「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

奈良・伊勢方面へ

2011年12月26日 | 田舎暮らし
 22~24日の2泊3日で、奈良・伊勢方面へ行ってきた。一つの目的は奈良で、以前にも書いたことのある子どものお墓参り。夫はもうずっと行っていないので、今年こそは一緒に行こうと前々から話していて、ようやく実現。今年は大倭紫陽花邑の法主、矢追日聖さんの生誕100年に当たり、11月には記念の会もあった。そのときは産業祭と重なって行けなかったので、せっかく行くなら人の集まる行事のときにと思って、法主さんの誕生日である23日の日聖祭に合わせて行くことにする。97歳になる青山日元さんはじめ、ご無沙汰しているいろいろな方にお会いして挨拶することができた。日聖祭の前に、大倭神宮にもお参りさせていただく。


 午後には直会もあったけれども、失礼して、明日香へ。飛鳥寺や亀型石造物、石舞台などを見て回る。





 明日香は興味深い遺跡がたくさんあって、本当だったら、時間をかけて、レンタサイクルでも借りて、ゆっくり回りたいところ。ボランティアガイドさんもいらして、しっかり解説してくれる。
 その日は多気まで行って、翌日は伊勢にある(つれあいも関与している)中央構造線の看板を見て、伊勢神宮の外宮と内宮にお参りして、二見浦に寄って夫婦岩を見て、鳥羽からフェリーに乗って伊良湖岬、豊橋経由、151号線を帰る。実はつれあいいわく、このコースは私たちがまだ結婚したばかりのころ、奈良へ向かったときの逆コースなのだそうだ。要は中央構造線沿いなのだけど、そう言われると、今年から子どもも巣立って夫婦二人の生活になっていることも相まって、starting overみたいな気分になる。
 これが伊勢市の宮川の堤防に立っている中央構造線の看板。


 伊勢神宮は大勢の参拝客で、クリスマスなのに?と思ったけど、関係ないのだろうな。この写真は内宮。


 夫婦岩はさすがにカップルが多かった。


12月定例会終わる

2011年12月20日 | 議員活動
 13日に始まった12月定例議会が今日閉会した。とはいっても、14日に常任委員会での審議はすべて終わっていて、15日の一般質問が終わった後、昨日までは自宅待機と言われていたものの、特に何も用事はなかったので、気分としては、15日にほぼ終わった気になっていた。
 今回は報告3件、議案が6件、請願1件、要望書が5件来ていた。報告第1号は平成23年度の定期監査報告で、23年度上半期の事業の執行状況などの報告があった。報告第2号は専決処分事項の報告で、これは9月の議会のときに専決事項に定めた損害賠償の件で、草刈り作業でけがをした方への支払い。報告第3号は一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例の専決処分で、これは人事院勧告に基づいて給与を若干引き下げるもの。議案第1号は大鹿村暴力団排除条例の制定について。これは長野県の条例を基に、下伊那郡下統一の条文で制定するもの。議案第2号~第6号は一般会計、国保特別会計、診療所特別会計、水道特別会計、介護保険特別会計の補正予算。歳入では、映画の関係で博物館・ろくべん館の入館者が増えた分が45万6000円計上されていた。11月末までで昨年比800人くらい増えたそうだ。歳出の方では、「大鹿歌舞伎」を商標登録するための出願費用手数料が盛られていた。その他、細々としたもので、議案はすべて可決。請願は介護職員処遇改善交付金の継続を求めるもので、これは採択となり、意見書を提出。要望のうち2件は青木地区から、堆積土砂の除去や地すべり工事に関するもので、共に採択。あとの3件は、長野県建築士事務所協会、飯田建築設計監理協会から来ているもので、最低制限価格の設定や耐震診断・耐震改修に関するものなどで、資料配付のみとなった。
 そのほか、産建の委員会の中では、地域起こし協力隊のお一方のこれまでの成果についての説明があり、来年の2月くらいに報告会を行いたいという話や、過疎対策工場、木工館の話や、里山組合の話をいただいた。木工館も来年は形が見えてきそう。

 また、今日は全員協議会が行われ、総合計画の説明会のときに住民から出た意見の概要の説明や、旧小渋橋が登録有形文化財指定を受けたが、その登録証とプレート板が届けられたこと、過疎対策工場の施設賃貸契約が結ばれたことについて、事業内容などの説明。これは岡山の方が古材や古材加工品の販売、流木加工品販売、カラマツ材使用の商品化などを考えているそうで、先般、解体された農協の建物の材なども確保しているとか。あと、北部火葬場の検討状況の報告で、5か所の候補地が決まったとのことで、その場所の説明などがあった。
 その他の中で、図書館の検討状況がどうなっているか伺う。1月にも検討委員会を立ち上げて具体的な検討に入りたいとのことだった。また、最近、長野県でも給食の放射能検査を行うとの報道があったが、大鹿ではどうなっているか伺ったところ、県では250万円くらいの測定器を4台購入するそうで、大鹿でも県に申し込みをしているとのこと。また、中部公衆医学研究所で小中学校などの給食の放射性物質測定を無料で行ってくれるそうだがと伺ったら、中学校の給食について、1月下旬ごろ測ってもらうことになっているとのことだった。

一般質問

2011年12月15日 | 議員活動
 13日から12月定例議会が始まり、今日は一般質問。今回の質問者は5名で、通告順に伊東議員が防災訓練の結果と対策について、北島議員が防犯対策その後について、熊谷議員が①生徒数減少・複式学級解決策について、②地域懇談会等、村民との対話について、③景観審議会について、東村議員が①大鹿線料金制度の見直し、②空き家情報の管理と運営、私は①第4次総合振興計画について、②インターネットによる情報発信の充実について。今回は小学校6年生の子どもたちが傍聴に来てくれた。
 私の一般質問通告書の内容は以下のとおり。

1.第4次総合振興計画について
 第4次大鹿村総合振興計画の策定に当たり、第3次計画の基本構想、また後期計画の数値目標等、全般的な達成状況をどのように検証・評価しているか。その検証結果を踏まえ、また先般の住民アンケート等も踏まえて、第4次総合振興計画において、村長として今後10年間にどのようなビジョンを描き、どのような施策を柱として重点的に取り組んでいきたいとお考えか。基本構想策定の義務化が撤廃された中で、積極的に総合計画を定めることの意義と併せて伺いたい。

2.インターネットによる情報発信の充実について
 大鹿村のホームページはリニューアルされ内容の充実が図られてきているものの、まだまだ情報の質・量・更新頻度等、不十分と感じられる点が散見される。例えば移住希望者向けには、単なる空き家情報だけでなく、定住支援策のメニューなども含めた、もう少し積極的な情報発信があってもよいのではないか。また、リンク先の中には何年も前に外注で作ったまま更新されていないサイトもあるが、スキルを持った村内の人材活用や講習会の開催など、村全体としてのインターネットによる情報発信力の底上げのための方策が考えられないか。

 一般質問は今回で3回目になるけれども、まだまだどういう質問すればいいのかとか、特に村長の答弁を受けた後のやりとりがうまくできない。
 総合振興計画については、先日の説明会で住民から出た意見なども反映しながら、具体的な内容を肉付けしていって、来年1~2月ごろ、今度は地域懇談会を開催するとのことだった。

がんばろう!さようなら原発1000万人署名

2011年12月11日 | 脱原発
 昨日はちょっと東京方面に所用ができて、せっかく東京まで行くならということで、9・19の6万人集会にも行けなかったので、さようなら原発1000万人アクションの集会に行ってきた。
 この冬一番の冷え込みとなった朝、かなり山裾の方まで白くなった中央アルプスが朝日を受けて染まっていた。寒暖計は見なかったけれども、水たまりの氷の厚さも1センチくらい。


 中央道からは、澄んだ青空の下、冠雪した南アルプス、中央アルプス、八ヶ岳、富士山、どの山々もとても美しい。境川PAを通過するときは、リニアトンネル工事の残土をその向こう側に埋め立てている堤をしかと見る。山の間をフードに覆われたリニア実験線が見えるところも。

 会場の日比谷公園に着くと、東京はまだ紅葉が見頃。脱原発集会とは関係ない人たちがのんびり散策している。

 しかし、野外音楽堂に行くと、既にたくさんの人で埋まっていた。主催者発表によると5500人集まったとか。下の写真は大江健三郎さんがスピーチをされているところ。大江さんは、原発輸出を可能にするヨルダン、ベトナム、ロシア、韓国との原子力協定が国会で承認されたことを受けて、「わずか9カ月で政治家たちの原発に対する感覚が3月11日以前に戻ってしまった」と強く批判されていた。そして、先日の6万人集会は、これまでにご自身が参加した中で2番目にたくさんの人が集まった集会だったとして、1番目は沖縄での教科書検定をめぐる県民集会、11万人(2007年)。沖縄で11万人なら、全国から集まる東京なら1000万人だろうということで、署名の1000万人という数字が出てきたとおっしゃっていた。


 福島からはお二人の方のスピーチがあった。ハイロアクション福島原発の大賀さんは、いくら除染しても、山から吹き下ろしてくる風によって空間線量が上がっているところもあるといったことなど、本当に切々と福島の状況を訴えておられた。  
 所用のため集会のみ参加して、送り出しの館野公一さんの歌を聞いた後、東京電力のところまでパレードの横を歩いて、そこで失礼しました。1000万人署名は、まだ集計されている数は200万人とか。何とか来年3月24日の署名集約集会までに1000万人集めたい。


さようなら原発1000万人アクション


第4次総合振興計画策定のための住民説明会

2011年12月07日 | 地域おこし
 昨日と今日の2日間、昼3時~、夜6時半~の計4回、大鹿村第4次総合振興計画策定のための住民説明会が開催された。今後10年の大鹿村のあり方を方向づける基本構想だし、また、このために行った住民アンケートの結果報告もあったので、それなりに人は集まるのだろうと思っていたが、私は最初と最後の2回参加したけど、いずれも人は少なかった。
 その住民アンケートだが、1200人弱の人口に対して、500人に発送して、281人からの回答(56.2%)とのこと。約4分の1の住民が回答したことになる。この手のアンケートの平均的な回収率と比べて高いのか低いのか分からないが、私の実感的としては少ないなと感じた。ちょうど同じころ、信大の学生さんだったかの社会調査のアンケートも来ていて、そっちはかなり面倒くさいアンケートだったので、そのせいもあるのかなと思ってみたり。
 アンケートでは、約半数の人が村は「住みやすい」と感じている。そして、村のよいところとしては、75.8%と断トツで「豊かな自然・景観がある」ことが挙げられている。大鹿村の「郷土の誇り・宝」と思うものも、「大鹿歌舞伎」54.4%、「自然・景観(山川)」48.4%が3位以下を大きく引き離して挙げられている。一方で、村の住みにくいところとしては、「交通の便が悪い」「よい働き口が少ない」「高齢になった時に不安」が50%台、また日常生活で困っていることや、整備する必要があると感じることとしては、「買い物の不便さ」「雇用の場」「幹線道路」などが挙げられていた。そして、今後10年くらいの間、村に住み続けたいと思うかという問いには、条件付きを入れると約8割の人が住み続けたいと考えているという結果だった。
 アンケートの中には「リニア中央新幹線のトンネル事業を村の活性化に結び付ける取り組みについて」というのがあって、どういう結果が出るのか興味津々だったが、「村の自然や生活環境が悪化しない範囲での事業なら、取り組むべきだ」が38.4%で一番多く、次が「村の自然環境やイメージを守るため、トンネル関係事業には慎重に対応すべきだ」の24.9%、「村の産業や雇用を増やすため、どんな事業でも積極的に取り組むべきだ」は15.7%、「事業関係の用地提供など、求められれば協力したい」は6.8%。このアンケートに対しては、説明会に出席していたリニアに反対の住民の中から、「トンネル事業を村の活性化に結び付ける取り組み」と、推進前提の選択肢であったことへの苦言が呈された。「取り組むべき」が1位ではあるけれども、村の魅力は何と言っても「自然・景観」であることは多くの村民の共通認識であり、「自然や生活環境が悪化しない範囲で」という限定付きであることは、村としてきちんと押さえておいてもらいたいと思う。
 こうしたアンケート結果や、前回の第3次総合振興計画の評価も踏まえて、第4次の基本構想の検討案では、村の課題として、(1)人口の減少・高齢化に伴う問題の克服、(2)村の自然環境・伝統文化の継承、(3)安全・安心な地域の維持、(4)活気を生み出す地域の再生の4点を挙げ、それぞれについて重点施策(案)が挙げられていた。今回の説明会の席で住民から出た意見も反映させながら、肉付けされて、最終的には来年の3月に策定されることになる。この総合振興計画については、12月定例会の一般質問でも取り上げる予定だけれど、ぜひもっと多くの人に関心を持ってもらいたいなと思います。

 写真は夕刻の大西公園から。十月桜と赤石。

12月定例会の日程

2011年12月05日 | 議員活動
 今日は議会運営委員会が開催され、12月定例会の日程が決まった。

 13日(火)午前10時~ 本会議開会 議案説明、質疑、審議
 15日(木)午前9時~ 一般質問、常任委員会
 14日~19日午前9時~ 常任委員会
 20日(火)午後4時~ 本会議

 今回の一般質問は5名。私は、明日と明後日、住民説明会が行われる、
第4次総合振興計画のことなどを質問する予定。

 昨日は大河原床固工群直轄砂防事業の竣工式と、そのサイドイベントとして
「演劇的記録 三六災害五十年」が上演された。6月に飯田文化会館で行われた
シンポジウムの中で上演されたもので、災害時の子どもたちの作文の朗読や、
当時のエピソードの芝居、間に合唱が入る。今回は、この合唱団に急きょ参加
させていただくことになった。
 最後は、災害後、崩落した山の荒れ地に、植えては枯れ、枯れては植えの
繰り返しにもめげず、こつこつと桜の苗木を植え続けた方々がいらして、
今や3000本の桜が美しく咲き誇る公園に復興したというところで、
歌も「大鹿の里に桜花咲く、桜花咲く」と盛り上がって終わる。
今年は東日本大震災をはじめ、各地で地震や水害など災害が相次いだけれど、
何もかも流され壊滅した被災地も、いつか桜花が咲き、美しく復興する
ことを願いながら歌わせてもらった。

「三六災害」伝える演劇、飯田の劇団が大鹿村で上演