原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

横浜アリーナ “STARS ON ICE” ショー、 観客誘導に問題あり!

2018年04月07日 | 時事論評
 (写真は、昨日2018.04.06 横浜アリーナにて開催された 「STARS ON ICE JAPAN TOUR 2018」の会場にて配布された主催者TBSによるチラシから転載したもの。)

 
 4年に一度のみ開催される世界規模フィギュアスケート祭典に“苦言”を呈そうとするのは、世界広かれどこの原左都子たった一人ではなかろうか??


 昨日、私は横浜市 JR新横浜駅徒歩5分程の位置にある「横浜アリーナ」へ、上記フィギュアスケート祭典を観覧するために出かけた。

 3月半ば頃の事だっただろうか。
 未だ平昌五輪の余韻冷めやらぬ頃、ネット上で当該フィギュアスケート祭典の情報を発見した。
 フィギュアスケートファンのみならず一般市民にも大人気の、冬季五輪直後のみに開催される4年に一度の祭典のようだ。 そのチケットがラッキーにもゲット出来た!
 それはそれは楽しみに待ち続ける事半月ほど。

 ところが、不運にも私は今週の水曜日辺りから(今年3度目の)風邪症状に苛まれていた。 木・金と祭典が近づくにつれ症状が更に悪化していく。
 ただ、いつもの事だがそれを家族にも言わない。 一人で耐えて日々のルーチンワークをこなしつつ普通に暮らすふりをしながら、ついに出かける時間が来た。

 こういう日に限って天候も悪い。 夜から雨の予報だったが、既に大風が吹いている。 
 しかもこれまたこういう時に限って、電車がポイント故障ナンタラで遅れが出ている。 30分前には会場入りする予定だったのに、新横浜駅に到着した段階で、14時開演ぎりぎりだ。
 大勢の観客が私同様に早足で会場へ急ぐ中、 何とか間に合ったが、トイレに行く時間が取れない。

 とにもかくにも、アリーナ内の自分の座席を見つけ、着席したらすぐに開演だ。

 やっと第一部が終焉し、休憩タイムの20分間の間にトイレへ行ってみると。
 予想はしていたが女子トイレが大混雑長蛇の列だ。 (これ、とてもじゃないが休憩時間の20分内にさばけないだろうなあ…) と予想しているとその通りのようで、結局休憩タイムを延長したのだろうか? 一応、全員が会場内に着席してから2部を開始したようだ。

 ここでまず、原左都子からの第一の“苦言”だが。
 女子トイレの混雑など、想定内であろう。 こういう場合、例えば過去に経験のあるクラシックバレエ公演などでは、個々人の利用時間が短い男子トイレの一部を「女子トイレ」として使用する等の応急措置が取られるものだが…
 ところが、この横浜アリーナではまったくその種の応急措置がなされていないのだ。
 このせいで、結局ミュージアムショップ等へは行けず終いだ。 主催者側としても、関連商品売上高を伸ばすためにも、休憩時間中の「女子トイレ」長蛇の列対応は今後の課題であろう。


 トイレの話はさておいて。
 ここで一応、原左都子なりの「アイスショー」自体の“出来栄え”に関する私見を述べておこう。
 結論から言うと、「つまらなかった…」の一言だ。 
 (これに関しては、私自身がタイミング悪く風邪をひいてしまい、最悪のコンディションの中無理をして出かけ、いつもより感性が鈍っていた事実も大きいだろう。)

 要するにこのアイスショーは冒頭でも述べた通り、4年に一度の冬季五輪直後にフィギュアスケートメダリスト達を招いて、世界一を争った演技を再現・披露するのが目的で開催されているという事なのだろう。

 上記写真のスケーター以外にも、ペアやアイスダンスのメダリスト、そして国内有望な若手選手たちも出演していた。 (本田真凛選手、樋口新葉選手等々。)
 しかも、昨日(4月6日)公演のみのサプライズとして、スピードスケートの小平奈央選手と高木美保選手も特別出演していた。

 では何故、このように豪華絢爛の出演者揃いにもかかわらず、私にとっては「つまらなかった」のか?
 一言で言えば、出演者のほとんどが “演技が手抜” だった感覚を持たされた故だ。 要するに、内容としては五輪本番の難易度の高い研ぎ澄まされた演技とは程遠く、エキシビションレベルだったのだ…。

 いえいえ、五輪にて勝利を掴むのに全身全霊で闘った直後のアイスショーだったため、選手の皆さん、余力が無いのであろう事も理解可能だ。 あるいは五輪中の故障等不具合に今尚苛まれつつも、強行出演したスケーターも少なくなかろう。

 そんな中、私の視線からだが、宮原知子選手とフェルナンデス選手が、五輪に匹敵する程の演技を頑張り抜いた印象がある。
 実は私は宮原知子選手のファンではない。 どちらかと言えば、(何であの子がフィギュアスケートなどやってるんだ?? もっと外見を気にせずに済む他の競技で頑張れば済んだものを…) なる歪んだマイナス評価を下している人間だ。 ただ、昨日の宮原知子選手の演技は素晴らしかった。 おそらく尋常ではない努力家であり、いつ何時も最善を尽くしたいアスリートなのだろう。 その意味で、宮原氏を見直せたとのメリットはあった。


 最後に、表題に提示した「観客誘導」等々アイスショーの運営面に於いて大いに気になった事柄を述べよう。

 何分、横浜アリーナの収容人員数が約17,000名らしいのだが、昨日のショーの場合満席状態!
 入場時もそうだったが、とにかくロビーからトイレから会場内から大混雑の中、人混みをかき分けて自分の席を探すのは至難の業だった。 
 これが退場時ともなると。 17,000名が同時に一斉に出口へと押し掛ける事はお分かりいただけるだろう。
 ところが運営者である主催者が採用した措置とは、17,000名の観客を一斉に退場させ、しかも退場出口を正面玄関一カ所のみと限定したのだ。
 アリーナ2階部分には複数の出口が存在していた。 混雑を避けようとした観客がその扉を開けて外に出ようするが、すべてが閉鎖されていて正面玄関から退場するしかない。
 館内の混雑ぶりと言えば、まさに“殺人的”と表現するしかない状態だ。 

 その時我が脳裏に浮かんだのは、何十年か前に発生した明石花火大会での横断陸橋“押しくらまんじゅう大惨事”だ。 あの事故では死者11名、負傷者多数を出すに至っている。
 あるいは、東京お台場の巨大施設に於けるエスカレーター逆走事件も、多数の負傷者を出したと記憶している。 類似事故は全国各地で他にも多数発生している事だろう。

 今回の主催者はTBSが中心のようだが、TBSさん、一体如何なる考えで大惨事に直結しかねない「出口一カ所」対策をとったのか?! 少なくとも、ここは是非2階部分の出口をすべて開放することにより、少しでも館内の大混雑を回避するべきではないだろうか?!?

 本日も当該アイスショーが開催されるようだが、主催者はどうかくれぐれも「人命優先」思想にて祭典を実行挙行するとの初心に戻って欲しいものだ。


 と、ここまでエッセイを書いて体温測定してみるに…。  37,4度の微熱が続いているようだ。
 明日こそは、安静に過ごそう。