「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

第18回リニア連絡協議会

2020年12月13日 | リニア新幹線
 一昨日になってしまったが、12月11日に18回目のリニア連絡協議会が開かれた。今回は松川インター大鹿線(小渋線)の迂回路となる河川内道路の復旧と、それに伴う飯田市、喬木村への発生土運搬が絡むことから、いつもは定例議会月の下旬に開かれていたけど、早めの開催となった。
 7月豪雨で4か所で道路崩壊や路肩崩落など被災して通行止めになっていた小渋線の河川内迂回路が、12月1日より通れるようになった。利用時間は7時~17時まで。以前、連絡協議会で要望して18時までに延ばしていただいた経過があったが、今は冬季で日が短く暗いため、当面は17時までとし、日が長くなったら、また18時までにしていただけるようだ。
 続いて、飯田市と喬木村の代替地造成にリニア発生土を運搬する計画についての説明があった。河川内道路が通れない間は計画の半分の50台で飯田市に運んでいたが、今後は喬木村への運搬も始まる。喬木村は農業振興地域の除外の許可を得るのに「地域未来投資促進法」を使う関係で、年度内に実施しなければならないことから、台数は当初の計画より増えて片道最大150台。12月は40台、1月は90~150台と増やしていき、2月、3月は150台となるそうだ。6月に説明があったときは、飯田市と喬木村合わせて150台と言っていたが、河川内道路の被災で飯田市への運搬台数が半減して遅れていたことから、喬木村だけで150台、飯田市への運搬は72台ずつとして、6月まで延長されるという。両方合わせると最大片道222台、往復で444台になり、この他にリニア工事の資機材運搬の大型工事車両も46.9台通るそうなので、役場前の台数では往復500台近くになるようだ。
 釜沢地区の地すべり対策工事は集水管6か所が工事完了、集水井2か所が工事中または発注済み、集水井1か所が今後実施。川沿いは押さえ盛土は工事完了し、今後洗掘防止工が実施される。除山ヤード通路部の復旧工事も行われており、休止している除山・釜沢非常口のトンネル掘削再開はこうした工事が終わって、工事車両通行の安全性が確認できたらとなる。具体的な日程は関係する方にお知らせしますとのこと。
 小渋川非常口では先進坑の4割の掘削が完了。隣接する発生土仮置き場に、シートをかぶせた残土が置いてあって、あれは何だろうと気になっていたが、溶出試験で基準超のヒ素が確認されたそうだ。もともとヒ素等が出ることは想定されており、仮置き場内の要対策土仮置き場に仮置きしているとのこと。前に報告のあった蛇紋岩やホウ素を含む発生土はトンネル内に仮置きのまま。要対策土の搬出計画については改めてご説明しますとのことだったので、早期に示していただくよう求めた。
 青木川非常口では斜坑延長(約600m)の約3割が掘削完了。青木川非常口の残土は当面、深ヶ沢の発生土置き場に運搬することになっているが、喬木村の造成工事に青木川工区の発生土を活用したいそうで、拡幅工事の進捗に合わせて(施工中の箇所が終わったら)、喬木村に運搬したいという話があった。南アルプストンネルの発生土は粒径が大きく、隙間を埋めるのに小さい粒径の物が必要で、破砕して使うという話が前回もあったが、喬木の工事は急いでいるため、青木川工区の発生土を使いたいのだそうだ。メインは南アルプストンネルの物になるが、往復で0~100台青木川工区からも運搬するという説明があった。老朽化した下榑渡橋を心配する声を伝えたが、通れるのは通れる、1台ずつ、儀内路への運搬台数を上回らないようにするといった返答。
 送電線工事では、モノレールの設置が完了したという報告や、ヘリコプターの試験飛行の計画について説明があった。ブナの木については、現在再調査をしてレイアウトの見直しなどを行っているが、まだ結果を報告できる段階ではないということだった。
 村からは、鳶ヶ巣沢の盛土について、追加の設計照査を委託している説明があった。4か所で土を採取して液状化現象の調査をするそうだ。これについては8月の臨時議会で287万1000円、今回12月定例会で84万7000円、追加照査の予算が盛られていた。