日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

掌の火

2012-02-07 | ギャラリー
津軽のゴーギャン 常田健
「わだばゴッボになる」という言葉を残した棟方志功
越後のミケランジェロ 石川雲蝶
そして高田瞽女を描いた斉藤真一



寒さ厳しい地方の芸術家の作品は一目見て、好きか嫌いかその評価が割れるほどの個性を持つ。
地に根をはり、がっしりと根付く存在感。
それがまさに唯一無二の個性となり作品に反映されるのだろうか。

十和田現代美術館、青森県立美術館、金沢21世紀美術館と
雪深い地方の美術館も個性が強いところが多いよなあ。



青森県立美術館にある奈良美智のあおもり犬。
雪の時期にだけ帽子を被る。
見に行くのならやっぱり帽子なしより帽子ありの時期に行きたい。


こうやって冬になる度、東北、北陸に行きたくなる。
厳しい冬をかいくぐる生命力に会いたいからなんだろう。
1cmの積雪にも右往左往する身としては寒くなる前に早く行かなきゃと思って
冬になり、雪が恐くて結局行けない。



さりとて、東北や新潟の醍醐味は冬の寒さと雪なんだろうとも思う。
凍てつく外からほっと暖かい空間で芸術鑑賞をするぜいたくさと言ったらない。
そこがしんしんと静かな場所ならもっといい。




寒くなる度、寒くなるほど恋慕や思慕といった思いにかられること。
それが寒さ厳しい地方で生まれた作品の魅力だと思っている。
手をかざしたその手の平が暖かくなるような小さな火のような感動。
そう、寒い時には掌の中に火をもつ様な体験がしたいのだ。

ちろちろと燃え続ける火は小さくとも
いつ自分を飲みこむか分からないという危うさを孕む。
そんな力強さと感動と圧倒的な印象が寒い地方の作品には多い様な気がするの。
ついでに感動は心の寒さ対策ですから。


夏の間に思い出せばとっとと行けるに
ノースタットレスの我家には冬の雪国旅はしんどい。
毎年一番寒い時期にいきたくなるんだから困ったものだ。

今年は三連休が少ない様で旅行の予定を決めかねる。
思い立ったが吉日で動かないとどこにも行けないのは分かってはいるが
アート鑑賞もしたいし、冬の魚は美味いし、雪とも戯れたいしで
1泊2日では時間が足りないのだ。
週末旅で何を観に行こう。
まずはそれから!
コメント
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