見舞いを出せばよいとのことで、今日何人かにEカードを出して、あとはがきも何枚か印刷した。明日から学校も始まるし、またバタバタと慌ただしい日々になると出しそびれてしまうかもしれないと思って・・・。
 もっとも当地ではまだ小正月行事のどんど焼きが14日にあるので、人によってはまだまだ正月気分が抜けないかもしれない。このどんど焼きなどの小正月行事、祝日法の改正で15日が成人の日でなくなってしまって以来、どこの地域でも苦慮しているのではないだろうか。この村では、観光客を呼び込んで大々的に行う大きな集落のどんど焼きは、いち早く日付を変更し、成人の日をはさむ3連休の中日になった。今年は昨日行われ、花火の大きな音が谷中にこだましていた。でも、他の集落はそれぞれの地区の事情で日が異なってきている。
 本来、子供を中心とした行事だったため、従来どんど焼きの日は小・中学校とも半日授業で、子供たちが手伝っていた。でも、地区によっては別の日にやるようになってくると、平日に半日で帰されては困るという家も多くなって、学校も対応に苦慮している。ただでさえ週5日制で授業日数が減って、学力低下うんぬんがいわれる昨今なので、無理もないが、今年はどうなることやら。

スマトラ沖地震の津波

2005年01月07日 | 地震・防災
スマトラ沖の津波のニュースを見ていて、水が引いて、取り残された魚がはねていたので、みんな喜んで浜に行って、津波にさらわれたという記事を読んで、「稲むらの火」を思い出した。戦前の尋常小学校の教科書に出ていたそうなので、年配の日本人の多くが記憶しているらしいが、もし、この話の教訓を現地の人たちが知っていれば、こんな被害に遭わずに済んだのにと思った。アメリカは津波の危険を察知していて、アフガニスタン爆撃の前線基地があるインド洋上の英領ディエゴガルシア島には即座に津波警報を発していたという話もあるそうだが、こんな空前の被害にならずに済んだ方法が幾つもあったはずなのにと思うと、やりきれない思いに襲われる。少なくとも次の地震のときには、この教訓が生かされて、津波による被害が少なくなるようにと願わずにおれない(ただし、津波は必ず引き潮で始まるわけではないので、その点は要注意)。
天災自体は地球の自然の営みとして起こるべくして起こるのだから仕方ないが、その被害を大きくするか小さくて済むかは人間の側の原因も多々ある。1年前のイランの地震では、耐震性の全くないれんが造りの家が壊れて被害を大きくした。もちろん貧しい人たちがすべて耐震建築の家を建てられるわけではないだろうが、地震がある程度の間隔で起こる地域は決まっているのだから、もう少し被害を未然に防ぐ手段がとられるべきではないかと思ってしまう。
地震列島の日本の技術や知識をもっとアジア各地と共有すべきだろうし、日本国内の防災だっていかがなものか?

新しい年の初めに

2005年01月06日 | 田舎暮らし
新しい年の初めに何か新しいことを始めたいと思って、はやりのブログなるものを始めてみることにしました。今までのHPの日記と何が違うのか、よく分かっていないし、数あるブログの中でどれがいいのかもよく分からないけど、とりあえず環境gooやスローライフ・ブログのイメージからgooを選んでみました。
南アルプス山麓の小さな村での暮らしの中から見えること、そして、テープ起こしの仕事の中で感じること(ただし、守秘義務があるので、テープの内容については触れません)などを少しずつ書いてみたいと思います。