3月11日に発生した東日本大震災第一波本震において、東京新宿超高層ビルの一つである「新宿センタービル」(1979年建築)の最上階では、最高で108cmの横揺れが約13分続いたとの報道を先だっての新聞記事で発見した。
東日本大震災が被災地にもたらした大被害は、「福島第一原発事故」を筆頭として今後の復興の見通しが立ちにくいレベルの傷跡を東日本各地に置き去りにしたままである。
その中で我が住居地である首都東京が受けた被害とは震度5強の大揺れ被害のみであり、一部のビル倒壊や火災を除き、もはや東京は被災地として位置付けられない立場にあろう。
復興を語る場合は、当然ながら大きな被害を被っている「原発被災地」や「津波被害地」が最優先されるべきである。
それは重々承知の上ではあるが、生まれて初めて「震度5強」の揺れをマンションの高層部に位置する自宅内で実体験した原左都子自身の大震災の傷跡とは、やはりその“大揺れ”の記憶なのである。
大震災から1ヶ月半が経過しようとしている今尚、東日本ではマグニチュード7以上、震度5以上の大きい規模の余震が続いている。 4月中旬頃特に余震が激しい頃があった後やや小康状態かと気を抜いていると、やはり今でも余震は朝昼そして夜中にもやって来て、うかうか寝てられもしない状態である。
東京における余震は幸いな事に今のところは震度4を最大レベルとして経緯している。 それでも携帯が突如として不気味に奏でる「緊急地震速報」を耳にする都度、実行中の家事等を中断しガスの火を消して我が家の安全地帯に避難しつつ、我が脳裏にはあの日(3月11日)の大揺れにより本棚が倒れかけ、家中の置物が床に放り出された惨劇光景がフラッシュバックしてしまうのだ。
(3月11日以降胃痛に悩まされ体重を2㎏程減らしている私であるが、余震の速報がある都度その胃痛が再発して、薬嫌いの私が胃薬に頼らざるを得ない情けない日々である。)
原発被害や津波被害が甚大である東北をはじめとする地方の被災者の皆様が今尚置かれている立場に配慮しつつも、今回大都会にして震度5強を記録した首都東京の今後の耐震対策に関しても頭の片隅に懸念感を抱き続けている原左都子である。
東京はじめ首都圏に於いては、今回の大震災による家屋の崩壊はごく少数の被害に留まっているものの、大揺れ衝撃の影響で地盤が緩んだり目に見えない所で建物が致命的な損傷を受けていることも予測できるとの報道に、大いに納得する私である。
我が家のマンションの場合まだ築8年少しの新しい物件であるためか内外共に外見的には何らの損傷もないのだが、私の気のせいかもしれないが強風が吹くと震災以前には聞こえて来なかった“ミシミシ音”等の異常音が建物から発せられているのが感知できるようにも思えてしまう。
我が家に限らず、今後の余震の規模によっては本震の大揺れによりダメージを受けた建物に余震による衝撃が何度も加わり続けた場合、何らかの被害が生じても不思議ではないことを視野に入れるべきと考察するのである。
そんな折に目にしたのが、冒頭に紹介した新宿超高層ビルの本震による“大揺れ”の実態に迫った朝日新聞4月19日夕刊一面トップ記事である。
その一部を以下に要約しよう。
新宿超高層ビルの一つである「新宿センタービル」に本社がある大成建設が3月11日に調査した結果によると、本震により約13分間に及ぶ長い揺れを観測したという。 東大地震研究所は本震時に関東平野では6分以上の揺れを観測したとしている。 超高層ビルにおいてはそれよりもかなり長く揺れた可能性があるとのことなのだが、この揺れは「長周期地震動」の影響を受けたものと見られるとのことで、これは大きな地震程発生し易く、関東地方等の堆積層がある平野部で揺れが大きくなるとの報道だ。 1985年に発生したメキシコ地震ではこの振動により地震発生地点から400km離れたビルが倒壊したこともあるそうだ。 日本建築学会によると、我が国に建設されている60m以上の超高層ビルに於いては揺れが続くとビルが傾く危険性がある場合も想定されるため、補強が必要と指摘している。 ある研究者は、今後「今回以上の長周期地震動が起きる恐れがあり、古いビルは耐震補強が必要。」と述べているようだ。
ここで原左都子が思い出すのは、2005年に発生した姉歯ナンタラ氏と名乗る1級建築士がかかわった「マンション耐震強度偽装事件」である。
あの時取り崩し対象になったマンション物件はその偽装故に“震度5強”に耐えられないと判断されたため、結果として取り崩し処分となったと記憶している。 当時の私の愚かな感想とは(震度5強の地震が大都会に今後到来する確率は極小であろうに、取り崩しすることによる経済損失は大きいなあ…)なるお粗末なものであった。
ところがあれから数年も経たずして、未曾有の大震災が発生してしまったという現実に震え上がる現在の私である。
姉歯物件はいざ知らず、我が家のマンション物件ですら震度5強の揺れにどの程度耐えて今存在しているのかなど、建築に関して素人の私には計り知れないのが事実というものだ。
実に怖い話であるが、我が家の耐震強度はともかく、被災地各地において何とか姿を留めている建物群の今後の行く末を慮る原左都子の懸念の程をお分かりいただけるであろうか?
今回の「マグニチュード9、0」大震災の科学的解明がいつになるのやも見通しがつかない被災地の現状である。
そんな環境下において、地球上における巨大な海底岩盤層である“太平洋プレート”の沈み込み圧力が誘発した今回の東日本大震災の余震に日々怯えながら、東京に住む私も今後しばらくは胃を痛めつつこの揺れに耐え抜くのが宿命であるようだ。
東日本大震災が被災地にもたらした大被害は、「福島第一原発事故」を筆頭として今後の復興の見通しが立ちにくいレベルの傷跡を東日本各地に置き去りにしたままである。
その中で我が住居地である首都東京が受けた被害とは震度5強の大揺れ被害のみであり、一部のビル倒壊や火災を除き、もはや東京は被災地として位置付けられない立場にあろう。
復興を語る場合は、当然ながら大きな被害を被っている「原発被災地」や「津波被害地」が最優先されるべきである。
それは重々承知の上ではあるが、生まれて初めて「震度5強」の揺れをマンションの高層部に位置する自宅内で実体験した原左都子自身の大震災の傷跡とは、やはりその“大揺れ”の記憶なのである。
大震災から1ヶ月半が経過しようとしている今尚、東日本ではマグニチュード7以上、震度5以上の大きい規模の余震が続いている。 4月中旬頃特に余震が激しい頃があった後やや小康状態かと気を抜いていると、やはり今でも余震は朝昼そして夜中にもやって来て、うかうか寝てられもしない状態である。
東京における余震は幸いな事に今のところは震度4を最大レベルとして経緯している。 それでも携帯が突如として不気味に奏でる「緊急地震速報」を耳にする都度、実行中の家事等を中断しガスの火を消して我が家の安全地帯に避難しつつ、我が脳裏にはあの日(3月11日)の大揺れにより本棚が倒れかけ、家中の置物が床に放り出された惨劇光景がフラッシュバックしてしまうのだ。
(3月11日以降胃痛に悩まされ体重を2㎏程減らしている私であるが、余震の速報がある都度その胃痛が再発して、薬嫌いの私が胃薬に頼らざるを得ない情けない日々である。)
原発被害や津波被害が甚大である東北をはじめとする地方の被災者の皆様が今尚置かれている立場に配慮しつつも、今回大都会にして震度5強を記録した首都東京の今後の耐震対策に関しても頭の片隅に懸念感を抱き続けている原左都子である。
東京はじめ首都圏に於いては、今回の大震災による家屋の崩壊はごく少数の被害に留まっているものの、大揺れ衝撃の影響で地盤が緩んだり目に見えない所で建物が致命的な損傷を受けていることも予測できるとの報道に、大いに納得する私である。
我が家のマンションの場合まだ築8年少しの新しい物件であるためか内外共に外見的には何らの損傷もないのだが、私の気のせいかもしれないが強風が吹くと震災以前には聞こえて来なかった“ミシミシ音”等の異常音が建物から発せられているのが感知できるようにも思えてしまう。
我が家に限らず、今後の余震の規模によっては本震の大揺れによりダメージを受けた建物に余震による衝撃が何度も加わり続けた場合、何らかの被害が生じても不思議ではないことを視野に入れるべきと考察するのである。
そんな折に目にしたのが、冒頭に紹介した新宿超高層ビルの本震による“大揺れ”の実態に迫った朝日新聞4月19日夕刊一面トップ記事である。
その一部を以下に要約しよう。
新宿超高層ビルの一つである「新宿センタービル」に本社がある大成建設が3月11日に調査した結果によると、本震により約13分間に及ぶ長い揺れを観測したという。 東大地震研究所は本震時に関東平野では6分以上の揺れを観測したとしている。 超高層ビルにおいてはそれよりもかなり長く揺れた可能性があるとのことなのだが、この揺れは「長周期地震動」の影響を受けたものと見られるとのことで、これは大きな地震程発生し易く、関東地方等の堆積層がある平野部で揺れが大きくなるとの報道だ。 1985年に発生したメキシコ地震ではこの振動により地震発生地点から400km離れたビルが倒壊したこともあるそうだ。 日本建築学会によると、我が国に建設されている60m以上の超高層ビルに於いては揺れが続くとビルが傾く危険性がある場合も想定されるため、補強が必要と指摘している。 ある研究者は、今後「今回以上の長周期地震動が起きる恐れがあり、古いビルは耐震補強が必要。」と述べているようだ。
ここで原左都子が思い出すのは、2005年に発生した姉歯ナンタラ氏と名乗る1級建築士がかかわった「マンション耐震強度偽装事件」である。
あの時取り崩し対象になったマンション物件はその偽装故に“震度5強”に耐えられないと判断されたため、結果として取り崩し処分となったと記憶している。 当時の私の愚かな感想とは(震度5強の地震が大都会に今後到来する確率は極小であろうに、取り崩しすることによる経済損失は大きいなあ…)なるお粗末なものであった。
ところがあれから数年も経たずして、未曾有の大震災が発生してしまったという現実に震え上がる現在の私である。
姉歯物件はいざ知らず、我が家のマンション物件ですら震度5強の揺れにどの程度耐えて今存在しているのかなど、建築に関して素人の私には計り知れないのが事実というものだ。
実に怖い話であるが、我が家の耐震強度はともかく、被災地各地において何とか姿を留めている建物群の今後の行く末を慮る原左都子の懸念の程をお分かりいただけるであろうか?
今回の「マグニチュード9、0」大震災の科学的解明がいつになるのやも見通しがつかない被災地の現状である。
そんな環境下において、地球上における巨大な海底岩盤層である“太平洋プレート”の沈み込み圧力が誘発した今回の東日本大震災の余震に日々怯えながら、東京に住む私も今後しばらくは胃を痛めつつこの揺れに耐え抜くのが宿命であるようだ。