5月9日(水曜日)
孫の晴太は生まれて一度も散髪屋さんに行っていない。若嫁が適当にジョキジョキとカットしている。従って髪形は女の子のように長く、着ている服によっては、他人は男か女かどっちか迷う。それを良いことに、親子で晴太の髪をゴムでくくるから余計始末に終えない。
それこそ誰が見ても女にしか見えない。
2歳では本人がオカマとかそんなこと知る由もない。
親子でもて遊ぶとはこんなことを言うのだろう。晴太は汗かきで、気温が20度を超えると、寝起きは汗で頭の毛がグッショリになっている。「可愛そうに早く丸坊主にしてやらんかい」と常日頃思っていたが、息子の子なので口出しを控えていた。
夜遅く、嬉しそうな顔をして息子がやってきた。開口一番、「お父さん晴太の髪を切っていたら段々と刈り込み過ぎて変な髪形になったので、丸坊主にしてやった」と言う。
「それは良かった。明日が楽しみだ」と返事をした。
翌朝、時計を見れば7時55分だ。孫のひよりの登校時間だ。心うきうき気分で晴太の頭を見に庭に出た。若嫁と晴太が見送りに出てきた。「おう晴太君かっこいい!」と髪型を褒めてやった。照れてはいるが、嬉しそうな顔を見せる。
予想は一休さんのようなクリクリ坊主だったが、私の坊主頭よりもはるかに長い髪だ。似合うじゃないか。どうしてもっと早く丸坊主にしてやらんかったのか。見送った後、遊びにやって来た。
愛妻と口々に「かっこいいなぁ」と言えば、「イエィッ!」とピースサインで応える。
これでようやくオカマから脱皮した。誰が見ても女の子には間違えることはないだろう。
髪型で随分と印象が変わるもんです。
これで男を宣言できます。
にあうだらぁが
この髪形だったらおなごにまちがわぁせんだら
ついに髪切ったのねー!
短いの似合うじゃないか~