原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

理研の新法人化は当分棚上げにするべき

2014年06月14日 | 時事論評
 前回のバックナンバーで公開した通り、骨折後果敢にもランニング練習になど励んだ原左都子だが、実はその裏側で右手首骨折周辺部位の後遺症症状の痛みにずっと苛まれている。

 この痛みから解放されるには、今一度整形外科医を訪れるより他に選択肢がないと結論付けた私は、昨日“不本意にも”整形外科医を訪れた。 そのX線診断結果とは、右手首関節にダメージがあるとの事だった。

 
 我が骨折後遺症に関するエッセイは後日に回すとして、今回は是非「原左都子エッセイ集」定番の “STAP細胞騒動” を取り上げたい。

 と言うのも、昨日訪れた整形外科医院待合室で垣間見た週刊誌に、な・な・なんと、自民党高村正彦副総裁(現在「集団的自衛権」を高らかに掲げている人物)が、STAP小保方氏のファンであるとの記事が掲載されていたのだ!
 その記事によれば、どうやら高村氏は小保方氏が“努力家”であることを買っているらしい…。  高村氏が一体全体何を持って小保方氏を“努力家”と結論付けたのかに関してまで読み進む前に診察室に呼ばれたため、残念ながらその理由は不明である。

 ところで私は、以前にもSTAP小保方氏が“努力家”であるとの好評をネット上の庶民チャット媒体で見た事がある。 
 ん?? 小保ちゃんが努力家???  もしかしたら、4月に小保方氏側自費により開催された「小保方不服申立て会見」を見聞した人物がその“受け答え力”のみを判断して、そのように感じたのかもしれない。

 私自身の小保方氏に対する感想を一旦ここで述べさせてもらうと、(決して小保方氏の生き様をずっと見てきた訳ではないが)「科学者」としては大した努力もせずして、どういう訳か早稲田大学博士過程を修了して、その後理研リーダーに任命されて“しまった”人物との感想しか抱けないのだ。


 私は少し前の6月8日に、「科学ド素人下村大臣が何故小保方検証参加を強制する?!」と題するエッセイ“草稿”を、誤って一瞬ネット上に公開してしまった。
 このエッセイで何を述べたかったの私論を、以下に振り返ろう。

 下村文科相が小保方氏を擁護することにより何を目的にしたかったのかなど、私の想定範囲内である。 まさか下村大臣までが“個人的”小保方ファンではなかったと信じたい事を前提としよう。
 自民党政権が現在の独立行政法人「理研」に更なる巨額の血税を注ぎ込み、新たな国家管轄新理化学研究組織として「理研」をバージョンアップしようと目論んでいる。
 そんな政権の新組織計画にタイムリーに反応したのが、小保方氏STAP細胞関連論文だったのだ。  これは“美味しい”と唾を付けた安倍政権は、早速小保方氏を総理官邸まで呼んで会合を持とうとまでしていた。
 ところがどっこい、小保方STAP論文はそのすべてが“捏造”の数々で仕立て上げられていた事実に関しては、既に皆さんもご承知の通りだ。
 その事実を知ってか知らずか、安倍政権下の下村文科相が「STAP論文検証には小保方氏を加えるべき」と言い始めた時には、私はこの大臣が心底科学分野をわきまえないで失言したと思しき事態に仰天させられたのだ。
 そこで申し訳ないが、私は下村大臣なる人物の経歴をネットで調査させて頂いた。
 どうやら、氏は早稲田大学教育学部卒のようだ。 なるほど、小保方氏とは「早稲田大学」との項目で共通項があったのか…。 それにしてもやはり、こと「科学分野」に関してはそのバックグラウンドは一切なさそうだ…。


 理研STAP細胞不祥事に関する最新ニュースに戻ろう。

 理化学研究所の小保方晴子ユニットリーダーらがSTAP細胞を作製するために使ったとするマウスは、存在しなかった可能性があるとの分析結果を、理研内部の研究者がまとめていたことが、6月11日分かった。
 STAP細胞の遺伝情報を担う染色体に異常が見つかったという。 この異常は長期間培養したES細胞(胚性幹細胞)の約3割で見られる。 STAP細胞がES細胞だったのではないかとの見方を裏付ける分析結果で、理研が進める検証実験にも影響を与える可能性が高い。
 小保方氏が所属する発生・再生科学総合研究センター(神戸市)とは別の研究拠点である、統合生命医科学研究センター(横浜市)の遠藤高帆・上級研究員らが、公開されたSTAP細胞の遺伝情報を詳しく調べた。 その結果、マウスの細胞には2本1組で計20組40本の染色体があるが、STAP細胞では8組目だけ染色体が3本あった。こうしたマウスは通常、母親の胎内で死んでしまう。だが、論文は、生まれたばかりのマウスからSTAP細胞を作製したと説明し、分析結果と矛盾するという。
 (以上、ネット情報より引用。)

 次に朝日新聞6月13日一面トップ記事より引用しよう。
 STAP細胞論文の問題で、理研が設置した外部有識者による改革委員会は12日研究不正に至った経緯と背景を分析し、再発防止策を盛り込んだ提言をまとめ公表した。
 それによれば、小保方氏が所属する発生・再生科学総合センターを「構造的欠陥がある」として早急解体を求めている。


 最後に、原左都子の私論に入ろう。

 上記の通り、理研内部の改革委により神戸に位置する理研発生・再生科学総合センターに関して解体提言を出せたことは、確かに一歩前進であろう。

 ところが、この事態とは私がバックナンバーで記述した“神戸研究所のみを解体ターゲットとして済ませ、理研巨大組織本体は生き延びるつもりか!?”なる、懸念を丸ごと実行せんとしているに過ぎない。

 これでは、安倍政権が目指している理研「新法人化」計画案のみが、そのままの状態で生き残ってしまうのではないのか!?!
 それだけは、是非とも阻止したいのだ!

 今現在、世の科学者の一部でささやかれている、“現代科学史に於ける世界三大不祥事”の一つとして汚名高い存在となった「STAP細胞事件」に関しては、徹底的に関係者の責任追及がなされるべきである。

 (政治家どもの思惑は度外視して)専門科学者間でのSTAP不祥事徹底解明の後、独立行政法人「理化学研究所」が年月をかけ真に立派な研究所として出直せる事を望みたいものだ。
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