原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

「育てやすい子」 議論に於ける 祖母(祖父)の愚かさ

2018年06月19日 | 人間関係
 今朝方ネット上で、「自分の娘の事を祖母(義母)から『育てやすい子』といつも言われ困惑している」、との内容の議論を発見した。

 上記娘を持つ母親からの問題提起(悩み)には数多くのネット反響が押し寄せていて、私は興味深くそれらを読んだ。


 早速、この母親の問題提起(悩み)から引用しよう。

 < 娘の事を「育てやすい」と義母にいつも言われる >  2007年10月5日 15:22 記

 変な悩みで申し訳ありません。
 タイトル通りなのですが、現在2歳の娘に会う度にいつも 義母に「育てやすい子ね~」と言われます。
 褒めてくれているのは分かります。
 でも娘を見る度「育てやすい、育てやすい」と言うので毎度イラッとしてしまいます。
 娘は反抗期。 私はいつもイライラしています。
 内弁慶なので一歩外に出ると静かです。 義母の家に行っても、お利口さんにしています。 義母はその姿しか知りません。
 反抗される度、義母の『育てやすい』という言葉を思い出し、余計イライラします。 確かに、よその子よりは育てやすいかもしれません。 それでも私は毎日必死で子育てしています。「いつもお利口ね」とか「上手に育てているね」なら嬉しいですが、「育てやすい」という言葉に、いつも過剰に反応してしまいます。
 
  (途中でコピーの一部が飛んでしまったが、以上、ユーザーID:7920513440 氏よりのネット投稿の一部を引用したもの。)


 一旦、私見に入ろう。

 結論から書くと、原左都子は絶対的に 実際我が子を現役で育てている母親の味方でしかあり得ない! 

 ところが世を見渡すと、この種の“低能”というのか“配慮心が欠けている”祖父母を、あちこちで見かける気がする。
 特に祖母の場合は自身にも子育ての経験があるならば、日夜直接我が子と向き合いすったもんだ格闘している母親の苦悩が理解できそうなものだが…。 
 “喉元過ぎれば”すべての出来事が他人事であり、現役母親の痛みが分からないその祖父母の単細胞ぶりにムカッ腹が立つ!
 アンタ(相談者の子の祖母)が言うところの「育てやすい子(孫)」から日々間接的にプラスの恩恵をもらってこの世を生き延びているのならば、「孫をお利口さんに育ててくれてありがとう。 母である貴方も身体を大事にしてね。」 こそがアンタが孫の母親に向かって言うべきセリフだろうが!!


 ここで、私事を語ろう。

 我が義母に関しては、同居はしたことがないものの孫である我が娘との距離が近かった事により、誕生時より娘が抱えている事情を熟知している。 そのため、まかり間違っても私に対して「育てやすい子ね~」なる間の抜けた発言は皆無だった。
 認知症状に苛まれてる今現在に至っても私に合う都度、「〇子さん(私の事)の献身のお陰で〇ちゃん(娘の事)がこんなに立派に育ってくれて、私は嬉しいわ。」と言ってくれる事実に、私もどれ程癒されることか。 (言い方を変えると、娘の幼少時代から義母も孫の成長をどれ程祈っていてくれたのかが慮れる発言でもある。)

 片や、郷里の実母だが。
 こちらも決して、私と我が娘を捕まえて「育てやすい子ね~」とホザく事は無い。
 ただ遠方に住んでいる関係で、我が娘に対するサリバンとしての長く厳しい教育指導の詳細をほとんど見た事が無い実母は、今尚“見当はずれ”の物言いをして私を呆れさせ続けている。
 その物言いとは。 
 「やっぱり〇ちゃん(孫のこと)は私の血筋で持って生まれた頭が良かったからこそ、ここまで成長できたんだねえ~。」
 我が実母の愚かさとは、あくまでも自分の“血統”にこだわっている事に根源がある事実に関しては、当エッセイ集バックナンバーにて再三述べている。 これ程までに愚かな実母の元に生まれ出てしまった自分がいつまでも悔やまれ、情けない思いでもある。


 話題を冒頭に戻そう。

 このネット情報の反応欄に、我が視点から興味深い記述があった。
 その一つを紹介するならば。
 
 兼業主婦で今月より職場完全復帰。 保育園の時間が合わなく送り迎えを実母に頼んでいる状況です。
 実母より本日、仕事なんか辞めてしまえ!と言われてしまうほど育てにくい。 0歳児のわが息子・・・。涙
 投稿者さんが、うらやましい。
 (以上、ネット情報の反応欄より一部を掲載したもの。)

 この世には、様々な親子、祖母孫関係が存在するようだ。
 いやはや、最後に紹介した0歳時を持ちながら職場復帰の現役母に寄り添い、自らも育児に励む祖母の日々の苦労の姿が目に見える気がする。
 

 我が実母も、一時でも不具合を抱える孫と壮絶な生活を共にしたならば。
 今更ながら「我が血縁だから〇ちゃんはこれだけ立派に育った」などとの究極勘違い戯言を、サリバンを全うしている私相手にホザく必然性も無かったのだろうし…。
 実母にもう少し客観力があったならば、年老いた今、娘である私にこれ程までに嫌われずに済んだのだろうか、と思ってやったりもするのだが……

 孫を持つ祖母(祖父)の皆様。 
 是非共、この厳しい時代に現役で “可愛い孫” を育てくれている母親(娘)への感謝の思いをお忘れにならぬように。