原左都子エッセイ集

時事等の社会問題から何気ない日常の出来事まで幅広くテーマを取り上げ、自己のオピニオンを綴り公開します。

通学路の事故・事件、教委の下手な対応では今後も阻止不能だ!

2014年06月19日 | 時事論評
 昨日(6月18日)午前8時20分頃、北海道旭川市の丁字路交差点で乗用車とRVが衝突し、近くを自転車で走っていた高校2年生の男子生徒も巻き込まれた。
 この事故で、高校生と乗用車の20代の男女2人が死亡、RVの女性(75)にけがはなかった。
 道警旭川中央署などによると、RVが国道を右折しようとしたところ、対向車線から直進してきた乗用車と衝突したとみられる。 乗用車は弾みで自転車を巻き込み、近くの電柱にめり込んだ。

 また、千葉県市原市内では17日、登校中の女子中学生が男に車で連れ去られそうになった事件が発生した。
 この事件を受け、市原市教委は小中学校に集団下校の実施や保護者に迎えに来てもらうよう指示するなど対応に追われた。 小中学生の保護者らは「怖い」「通学路の安全を徹底してほしい」などと述べ、不安な表情を浮かべた。
 同市東国吉の事件現場付近では、パトカーや市の防犯パトロール車も深夜まで巡回した。 現場近くの中学校では、生徒の下校時に合わせて警察官が立ち、移動交番車が校内に止まるなど警戒にあたっていた。市教委幹部は「保護者には長期的な地域の見守りに協力してほしい。児童、生徒が1人で帰ることのないよう指導を徹底したい」と話した。
 小中学校側もこの日、学校行事の中止や集団下校のお願いなどを含んだメールを保護者らに一斉送信し、注意を呼びかけた。 仕事で事件現場を通ることが多いという男性(42)は「地元の人以外は通らない道。自分にも中学生の娘がいるので怖い」と話していた。
 (以上、つい最近起きた中高生登校中の事故・事件2件に関する情報をネットより引用。)


 この手のニュース報道に接して原左都子がいつも脳裏に抱くのは、もしもこの子達が“不登校生徒”だったならば、命を落とさず、あるいは後々まで事件のトラウマに苦しまずに済んだのに…、との無念感である。
 この子達が好きで学校に通っていたならばまだしも少し救われる部分もあろう。 が、義務教育故に仕方なく通学している道中で事故・事件に遭ったとすると、未来ある人生を棒に振らざるを得なかった事態に何ともいたたまれない思いだ。


 ここで私事に入るが、原左都子自身が小中高時代はバリバリの「学校嫌い」だった。
 にもかかわらず、まだまだ人格形成途上の未熟者だった故に現在の私のように社会の理不尽さに異議申し立てするすべも知らず、ただただ“義務感”と持って生まれた“律義さ”に後押しされつつ、行きたくもないのに日々学校へ真面目に通い続けた。 
 今となっては、当時の私は何と「アホ」だったのだろうと実に悔しい思いだ。 もっと早期から、社会に対抗する闘志を燃やすべく人格を育成しておくべきだった!と反省しきりである。

 私の場合、時代背景によるのか、育った地域が過疎地だったためか、幸いにも登下校中に事件・事故に遭う事なくして現在まで命を繋げている。 
 ただ私自身が根っからの「学校嫌い」だったが故に、行きたくもない学校への登下校時に命を落とさざるを得ない児童・生徒の「犬死」の無念さが我が身に沁みるのだ…


 そんな私は我が娘の小中高登下校の安全を、母親の立場で積極的、主体的に守ってきた。
 特に小学校時の登下校に関しては、当エッセイ集バックナンバーにても幾度か記述している。 少し反復すると、親である私自身が娘と共に学校指定通学路を何度も一緒に歩くことにより、危険個所のチェックと娘への危険回避教育を施した。 更には学校が定めた「通学路」の瑕疵を学校長へ直訴する事により、我が子の通学路特例を申し出て許可を得、それを実行してきた。

 それよりも一番肝心要なのは、我が子の安全(危険回避)に対する親自身からの教育であろう。 これを親こそが執拗に繰り返す事により、我が子の安全を見守れると私は信じてそれを実行してきている。
 子供の成長に応じて通学路の危険性の分野(交通安全、誘拐拉致等々)が変遷するものだが、その分野をわきまえつつ、親自身が日々我が子を指導する事によりある程度は登下校時の事故・事件を防げるのではないかと私は考えている。

 
 その観点から考察すると、6月18日に発生した北海道旭川市の交通事故の現場に偶然巻き込まれ犠牲になった男子高校生及びご家族の無念を、今一度思い描いて尚いたたまれない思いだ… 
 この事例などは、警察庁の今後の交通指導強化に頼る他方策が取れないようにも考察する。

 片や、6月17日に発生した千葉県市川市の女子中学生車内連れ込み事件現場の風景を本日テレビのニュース報道にて一見した私は、愕然とさせられた。
 上記ネット情報内にも記されている通り、この道路は大森林の中にあって視界も悪く、普段は地元の人しか通行しない道のようだ。 これ程までに全く人気(ひとけ)がない道路を、何故学校は通学路として定めているのか? これじゃあ、女子生徒に事件に巻き込まれろ!と学校や教委が促しているも同然だ! 

 しかもこの種の事件が起きた際に、地元教委や学校現場、そして警察側がいつも“決まり文句”のように言い始める対応策にも、愕然とされ続けているのが一般市民の感覚ではなかろうか? 

 ほ~~ら、あなた方の子供が危険な目に遭ってるのだから学校PTAで会合でも持って、社会の底辺に生きている国民のお前らがもっと主体的にパトロールでもしろよ! あるいは、親の責任として自分で子供を学校へ連れて来いよ。  学校現場を含めた自治体や国家が出来る対応とは限られているのだからね~~~。 さっさと子供を守るべくパトロール班でも作って我が子達を守ってくれたら、我々の責任を問われることはないんだぞーー。

 いつもいつも国家や自治体がそう言い続けて来た挙句の果てに、小中高校現場の登下校時の児童・生徒の犠牲者は全く改善されないどころか、その被害の程が拡大されているように感じるのは私だけだろうか?


 元々学校嫌いの私など、極論ではあるがこの際「義務教育課程」自体を廃止してはどうかとまで言いたくもなる。
 登下校時に可愛い子供を事件・事故で失う事態を避ける一つの方策として、民間活力も利用し子供の教育方策を多様化するとの手段を採用する事も、近未来の教育像として成り立ちそうな展望もある。
 ちょっと本気で、その事業案でも立ち上げようかと思い始めた原左都子だ。