日々草

「つれづれなるままに・・」日々の事を記す。

雪と酒と

2011-02-14 | Weblog
なんだか大雪の様相を呈す。

傘も持たずに出かけたあたしは雪まみれで家に着く。
雪が降るのはなんとなくウレシイような苦々しいような。
積雪1cmで大騒ぎです。

旅行の片づけもままならないところへ段ボールでおみやげが届く。
大量のキムチ!!!
すぐに冷蔵庫にしまったんだけどなんだか家中がキムチ臭い。

そういえば大阪って空気が美味しい。

「おいしい」ではなく「美味しい」だからね。

高い山の山頂で深呼吸をしたときに「空気がおいしいね!」のおいしいではなくて
あっちこっちから食べ物の匂いがするって意味の「美味しい」です。

この間のブログにも書いたけど 駅の構内を歩けば551蓬莱の香りにぶつかるし
もちろん道頓堀ではソースとラーメンの香りがそこかしこに漂う。
法善寺横丁では串揚げの香りやお出汁の香りに出会う。

今回、どうしても行きたかった鶴橋商店街ではチヂミやキムチをはじめとする韓国の香りが漂います。
もう、ここは日本ではありません。
その匂いに刺激され大量キムチを購入。
その他にもいろいろ買ったら送料をオマケしてくれました。
ラッキー!!!

落語の噺ではないけど香りで一杯、飲めるような気がしてきます。
あ、いやいや・・・気がするではなく実際に飲めるが正解。
本当によく飲んだなあ。
昼間からビールのんじったし。

そんな大阪で朝刊を見ていたら、
1月12日付 朝日新聞  天声人語

まいど東京暮らしの寝言ながら、靴底ほどでも積もると雪の煩わしさを痛感する。
そして雪国にわびながら、白魔を味方に熟す雪中酒を思う。
風土と時だけが醸す味といえば、南極にて100年を経た「氷中酒」の記事があった

20世紀初めに英国の探検隊が残したウイスキーである。
小屋の床下、ブランデーと共に五つの木箱で眠っていた。
スコッチの中の氷は見飽きたが、氷中のスコッチは初耳だ

隊長のアーネスト・シャクルトンは、南極に挑み続けた猛者。
その酒は、人類初の南極点到達までわずかに迫った旅の品らしい。
11本がニュージーランドで解凍され、一部が分析のため英国に里帰りした
アムンゼンやスコットに先を越されたシャクルトンは、次に南極横断を企てる。
氷海で船を失うものの、2年近い苦難の末に28人全員が生還を果たし、英雄になった。
死闘を記した『エンデュアランス号漂流記』(中公文庫)にも、遭難前、船中のクリスマスをウオツカやラムで祝う場面がある。厳しい極地行に酒は必携だった

リーダーシップに防寒衣を着せたような探検家である。
いずれ皆で乾杯すべく埋めたのではないか。
夢はかなわず、47歳での探検途上、不帰の客となった。
「ライオンとして死ぬより、ロバとして生きたい」の言葉が残る

オーロラの下で価値を蓄えた希代の蒸留酒。
売れば1本10万ドル(約830万円)という。
琥珀(こはく)色の液体は、ロバに徹した男の自負や嫉妬のすべてを溶かし込み、香(かぐわ)しく揺れる。
封を解くのが誰であれ、喜々として氷と戯れよう。



雪がちらつく中をあちこちと動き回った3日間。
美味しいお酒を堪能した3日間。
そんな中で読んだこのコラムは印象に残る。
夏の喉の渇きを潤すのもいいが寒さを楽しむお酒もまた乙なものである。

雪見酒
そしてこの氷中酒の話
寒さと酒は切り離せません。

そうそう、最終日の昨日は京都へ。
修学旅行以来、行ったことがなかった清水寺へ行く。
やっぱり世界に誇る建築物であることを実感しました。
ついでに学生時代では気にもとめないであろうものに出会う




音羽霊水
音羽の滝のお水 (御祈祷 済み)  1本 500円也。

清水寺境内にある音羽の滝
古来より名水として珍重される。
清水寺の名前もここからきているそうです。

なんとこの水、売ってるんだ・・・・。
1本 500円。

霊験あらたかな貴重なお水といえば安い。
原価を考えるとエライ高価なお水であります。



凡人、俗人のあたしはここであのコラムを思い出す。


この水でウイスキーの水割り  飲みたい!!!」と。


雪と酒とご利益を!
シャクルトンのウイスキーに負けないウイスキーが飲めそうです。
こなると東京の雪も楽し。
スーパーのウイスキーも有難しです。









コメント
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