原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「日本学術会議」の独立性の意義を守りたい!

2023年04月20日 | 時事論評
 冒頭から、2023.04.18付朝日新聞記事「学術会議、政府に猛反発 総会での説明法改正案『恫喝に近』 海外の学者も憂慮表明 人事介入の可能性残す 独立性の意義守れ」より、以下に一部を引用しよう。


 日本を代表する科学者の組織「日本学術会議」の会員の選び方をめぐり、政府と学術会議が対立を深めている。 17日にあった会議の総会で、政府側が「透明性を高めるため」に第三者を関与させる学術会議法改正案の内容を説明すると、会議側からは「独立性が損なわれる」と反発や批判が続出した。 会議側は18日の総会で対応を協議する。 (途中大幅略)
 内閣府は、諮問委のを経済界などから選ぶことを想定。 会議は「諮問委の意見を尊重しなければならない」と定めている。
 諮問委設置の狙いについて、笹川武・内閣府総合政策推進室長は「国民から理解され続けるためには、透明性の確保が最低限必要」と選考プロセスに外部の有識者が関わる事への理解を求めた。
 これに対し、学術会議側からは「学術の得率性を脅かす」「恫喝に近い」と反発の声が上がった。
 学術会議の会員は、諮問委の委員の選び方には政府の意向が反映されるため、政府の意に沿わない人は会員になりにくくなる可能性があると指摘。2020年に菅首相が6人の会員候補を任命しなかったようなことが繰り返される、との懸念が払拭できないという。(途中大幅略)
 問題のきっかけは2020年秋、当時の菅首相が学術会議が推薦した会員の人事に介入したり、6人の任命を拒否したことだ。 反発する学術会議に対し、菅氏は理由を説明せず、学術会議の組織批判に終始した。 (途中大幅略)
 一方の学術会議は、任命拒否の理由の説明や、拒否された6人の任命を棚上げにされたまま、一方的に改正案を進める政府・与党への不信感が根強い。(中略) 内閣府は今回の法案に自民党の提案を多く取り込んだ一方で、改革の当事者である学術会議への説明は後回しにしてきた。
 学術会議の梶田隆章会長は「現会長として重大な決意を持ってこの問題に取り組む」と繰り返してきた。 進退をかける意向を示したと受け止められており、法改正を強行すれば、学術会議幹部の退陣など、混乱が広がる可能性もある。

 (以上、朝日新聞記事より一部を引用したもの。)



 私め 原左都子は、この「学術会議問題」を 2020秋当時の菅首相による「6名の任命拒否」事件以降、幾度となく我がエッセイ集にて取り上げてきている。

 まったくもって、科学ド素人・菅氏の「6名の任命拒否」のやり口がとてつもなく許し難かったからに他ならない!


 その後2年半の年月が流れているが。
 この問題が未だ学術会議側の意向尊重ではなく、相変わらず内閣府の“思う壺”の方向に流れて動いている事実が、実に嘆かわしい。😫 😡 

 この内閣府の動きとは、まさに「学術の独立を脅かし」、「恫喝に近い」ものとしか言いようが無いであろう。

 朝日新聞記事内では、この政府(内閣府)の動きを以下のように表現している。
 「不確実性の大きな現象が長期的にもたらす危機に対し、目先の利益を重視しがちな政治や経済の観点だけで判断すると政策を謝りやすい。高度な専門知識と幅広い視野に基づいた政策提言が欠かせない。」
 「各国のアカデミーで作る『国際学術会議』は政府からの独立性が参加の条件だ。」
 「政府が法改正を強行すれば、日本は学術の独立性を守れない国として世界に受け止められるだろう。 政府は任命責任問題で、すでに学術の独立性を踏みにじっている。世界から優秀な研究者を集める支障とならないか。 日本の研究力回復の足かせになれば、本末転倒だ。」


 まさに、朝日新聞結論の通りだ!!

 ここはどうか、「現会長として重大な決意を持ってこの問題に取り組む」との宣言をされている ニュートリノ研究にてのノーベル物理学賞受賞者・梶田隆章氏の、ご自身の研究を犠牲にされて??までの訴えに。

 内閣府も少しは国際科学感覚を養いつつ、今後の言動を慎んで欲しいものだ。
 

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