「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

飯田・リニア説明会

2013年06月13日 | リニア新幹線
 昨日は飯田市でリニア説明会が開催され、議員全員が参加した。JR東海とリニア新幹線建設促進県協議会の共催で、行政関係者や一般の人たちで飯田文化会館のホールが2階席までいっぱいに埋まった。中間駅の概要が示された山梨での説明会とほぼ同様の内容で、環境影響評価の進捗状況、駅イメージなどが示され、長野県独自のものとしては、「猿庫の泉」周辺の調査状況、「恒川遺跡群」等の調査状況の説明があった。また、県アセス技術委員会(→知事意見)で求めた環境影響評価項目の追加について、追加した18項目に○印を付けて網掛けした資料が配布された(その代わりというか、山梨県で配られた工事開始までの流れを示した資料はなかった)。
 ちなみに「猿庫の泉」については、地表水に近い性状を有し、浅層地下水が起源になっていると想定され、深層部の地質は良好な花崗岩の岩盤で透水性は低いと想定されることから、深層部をトンネル掘削した場合の猿倉の泉への影響は小さいという説明。水源回避という地元の要請を踏まえ、準備書でルートと予測・評価の結果を示すとして、具体的にどう回避するのかしないのかという説明はなかった。朝日新聞の記事によれば、これに対して、松島信幸先生は「1年余りの調査で出せる結論ではなく、十分な地質調査をしていない証拠」と反論している。
 質疑応答では、残土運搬の問題や水資源に影響があった場合の対策について聞きたいと思って、ずっと手を挙げていたが、今回は当ててもらえなかった(一応30分近くは時間延長して質問を受け付けていたが、そこまでで打ち切られた)。一人で長々と質問・意見してひんしゅくを買っている人がいたり、消費電力の問題について聞いた人が3人もいて、JR側の回答は分かりきっているのだから、もっと他の人に質問させてほしかった。また、「大鹿に駅を」という意見を言った人もいて、びっくりした。

 残土運搬については中川村の方が質問してくれた。

Q:特に豊丘、大鹿等については、いつごろから工事が開始されるのか。資機材の搬入、発生土の運搬ルートについて、関係町村にいつごろ話が行われるのか。生活道路のために交通渋滞等の問題や環境悪化が予想されるが、交通基盤の整備等の改善策について、関係町村との話し合いをぜひ持っていただきたい。

A1:一連の環境影響評価の手続きが終わると、国土交通大臣から工事実施計画の認可を受ける。認可を受けると、まず事業説明会を開催し、その後、中心線測量、用地説明など、用地の関係の話をさせていただく。その後、工事の開始前には工事説明会を開催させていただく。これから工事計画を具体的に詰めていく段階なので、現時点で工事をいつ始めるかは言えない。事業説明会や工事説明会で、具体的にどの地点でどのような工事が始まるのか、どの道路を車両がいつごろどんな頻度で走るのかといったことについて説明していくことになろうかと思う。

A2:工事用道路の基本的な考え方として、できる限り既存の道路を活用して、ただ、必要に応じて改良は加えていく。新たに工事用道路を設置する場合については、工事計画が具体化した段階で、必要な調査等をやっていく。いろいろな道路については、工事計画の具体化に併せて、県をはじめ関係する自治体、地元の方と話をしながら進めていく。中川村ないし大鹿村の方面だと道が限られていることは重々把握している。工事渋滞といった迷惑のかからないような形が、どういう形をやっていけば私どもの工事計画と地元の方の通行がうまくやっていけるのかについては、当然これから具体化した段階で説明、話し合いをしながら進めていく。

A3:環境影響評価をきちんと手続きを済ませた後に工事実施計画の認可をいただく。国交省から認可をもらって、2014年に着手、着工を目標としている。そこから地元の方等に工事説明等を行って、ご理解を得て、また用地の取得等を行って、それからできる限り早い時期に実際の工事が始まっていくという手順になっている。

 パワーポイントで示されたここら辺の流れは、山梨で配られて長野県では配られなかった工事開始までの流れの資料に出ていた。ただし、最後の工事説明会は工事を発注した後に開催されるようなので、全く変更の余地はない。


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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2023-12-30 11:40:11
飯田市議員
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