80代前半の男性の知人から「年賀状を失礼する旨」のはがきが届きました。
それには「家内が4月に老人ホームに入りましたので、私一人となり、食事その他の不便を感じるようになりました。このため、私も最近、ホームに入居しました。従って、誠に勝手ながら、年賀状が出来なくなりました」とありました。
私が男性と知り合ったのは24年前のことです。「商売は生活をかけた戦争です」と言い切る、仕事一筋の人でした。一人娘が結婚し、以来、夫婦二人暮らしでした。落ち着いた老後を過ごしていることは、年賀状からも伺えました。
その奥様が体調を崩しました。自立した生活を送ることが難しくなり、ホームに入居しました。家事は奥様に任せっぱなしだっただけに、とたんに生活面での支障が起こりました。食事は外食ですませていたものの、掃除、洗濯などは自分でやらなければなりません。
半年間、頑張りましたが、慣れないことの連続で、疲れ切ったようです。考え抜いた末、奥様と同じ老人ホームで生活することを決めたそうです。確かに、家事ができないと、自立した生活を送ることができません。
私たち夫婦にも将来、何が起こるかはわかりません。カミさんに何があっても、一人で自立した生活ができるよう努めなければと思いました。まず料理ができるようになることが当面の課題です。