日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

旅は小説より奇なりのホーチミン 【ひっそりとざわめきのLusine(ルージン)】

2015-09-06 | Weblog
その昔、あたしはこんな記事を書いていた。

たどりつかない店


この夢は驚くほど現実的で、いまでもあの手触りと光と色を覚えてる。
不思議な、不思議な、たどりつかない店。
迷いこんで、たどり着いた路地にひっそりとあるはずの、そのお店が、もし目の前に現れたとしたら、きっとそこはホーチミンである。
いかにもお土産的な絵画を売る店、ベトナムに風景を切り取ったポストカードのような安っぽさをふりまいている絵を眺めながら、暗いトンネルのような通路から陽の当たらない細い階段を上るとそこには、白と黒のモザイクタイルの床がひろがる、明るい空間が広がるのだった。
ドンコイ通りの裏を照らす日差しは、大きな通りのそれとは違い、柔らかくのびてくる。
通路に置かれたイスとテーブル。密やかに、もれ聴こえるざわめき。



重い扉を開けるとささやきはざわめきに変わり、各国のツーリストが思い思いに食事とおしゃべりを楽しんでいる。

ペルノーをすすりつつ眺めると、バーにぎっしりアメリカ兵が並んで、声高に笑ったり、叫んだりしている。

開高健 『輝ける闇』より



本当にここはホーチミンかと訝るぐらいのおしゃれ空間で、手前がカフェで、奥がセレクトショップ。





夢に見たたどりつかないお店は、確か、こんな佇まいであったわ。
その時は人っ子一人いない、静謐な空間だったけど、現実はカップケーキはカワイイし、マリアージュ フルールのお茶はすこぶる安く、サラダの量が多くて驚く満員のカフェと、高級そうでいてどことなく、ベトナムのゆるさを残す雑貨と洋服が並ぶおしゃれ空間。


洋服はあるけど、お召し物はなく、夢の中ではなくて現実で。
明日、着ていく洋服が売っているLusine(ルージン)
連日、通ったこのLusine(ルージン)、ホーチミンで行くべき店である。
きっと、ちゃんとたどり着いてLusine。




小説より奇なり旅 場面その7
Lusine(ルージン)
住所:151/1 Dong Khoi Street 1st Floor, District 1
営業時間:10:00-22:00


ホーチミンでおしゃれなところと思うならここを外してはいけない。
残念ながら、洋服はベトナムのドメスティックなものは少なくて
KWNZOとかACNEとかCOMME DE GARCONSとか東京でも買えるもの多し。
せっかくだらかベトナムらしいものと思うならルージンのカフェでも使っていたWetter Indochineのものや、AMAI(アマイ)の器、、MAROU(マルゥ)のチョコレートなどがオススメ。

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