「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

住民説明会での質問・意見

2016年04月30日 | リニア新幹線
 4月27日の住民説明会で出た質問・意見など。

○送電線は絶対地下で。松川インター大鹿線はできるだけ全線二車線になるよう努力してほしい。

○役場から松川までの所要時間は何分になるか。

○村の環境の現実は、澄んだ空気、澄んだ水、希少動植物、貴重な林産物、70年前後位前の体験です。飯田にて2家の医者に見放され、療養にて生地へ戻り大変な毎日を。軍用材を搬出していた。沢井の奥で入山、主食といえば豆に麦、米粒の入る時は滅多にない。頭痛、腹痛を病む時には木の皮または山草など何か煎じて、切り傷、打ち身なども少々違えど同様に手当てし、数年にて命拾い。塩川の水、洗浄された空気はまさに郷里の宝、南アルプス三伏峠の花畑に棲息するライチョウ、赤石岳周辺に棲息するイヌワシ、小河内沢周辺にはクマタカ、いずれも天然記念物、貴重な大地、大西桜公園周辺の小沢に渡り鳥、棲みよいかミゾゴイの姿も見られる。小河内沢の水源、青木川においては、●●谷、●●周辺にはヤマトイワナも多く棲む。観光協会、農林畜産組合、漁業組合、深く歴史ある伝統文化、大鹿歌舞伎の公演に対する支障、特に伝えたい。日頃夢と希望に満ちあふれ、リハビリに専念する病弱者たちの毎日。もし緊急事態、一つの命は地球より重いと言われる時代、いかなる代償をお考えか明解をいただきたい。
→この方への返答は緊急車両の通行問題のみだった。

○坑口工事、トンネル掘削などの土地改変により地滑りを誘発する恐れがあるので、リニアの工事を白紙撤回していただきたい。坑口工事、トンネル掘削などの土地改変により既存の対策施設の効果を低下させ、地滑りを誘発する恐れがあるのでリニアの工事を白紙撤回していただきたい。地滑りが生じた場合、住民生活に大きな影響、道路の通行止め、避難、そういった恐れがあるので、リニアの工事を白紙撤回していただきたい。トンネルの工事、掘削のために農地を長期にわたり使用したり、今後の農業経営へ影響を及ぼす恐れがあるので、またトンネル掘削による水資源への影響が多大に懸念されているので、リニア工事の白紙撤回をお願いしたい。
(中部電力が送電線の地中化が困難とした理由を、そっくりそのままJR東海にぶつけたもの)

○資料がとても見にくいので、誰でも分かるような資料の出し方をしてほしい。生活水の水質の管理について対策をどう考えているのか。地震が多発しているが、地滑り地帯の大鹿村で、仮置き場の安全対策はどう考えているか。JRで緊急用のヘリコプターを準備する考えはないのか。

○地域懇談会で、同意、合意という言葉は言っていないと言われた。前回、前々回の説明会では、住民の同意、合意がないと工事は進められないと言っていた。言っていることがころころ変わる。赤石岳公園線は地質がもろい。資材運搬車がたくさん通ることによって地盤や法面の崩れ等の危険が生じる。安全性においても大丈夫と言われても、どう信じていいのか。

○小渋線は現時点でもダンプとのすれ違いがかなりしんどい。センターラインを引いてもらったら割合楽にすれ違いできる場所があるので、やってもらいたい。トンネルの中の照明が暗いところがだいぶあるので、もう少し明るくしてもらいたい。

○他の場所の送電線の写真を見せていただいたが、7万7000ボルトなので、同じ15万4000ボルトの写真を見せてほしい。

○トンネルの中の照明で、カーブのところにもう1灯か2灯つけてほしい。ラジオが聴けるような方法をとってもらえないか。携帯電話が入らない箇所があるので努力してほしい。

○県がわれわれの意見や要望をしっかりJRに伝えてもらえなければ我々は立つ瀬がない。県がJR東海に押し切られている。しっかりと村民の声を代弁してほしい。なぜそういうことができないのか。

○発生土の仮置き場は全部川の近く。ヒ素など重金属が出てくる可能性があるが、それを住民に説明しているのか。川に流れ出ることも考えられる。変電所をつくる場所、つくったときの景観は?

○地域の物を極力使うよう努力するというが、できる限りではとらえようがない。もう少し具体的に示してほしい。同じような意識をJVも持っているのか。

○JR東海は大鹿村、大鹿村民のことをどう考えているのか。住民の合意が得られなければ着工しないと言っているにもかかわらず、住民から寄せられた多くの意見を反映しているとは思えない。道路改良と本体工事を並行して行うことは約束を反故にしており、住民軽視も甚だしい。この説明会を実施することで、道路工事と本体工事を切り離して実施することに住民の合意を得たとすることは認めない。道路改良の件で、シミュレーションで時速30キロというのは現状にそぐわない。半の沢、四徳大橋も工事をして完全片側一車線にした形で本体工事をするのが筋だ。

○赤石岳公園線の拡幅工事は10箇所あるが、そのすべてを28年度の10月ぐらいまでに終わらせるという短期間のスケジュールは逆に怖い。南アルプスのトンネル工事が夏から始まるとなっているが、赤石岳公園線の道路改良が終わらないとトンネルを掘削するための重機が入れないので、トンネルを掘るのはだいぶ後になるという説明だった。発生土の仮置き場がまだ議論になっている所もある。他の場所もまだ決定ではないと聞いている。それなのに8月からというのは、工事の手順としてどういう計画になっているのか。

○理解、同意という前に、会場の人に共感を得られていないことを理解してほしい。健康的被害は一切影響ありませんと言い切っているが、僕らはリニアの参入で精神的被害を受けている。精神的被害は身体的健康的被害にも広がっているので、その辺も理解してほしい。リニア構想は自然界への冒涜だと理解してほしい。

○1700台以上という桁違いの台数。一般車両とダンプを完全に分けてくれるのであれば、まだ納得がいくが、ダンプの間に挟まれてしまうのは本当に怖い。道路問題だけでもリニア工事は受け入れられない。自分の住んでいる場所からの斜坑の位置を知りたい。どのくらいの大きさで顔を出してくるのか。現地での説明会をやってほしい。1736台のダンプ、片道850台とすると、何人運転手がいるのか。人口減少の時代にそれだけの人が集まるのか。集まらなければ、どんどん工期が延びていくのではないか。大鹿村で工事をやらせていただくという根拠は何か。

○11か月大鹿村に住まれた方に大鹿村の感想を聞きたい。工事が始まったら大鹿村はどんなふうに変わると思うか。

○「ご理解いただきたい」の繰り返し。子ども同士のけんかだとしたら、どのような指導をするのか。

○対策委員会は同意と理解を得る場所ではない。全幹法で認可を受けたからやらなければいけないのではないと思う。今日も質問は一人3問までとされているが、対策委員会では自由に発言している。それと同じように質問を受け付けるべき。対話できなければ理解と同意にはほど遠い。この説明会で、また次のステップ、工事説明会に行くのはやめていただきたい。

リニア住民説明会

2016年04月29日 | リニア新幹線
 一昨日27日、JR東海による道路改良等の住民説明会が開催された。大鹿村でのJR東海による全村対象の説明会は、2011年10月の方法書の説明会以来、6回目になるかと思う。大鹿では生活環境、自然環境への影響があまりに大きく、不安や疑問を感じたり反対する村民も多く、毎回多くの人が集まり、次々に質問の手が挙がる。準備書の説明会までは質問者がいても30分程度の延長で打ち切られていたけど、一昨年の認可後の事業説明会では300人近い人が集まり、24人が質問して、10時半まで延長して行われた。去年の住民説明会は180人くらい集まり、15人が質問して10時過ぎまで。一昨日の説明会でも約130人が集まり、19人が質問や意見を述べ、やはり10時過ぎまで行われた。

リニア建設で道路改良の手順提示 JR東海が大鹿で住民説明会(中日新聞)

JR東海が大鹿でリニア住民説明会(南信州新聞)

 南信州新聞の1面トップの見出しは「心配の声依然多く」で、このWebに載っている記事のほかに「『責任持って判断』沢田部長 理解・同意の時期で」という見出しで住民の理解と同意についての記事があった。また、Web記事はないが、信毎では「『住民理解とは』質問相次ぐ」の見出しで、「理解と同意」についての質問に対する沢田部長の返答が出ていた。いろいろな質問や意見が出たけど、住民として一番気になるのはやはり、一昨年の事業説明会で沢田部長が言った「地元の理解が得られなければ着工できない」という言葉の理解や合意を誰がどう判断するのかというところ。今回の住民からの質問への沢田部長の返答。
「地元の方の理解を得ないと工事はなかなか進まないということは、ずっとそう思っている。理解とか合意はどういったものかと聞かれるが、こうなったら理解が得られたとか、合意が得られたとか、数で決まるものでもないし多数決で決まるものでもない。事業者が責任を持って判断させていただくつもりだ。どう判断するかと言えば、説明会でどんな話が出るか、リニア対策委員会でのやりとり、分室を構えて地元の方といろいろな話をさせていただいているので、そこでのやりとりなど、いろいろなところでの話し合いや意見を踏まえて判断していくと考えている。その考えに変わりない」
 決めるのは、村民でも村長でも村議会でもなく、あくまで事業者、なのだそうだ。

 今後、連休明けから村の住民懇談会が8会場で開催される。そこで出される意見なども集約して、5月31日に次の対策委員会。

第15回リニア対策委員会

2016年04月20日 | リニア新幹線
 今日はリニア対策委員会があった。前回3月の対策委員会では、道路改良など影響対策についての住民説明会を4月下旬(27日で調整中という話だった)に開催したいという話があって、その時点での説明内容を聞いて意見を言う形だったが、今回も4月27日の説明内容を聞くものだった。事務局がこれまでの協議を踏まえて内容を10項目に整理していて、それに基づいての説明。項目の内容は1.松川インター大鹿線の改良について、2.赤石岳公園線の改良について、3.国道152号の車両通行対策について、4.村道改良計画について、5.発生土の仮置き計画と工事用車両の平準化について、6.環境影響対策について、7.地域との連携について、8.変電施設について、9.項目1~6、8のスケジュールについて、10.送電計画について。

 説明内容については前回とほぼ同様のものが多かったが、より詳細になったものもあった。松川インター大鹿線の四徳大橋の前後のすれ違いのための待機に関して、トンネル内に車列ができて危険ではないかという前回の委員意見に対して、車列は最大7台、70メートル程度とのことで、交通誘導員か信号で制御することやトンネル内の安全対策例が示された。また前回、国道152号線の迂回ルートで大西桜橋を使いたいという話が出て驚いたが、さすがにそれは理解されないということで、今回は仮橋を三つ架けることを検討するという話になっていた。あるいは、赤石岳公園線の改良では、拡幅箇所が減ったり、また福徳寺前の迂回については、2つの案が示されて、まだこれからという感じだった。それでも、赤石岳公園線の改良は工事説明会を経て初夏から取りかかりたいとのこと。
 リニア本体工事については、6月末くらいには発生土仮置き場のいろいろな法手続きの協議が終わる見込みなので、その後、工事説明会を開催し、第二四半期のうちに着工したいという、これまで同様のスケジュールが示された。このことに関しては、松川インター大鹿線の改良など影響対策を先に着手すべきで、どう考えても順番が逆なのだけど、今日もその点を村長が質したのだけど、JRとしては先に南アルプスのトンネル工事にかかりたいという姿勢を変えなかった。赤石岳公園線の改良などは工事用の資機材搬入車が通るための改良なので、当然すべて改良が終わってからの工事になるものだと思っていたのだけど、それもピーク時を想定した改良なので、全部の改良が済まなくても工事は始められるという言い方だった。小渋川左岸の迂回ルートにしても、住民理解の前提になる話なのに、正式決定する前に工事を始めたいとのこと。そんな筋の通らない話で多くの住民の理解が得られるとは思えない。

 以前から対策委員会の中でも何度か聞いていた伊那山地の水収支解析が2日前に公表された。当然、今日の説明の中にもあると思っていたら、なかったので、質問したところ、村がまとめた項目の中になかったので入れなかったとのこと。大鹿村では大河原水源、青木川、青木川支流の3地点の解析結果が出ていて、大河原水源は影響ないものの、青木川、青木川支流では、年平均で5~7%、渇水期には青木川支流で18%減水する解析結果となっている。これも住民説明会で説明すべきことだと思う。そのほか、事後調査やモニタリングの調査結果の公表方法についても委員から質問が出た。

 そういうわけで、来週4月27日(水)午後7時~ 大鹿村交流センターで、道路改良等の影響対策についての住民説明会が開催されます。
 また、その直前4月25日(月)と26日(火)には議会報告会もあります。


大鹿さくら祭り

2016年04月16日 | 田舎暮らし
 熊本の地震のニュースが気になる。被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。この状況で強い雨の予報とのこと、これ以上被害が広がらないことを祈ります。川内原発は止めてほしい。
 
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 大鹿村では今日は大西公園のさくら祭りだった。先週の御柱祭の頃にほぼ満開になっていた桜の花がよくもってくれていて、時折風が吹くと花吹雪もきれいで、お天気もよく、大勢の人で賑わった。

 オープニングの太鼓


 村長、桜の会会長、桜の女王による植樹


 さくら祭りは初登場かな? 大鹿フラガールの皆さん











大鹿村の御柱祭

2016年04月09日 | 田舎暮らし
 今年は7年に一度の御柱祭の年。大鹿村でも諏訪系の四つの神社でごくごく小規模ながらも御柱祭が行われる。今日はその初日で、私たちも氏子になっている鹿塩・市場神社の御柱祭だった。朝8時に神社に集まって神事を執り行い、御柱を置いてある場所に移動して里曳き、といっても1kmもないくらいの距離。昼を挟んで無事建立し、その後は4時頃まで演芸奉納。天気もよくて神社の桜も満開になり、御神酒もたくさんいただいて、楽しい一日だった。写真で規模が分かるかと思います。明日は大河原の大磧神社、来週17日は梨原の葦原神社、24日は上蔵の野々宮神社で行われる。大磧神社は2本建てるけど、あとは1本ずつ。

















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