原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

“物理屋” の亭主

2021年05月08日 | 自己実現
 (冒頭写真は、リビングルーム内の大型書棚に保存してある我が亭主の “物理学関連図書” の一部。)


 引き続き、同様にリビング大型書棚内の亭主の物理学関連図書を撮影したもの。

        

        


        

 (参考だが、我が亭主の物理学の専攻が「生物物理学」だったため、「生物学」「医学」関連図書も混ざっている。
 私め原左都子は医学部出身でもあるため、亭主と同一の医学関連図書が何冊かダブっている。 
 亭主は自室書斎にも少なからずの図書を所有している。
 こちらのリビング大型書棚は、私自身の各種図書や資料も含めて、現在に至ってはほとんど読まないものばかりが並べられている。 要するに、今すぐに“終活”対象として廃棄処分してもよいものばかりだ… 😖 


 本日このテーマを掲げたのは、本日付朝日新聞「書評」ページを見たことによる。

 早速、宇宙物理学者であられる須藤靖氏による、橋本幸士氏著「物理学者のすごい思考法」と題する図書の書評の一部を以下に引用しよう。

 物理学者は、自分たちのことをおそらく自負をこめて“物理屋”と呼ぶ。では、物理屋とはいかなる人種なのか。 本当に知りたい人達には必読の書である。
 筆者は大阪大学へ赴任した後、東京で隠していた才能が「笑いをとってナンボ」の大阪で全開したのは、物理学的必然であろう。 (中略)
 むしろ著者の会心の数学的結論を聞かされる都度、さらに優れた直感的正解を即座に言い放つ奥様の知性の方に強く感動した。
 とはいえ、本書は物理屋の生態についての単なる小ネタではない。 (中略) そこでは、照れ隠し的な笑いのネタが抑えられている分だけ、物理を愛し、そこに世界の美しさを探し求める(大阪人的ではない)著者の文学的素顔を垣間見ることができてうれしい。

 (以下略すが、以上朝日新聞本日の「書評ページ」より一部を要約引用したもの。)


 この書評を読んで、私は亭主との婚姻前後のエピソードを思い起こした。
 
 我が亭主とは“見合結婚”であることは過去に幾度となく述べているが。
 見合いの場合、まず「釣書」なるものが手元に届く。 これに生育歴等が記載されているため、我が亭主が大学院博士課程を修了して「(物理学において)理学博士」号を取得し、その職種に就いている事実は把握していた。

 その後、実際のお見合いと相成るが。
 その第一印象としては、まさに上記書評内にある通り「物理学」の欠片も感じられない人物だった。
 それは私側の会話の進め方が上手い(?)事が功を奏したことだろう。😜  何分、当時は高校教諭として日々生徒とかかわっていた。 どう振れば相手がどう反応するかなどお見通しだ。 まずは“楽しさ”を演出すると、大抵の生徒はそれになびいて笑顔になってくるものだ。  我が亭主の場合も元々“明るい”人物の様子であり、前半は和気あいあいとした時間が流れた。
 見合いも後半に入り、そこで初めて亭主専門の「物理学」に私が話題を変えると。  突如として亭主が多弁となった。 私が聞き役に徹していると、物理学専門談義と相成り熱が入ってくる。 時間も経過するし疲れが生じてきた私側が、「今日はこの辺にしておきましょうか。」と区切りをつけると、それに素直に従い見合い会合は終了した。
 後日談だが、この日の感想はその後親しくなった亭主に正直に伝えた。 「あれは喋り過ぎだよ。 フツーの見合いの場合、五分五分会話をするべきだ。 貴方はその配慮に欠けていたなあ。」 容赦無き我がご意見に、亭主が素直に侘びて。 まあ結果としては、成婚に持ち込まれたとの結末だが。 

 そんな経験もある私としては、上記書評に記されている内容が把握出来る気がする。


 番外編としてついでに付け加えておくならば。

 我が亭主が末に「物理学研究者」として成功出来たのは、中高時代にお世話になった家庭教師氏の影響を大きく受けた故のようだ。 
 亭主が今尚尊敬しているこの家庭教師氏に巡り会えたのは、自宅近くの “東京外国語大学”のアルバイト斡旋事務所へ義母が家庭教師を求めて訪れたことがきっかけだそうだが。
 とにかく 博識の現役大学生であり、「ドストエフスキー」を筆頭に、「古代ギリシャ哲学」「量子力学的実在論」等々をいつも熱心に語ってくれたとの事である。

 その恩恵で、我が亭主は物理学方面へ進学すると共に。

 年老いた今尚「ドストエフスキー」読書に明け暮れることも叶っている。
        

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