夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

ふたたび、白木蓮(ハクモクレン)、そして紫木蓮(シモクレン)の想い・・。

2010-03-23 14:57:17 | 定年後の思い
私は東京郊外の調布市に住む年金生活6年生の65歳の身であるが、
買物や散策の折、自宅の最寄の住宅街を歩くこともある。

3月の初旬の頃から、辛夷(コブシ)の花は少ないが、
純白の木蓮(モクレン)が数多くの家で咲きはじめ、私は微苦笑しながら、通り過ぎる・・。


30数年前頃、私は一軒屋を建てようと、住宅ローンの資金融資の依頼で、
駅前の大手の都市銀行を二行ばかり寄ったのである。

私なりの返済計画書を携えて、銀行の融資担当の方に懸命に説明し、
融資の依頼をしたのであるが、結果として断られたのである。

駅前の二行の銀行から去り、住宅街を落胆しながら、彷徨(さまよ)うように歩いたのである・・。
このような時に、ぽっかりと純白の花が見知らぬ家の庭先で見えたのである。


その後、小さな地方銀行で融資を受けて、
私は一軒屋を構え、18年のローンの重荷となったが、何とか返済ができたのである。

この間、家を建てはじめた後、実家にある紫木蓮があり、
その脇にあった小さな紫木蓮の幼樹を2本を貰い受け、一本は主庭に植え、もうひとつは玄関庭に私は植え込んだ・・。

頼りない幼樹であったが、5年過ぎた頃から、暗紫紅色の花が咲きはじめた・・。
私は幼年期、実家にあった大きな紫木蓮があり、
この世で初めて美麗の花と感じた想いで樹木であったので、私はひとしお喜んだのである。

この10年、幹元も10センチ、樹高も高くなり、私は剪定をしたりしている。

この時節、大きな莟(つぼみ)を数多く枝先があるが、小鳥が定期便のように飛来し、啄(つい)ばんでいる。

私は半分程残してね、と小鳥を見つめているが、玄関庭にある方は9割方食べつくしている。
主庭にある方は、私はときおり小鳥を睨(にら)んだりしているので、2割ほど残っている。


4年前頃、駅前に出た時、融資を断られた大手の都市銀行の二行は合併し、
どうしてなの、と微苦笑している。

そして、私が融資を受けた小さな地方銀行は、住宅ローンの返済が終えて、15年前後となるが、
私は年金の振込み先、国債の購入先に利用させて頂いている。


このように私には、純白の香(かぐわ)しい匂いの美麗な白木蓮であるが苦い思いが重なり、
紫木蓮は幼年期から、大きな莟の後、暗紫紅色の花が咲きはじめた情景は、
まぎない美と秘かに思い続けているので、片思いのような心情で見惚(みと)れて、60年ぐらいなっている。


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コメント
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