「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

浪合学校

2005年06月04日 | 子ども・教育
 今日は子供たちの部活の練習試合があって、浪合中まで行ってきた。同じ下伊那郡内とはいえ、北の端であるうちの村から、南部の浪合まで、早朝のすいている時間帯でも2時間近くかかった。さらに同じ国道153号を行って、平谷村、根羽村までが同じ郡内だから、本当に広い。一時期、一郡一市での合併の話もあったけど、大阪府や香川県よりも広い範囲に、山また山にさえぎられて、小さな村が点在しているのが下伊那郡である。ちなみに浪合村は人口780人ほどの村で、このたびの平成の合併で、隣の阿智村と合併することになっている。 
 さて、中学校の話。役場の左手に、一風変わった屋根の形をした建物群が見える。グラウンドもあり、どうやらそこが学校らしい。入り口に「浪合学校」と書いてあって、保育園、小学校、中学校が全部一体になっているらしい。そういえば、以前「おそい・はやい・ひくい・たかい」という教育雑誌に紹介されていたのを思い出した。日本建築学会賞などを受賞している非常にユニークな建築で、建物の外観だけでなく、内部もオープンスペースがあったり、空中廊下でそれぞれの建物をつないでいたり、給食は保育園児から中学生までみんな一緒に食べるなど、いろいろなコンセプトが詰め込まれていて、全国の注目を浴びた学校らしい。村の人たちの教育にかける熱意が伝わってくるような、本当にすてきな学校に見えた。この学校は、きっと合併後もずっと地域のシンボルとして、生き続けていくのだろうなと思う。
 翻って村の学校を見ると、二十数年前の統合のときにいろいろあったらしくて、小学校と中学校は数キロ離れた場所にある。建物自体は、特に河川改修のために移転・新築したばかりの小学校は、内装に木を生かした本当に素晴らしい建物なのだけど、少人数なのに、保育園、中学校とも離れた場所になっていることの無駄はやっぱり感じてしまう。