私は東京郊外の調布市に住む年金生活の73歳の身であるが、
ときおり『サラ川』と称せられている第一生命が主催されている『サラリーマン川柳』を愛読している。
私は1944年(昭和19年)の秋に農家の三男坊として生を受け、
大学を中退後、映画・文学青年の真似事をして、無念ながら敗退し、
その後はやむなく民間会社に中途入社し、35年ばかり勤め、2004年(平成16年)の秋に定年退職をした。
私は中小業の多い音楽業界のあるレコード会社に勤め、
幾たびかリストラ烈風の中、最後の5年は出向となったりし、
それなりに時代にも翻弄され波乱万丈があり、苦楽の激しいサラリーマンの時代でもあった。
このようなつたない私の半生であり、
何かと『サラリーマン川柳』が好きで、現役時代から愛読し、励まされたり、人生の哀歓を感じたりし、
『サラ川 傑作選』の本を4冊を所有している。
そして私は『サラ川』は、この人生の日常生活の優れた哲学書のひとつと思い、
限りなく人生の哀歓と確信し、ときおり年金生活の今でも本を開いたりしている。
本棚から特に愛読している2冊を取りだして、たわむれに記念撮影
これまで数多くの優秀作品が公表されてきたが、
たとえば『テーマ別に見るサラ川 優秀作品』の中で、『夫婦・家庭』編を読んだりすると、
恐れ入りました、と絶賛させられる作品にめぐり逢ったりする。
◎ 出張を 見送る妻の 目が笑う
詠み人・松本松峰
◎ 株価より 妻の機嫌が 乱高下
詠み人・頑張るお父さん
◎ 妻子から 絵文字が並ぶ ボーナス日
詠み人・孫悟空
◎ 家族旅行 予算削減 パパ留守番
詠み人・弐個
◎ 家族との 会話のつもりが 独り言
詠み人・ちょいバテパパ
そして私は、齢ばかり重ねでも、独断と偏見の多いが、
『サラリーマン川柳』の史上に於いて、今でも心に残り、不滅の作品であると感じたのは、二作品がある。
◎ 破れてる ジーパン繕い 怒られた
詠み人・優しいばあちゃん
◎ うちのパパ おとなのくせに ママとねる
詠み人・めだかの学校のせんせい
私は小説、随筆を55年ばかり濫読してきた身であるが、
短かな言葉で人生の機敏を的確に表現する川柳の世界に於いて、
このおふたりの圧倒的な感性と文才に、ふるえる程に感銘して、思わず脱帽したりしている。
☆下記のマーク(バナー)、ポチッと押して下されば、幸いです♪
にほんブログ村