「美しい村」の議員日記

南アルプス山麓・大鹿村在住。自給自足農業、在宅ワーカー、2011年春より村議会議員。

HOTWIRED

2005年03月31日 | 田舎暮らし
 知り合いのブログを訪問したら、テンプレートが変わっていて、私も気分転換したいなと思って、変えてみました。季節柄、桜もいいけど、どうも今までのも含めて、テンプレートの種類はたくさんあるけど、どれもいまいちピンと来ない。今までのは「フェルト」という名のテンプレートで、羊を飼っていたころフェルトの手作りに思い入れがあったので、あえて選んだ。でも、何かしっくり来なかった(このテンプレートもすごく気に入ったというわけではないので、またそのうち変わると思います)。
 HOTWIREDはテープ起こしの仕事を始めたばかりのころ、検索で偶然訪れて、かつて愛読してた人がコラムを書いているのを見つけて以来、たまに見ていた(今はその人は書いていません)。田舎暮らしを始めてしばらくの間は、新聞は家まで配達してくれないし、テレビはあえて置かなかったので、一般的なニュースレベルでもかなり情報過疎状態にあった。ましてや趣味的な領域になってくると、もちろん本屋もないし、全く遠ざかっていた。
 それが6年前にインターネットを始めてから、がらっと変わった。あの人は今こんなことをしていたのね、この人はまだ活躍してたんだといったことが、新聞やテレビでは分からない種類のことがどんどん入ってきた。そんなことの一つがHOTWIREDでもあって、そのときはすごくうれしかった。本当に今やこんな山奥なのに世界中の情報がリアルタイムに分かり、私なんか仕事がら日本の中のあちこちで行われている会議や講演会、シンポジウムなどを毎日聞いている。世界が飛躍的に拡大したといってもいい。
 もっとも、それは村の大部分を占める高齢者から見れば、別世界であることも事実。都会から村に入り、一つの場に集中して、それがネットで拡大して、今度はまたその視点を持って、改めて村を見たい。

三寒四温とはいうけど……

2005年03月25日 | 田舎暮らし
 春分も過ぎて、家の裏や北斜面などの日陰に残る雪もだいぶ少なくなったと思っていたら、昨夜は窓を開けたら吹雪でびっくりした。朝、起きてみたら、数センチ程度だけど、しっかり一面真っ白に雪化粧していた。今日は日中も曇って、気温が上がりそうにない。三寒四温とはいうけれど、本当にこの時期の気温差は大きい。体調を崩さないようにしないと。
 先々週、卒業式を控えた子供がインフルエンザにかかったけど、まだまだ村内で蔓延しているらしく、明日予定されていた「福祉と健康の集い」が中止になった。私は自治会の保健補導員という役をしているので(これって長野県だけだという話だけど、本当かしら)、出席しなくてはいけなかったのだけど、行かなくてよくなった(って、喜んでいていいのか)。子供は熱を出したその日に診療所に連れていったら、翌日には熱はひいて、大したことなく済んだし、ほかの家族もうつらずに済んだけど、高齢者にとってはやはり大変だろうな。
 今年の桜前線は早く到来するという予報だけど、こんな寒い日があると、本当かなと思ってしまう。ちなみに、今年の村のさくら祭りは4月16日。詳しくは村の観光情報をごらんください。3000本の桜と赤石岳の眺望が素晴らしいです。

テープ起こしの機材

2005年03月24日 | テープ起こし
 今日いつものようにトランスクライバーでテープを聞いていたら、巻き戻しのときに何か変な音がする。そして、カウンターの数字は戻っているのに、テープはほとんど動いていない。たまに巻き戻しがすごく重たいテープがあるので、またそれかなと思ったのだけど、取り出して手で巻き戻したら軽く回る。試しに別のテープを入れたら、やっぱり巻き戻せない。フットコントローラーでも本体の巻き戻しボタンでも同じ。巻き戻し機能がおかしくなったのかな。少し戻ってもう一度聞きたいと思っても、戻せないというのは、何とも困ったものだ。いちいち取り出して手で戻してなんていられない。とにかく最後まで聞き直して、もう一回別のテレコで聞き直しをするしかないかな。
 このトランスクライバーもかれこれ3年半、毎日酷使され続けてきたので、そろそろ予備を用意しておいたほうがいいなと思っていた矢先だった。最近はトランスクライバーを使わないという方もいらっしゃるようだけど、私の場合、登録会社からの仕事はすべてテープにダビングしてくれるので、トランスクライバーなしで仕事をするなんて考えられない。すぐにネットで注文した。こんな山奥でも明後日には届くようなので本当に助かる。今までのは修理に出して、予備としよう。
 最近テープ起こしの同業者のかたのブログが増えて、面白い。その中で、いろいろ反訳の機材を紹介してくださっている方がいる。
 http://plaza.rakuten.co.jp/mameki/
 私はトランスクライバーと安いヘッドホンで聞くだけのことが多かったので、より良い仕事をしようと思ったら、機材にも投資すべきだという話は耳が痛かった。だって、I市の量販店に行ったって、種類も少ないし試聴もできないんだもの。長時間のリスニングに最適とか書いてある安いヘッドホンを、スポンジがぼろぼろになるまで使ったのがすでに二つ。今はもう少し高いのを2種類使っている。あと、去年だったか、同業者のMLで話題になったイヤホン(ビクターMR-L235)と、会社でお薦めのインナーイヤーレシーバー(ソニーMDR-EX51SP)を買って、聞こえにくいものはヘッドホンと両方で聞いたりはしていたけど、イヤホン系は耳が痛くなったり、むずむずして、どうも苦手だ。
 まあ、音が良いものなら、安いものでも何でも問題ないのだけど、不明箇所が幾つも残るようなテープだと、やっぱり高いヘッドホンも欲しくなってくる。でも、トランスクライバーを注文したばかりの身には、ちょっと厳しいかな。
 

買い物事情

2005年03月23日 | 田舎暮らし
 私の住んでいる村にはコンビニがない。スーパーもない。あるのは農協の店舗が2店、それも1店は民間委託になり、もう1店も民間委託になる予定。あと個人商店が何店か。食料品店が3店ほどと衣料品店が1店ぐらいかな。店舗も小さいし、お客さんも少ないから、品ぞろえも充実しているとはとても言えない。これが欲しいと思っても売っていないことはしょっちゅうだ。
 そんなわけで、食品、子供服からおもちゃ、文具、本、CD、家電など、ちょっとした買い物をするのには、隣町も通り越して、I市まで出掛けることになる。うちからだと片道小一時間はかかるので、結局買い物には最低半日がかり。あれもこれもと用足しをして、本屋で立ち読みなんかしてると、午前中に出ても、どこかで外食して、結局帰りは夕方になってしまうことも多いかな。
 以前は週1ぐらいでそうやって出掛けていたけど、仕事を始めてから、特に繁忙期は、この最低半日がかりのショッピングに出る時間がなかなか取れなくなった。今は生協の共同購入に頼りきった生活をしている。雨でも雪でも家まで届けてくれるので、本当に助かります。あと、最近もう一つありがたいのが、何と言ってもインターネット。本やCD、テープ起こしの機材など、随分ネットショップを利用している。自分の目で確かめて選べないのが難点だけど、どちらにしろ、I市あたりのお店では、結局欲しい物は注文しないと手に入らないことも多いので、それなら宅配してくれるネットショップのほうがありがたい。
 かくして、ますます外に出ないで、パソコンの前に座っている生活になり、どんどん出不精になってくる。それではいけないと、最近ちょっと反省してます。

転退職員送別会

2005年03月23日 | 田舎暮らし
 昨日はPTA総会に引き続き、今年度限りで転退職される先生方の送別会が行われた。父兄だけでなく、村長や教育長、教育委員や議員さんたちも参加して、本当に村を挙げて、新しく村に赴任する先生をお迎えし、送り出す。こういうのって、どこにでもあるんだろうか? へき地の村なので、赴任される先生の多くは家族ぐるみ、あるいは単身で村内の教員住宅に住み、早起き野球や運動会など地域の行事にも参加して、単に先生というだけでなく、村の一員として何年間かを過ごされる。それだけに親や地域と先生方とのつきあいも深くなる。
 今年は公民館での全体の送別会のあと、場所を移して6年生の父兄と先生の送別会があったので、それにもしっかり参加した。中3の送別会は別の会場で行われていて、両方にかかわる人が多かったので、最初はごく少人数で、私は先生の隣という特等席で、じっくりお話もして別れを惜しむことができた。子供の話だけでなく、ついつい先日のスクールミーティングの話や教育談義にまで及んで、意見が合う点が多くて、それもうれしかった。
 途中から人数も増えてきて、カウンターの中に入って、カクテルを作っている先生がいたり(えたいのしれないカクテルを飲まされた)、一人で延々とカラオケを熱唱している先生がいたり、ふだん学校で見る姿とは違う先生の姿があって、それもなかなか面白かった。

発展させる会始動

2005年03月20日 | 田舎暮らし
 先月、設立総会が開かれた発展させる会の2回目の会合が行われた。総会のときに、会は観光、農業、環境など幾つかのプロジェクトチームに分かれ、それぞれが具体的な活動をしていくとの方針が確認されたが、今回は何人かのかたがこんなプロジェクトをやりたいという趣意書のようなものを用意してきていて、実際にグループに分かれて、それぞれの中で代表を決めたり、活動内容を話し合うなど、具体的な動きに向けての一歩を踏み出した感じを持てた会合だった。
 私は前に書いたように山野草保護のプロジェクトに参加することにしたけど、今日は提案者のかたのほかに私を含めて4名の女性が参加した。4月下旬ぐらいから、とにかく野山を歩いて、調査活動をすることから始めるとのこと。仕事との絡みで、どこまで参加できるか分からないけど、できる限り参加したいなと思う。幸いテープ起こしは4月、5月はひまな時期だ(そのかわり畑仕事は忙しいけど)。
 それにしても、発展させる会といっても、村に生まれ育って、ずっと村にいるという人は少なくて、IターンやUターンなど、外からの目を持った人たちが多い。それと関連するが、役場の人や商工会など既成団体の人たちもあまりいないので、何とかもっと村の人たちに広がっていってほしい。そのためにも、早く具体的に目に見える形で動いていきたいなと思うし、情報発信をしっかりしなくてはいけないなと思う。
これまで、村の中では、意見やアイデアを言う人はいても、実際に動く人があまりいなかった。まずは、そこから脱することができるかどうかだろうな。
 

卒業式

2005年03月18日 | 子ども・教育
 今日は下の子の小学校の卒業式だった。この学年は過疎化・少子化の進む村の学校にしては比較的人数が多い16人、そのうち長男は3人だけであと全員末っ子というクラスで、個性豊かというか、ちょっと元気よすぎという感もあって、一時期はなかなか大変なクラスだった。でも、5年生になって先生が変わってから、見違えるような成長を遂げた子供たちで、それだけに今日のみんなの堂々とした姿には本当に感激もひとしおだった。
 もちろん子供たち自身にも高学年になったのだから、しっかりしなくてはいけないという前向きの気持ちもあったと思うけど、その気持ちを本当に上手に引き出し、認め、高めてくれていった先生だった。実は次男も5~6年の2年間お世話になったのだけど、次男のクラスは対照的にたった7人、それもしっかりものが多くて、先生もかなり楽だったと思う。いい先生だとは感じていたけど、力量ということは特に思うことはなかった。でも、下の子のときには、先生によって、子供たちがこんなに変わるのかと、まるでマジックを見ているような気さえした(前の先生が悪かったわけではないけど、若くて、経験不足は否めない感じだった)。
 子供たちの教育にとって、何よりも重要なのは、やはり指導要領やカリキュラムより何より、子供たちの素直な前向きな気持ちをいかに引き出すかなのだろうなと思う。でも、口で言うのは簡単だけど、実際には親でもなかなか難しいところがある。子供は褒めて伸ばせと、いろんな本に書いてあるけど、つい欠点ばかり目について、要らぬ口をきいて反感をかったり、やる気をそいだりしてしまうことも多々ある。まして、大勢の子供を相手にする先生には、懐の深さ、人間的な幅みたいなものも必要だろうし、単に教員資格を持っているからといって、子供に信頼される先生になれるわけではない。やはり資質みたいなものがあるように思う。
 そんな中で、小学校時代にこんなすてきな先生に出会えた子供たちは本当に幸せだったと思う。O先生、本当に4年間ありがとうございました。
 
 


スクールミーティング

2005年03月11日 | 子ども・教育
 先日、スクールミーティングと称して、文部科学省の職員が来て、授業を参観したり、子供たち、教職員、保護者と直接対話し、意見を聴くという会が村の小学校で行われた。めったにない機会でもあるし、仕事のやりくりをつけて行ってみた。
 国際比較で学力テストの順位が低下したことなどから、学力低下がますます言われ、ゆとり教育、総合学習の見直しなどが言われていることが気になっていた。そもそも、詰め込み教育の反省や、自ら考える力を養うことなどを目的に総合学習が導入されたわけだけど、実際、子供たちを見ていると、地域のことを学んだり、お年寄りと触れ合ったり、総合学習の枠組みの中で、とても有意義な体験を多々させてもらっているなと感じている。教材探しが難しかったり、教員の力量が問われたりする面もあり、評判が悪い向きがあるようだけど、まだ始めたばかりなのに、うまくいかないところに足を引っ張られて、見直しうんぬんというのはどうかと思う。ぜひ今後ともしっかり続けてほしいということなど、幾つか意見を言わせてもらった。
 最後に意見を言った人が、そもそも何のための教育か、子供たちが生きていくのに必要な力を身に着けるためではないか。国際比較で点数が悪かったからといって、国のメンツのための教育か、文科省のメンツのための教育かと、かなりきついことを言っていた。私は田舎の人はもっと遠慮した物言いをするものだと思っていたので、ちょっとびっくりしたけど、ぜひ大臣に聴いてほしい言葉だと思った。
 全国各地、300校ほど回るそうだが、きっといろいろな意見が出ることだろう。霞が関にいては聞こえない、より子供たちに近いところからの意見にしっかり耳を傾けて、ただ聴くだけではなく、それをぜひ実際の教育改革に反映させてもらいたいものだと思う。

おからのクッキー

2005年03月05日 | 手作りあれこれ
 6年生の息子たちが学校の畑で育てた大豆で豆腐作りをして、残ったおからを持ち帰ってきた。普通はふやかした大豆をミキサーにかけて、それを火にかけて煮てから、搾って、豆乳とおからに分けるのだけど、それだと熱くて、子供たちには大変だからというので、生の状態で搾ったというおからだった。何か豆のにおいがつんとする。もちろん先日書いた大鹿大豆。さて、どうやって食べようか。卯の花煮というほどの量でもない。
 そのとき、ちょっと余裕がなかったので、生なので日持ちしないと思って、とりあえずレンジにかけて、火の通った(?)状態にしておいた。それをそのまま食べても、けっこういける。パラパラに炒って、レーズンなどと一緒にグラノーラ風になりそう。
 さて、そのおからを今日はクッキーにしました。おからの量とわが家の子供たちの嗜好を考えたら、クッキーしかない。家でクッキーを焼くなんて、久しぶり。どうせなら、小麦粉は全粒粉で、食物繊維たっぷりのヘルシー路線。おからと全粒粉と砂糖、マーガリン、牛乳、塩少々を混ぜ合わせて、めん棒で延ばしたものを切り分けて、オーブンで焼くだけなので、ごく簡単。
 焼き上がったら、お昼ご飯を食べたばかりのはずの子供たちがすぐ寄ってくる。量もわずかだったので、3時の前になくなってしまった(証拠写真を撮る間もなく)。分量もアバウトに作ったけど、久しぶりの手作りクッキーに、私も子供たちも大満足でした。
 
 

田舎のPTA

2005年03月03日 | 田舎暮らし
 今日はPTA役員の引き継ぎ会があった。小学校・中学校合わせても子供の数は80人足らず、家庭数にすると50軒を割るようなところなので、引き継ぎ会といっても、集まる顔ぶれは毎年大して変わらず、ただ役職が変わって移動するだけに近い。もちろん役を掛け持ちする人も何人もいる。生徒数の減少に伴い、PTA組織も2年くらい前に縮小再編されたが、もっと縮小してもいいのかもしれない。
 PTA会費も小中学校の子供がいる家から集めるだけでは足りないので、子供がいない家も準会員となっていて、毎年500円出していただいている。本当に村じゅうの皆さんに支えていただいているPTAであり、子供たちである。
 自然と先生たちと親の交流の機会も多く、以前は飲み会も多かったけど、最近はだいぶ減ってきた。中学校部会では文化祭終了後に先生たちとの懇親会があるが、参加者が減ってきているので、ぜひみんなに出席してもらうように呼びかけようなんて話が今日も出ていた。まずねぎらうべき子供たちをほっといて、親と先生が飲んでるのも変な話のような気もするけど、まあ、そんな和気あいあいとしたPTAもあと3年。