ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

キム・ヨナ対浅田真央

2010-02-27 06:30:06 | 生活

昨日、食事からホテルの部屋に戻ってテレビをつけたら偶然オリンピックの女子フィギュアをやっていた。

夜の11時過ぎだったので録画かとは思うが、キム・ヨナが滑り終わって点数を待っているところで、高い点数が出て喜んでいた。

次に滑った浅田真央の演技も良いと思ったが、キム・ヨナにはかなわないと本人が思ったに違いない。彼女が滑り終わったときにはじけるような笑顔はなかった。

この二人はスケート史上でもかなり高いレベルで競っていると思う。二人とも15歳くらいのときにはまったく互角の感じだったが、次第にキム・ヨナ有利になっていき、今シーズンははっきり差がついた。

私は昨日の浅田真央の滑りを見ても演技の差よりも構成力の差で負けたのではないかと思っている。浅田真央は3回転半という高度な技を披露したが、全体がジャンプに備えるといった感じで見ていて今一つ楽しくなかった。彼女が中学生だった頃のほうが明るく、見ていても楽しかったと思う。

私は二人の間に差が付いていったのはキム・ヨナが美しさを求めていったのに対して浅田真央がジャンプを求めていったことが原因ではないかと思っている。

女性の15歳から18歳と言うと体にふくらみが出てきて女性らしくなってくる時期である。その時期により高いジャンプを求めていったのが浅田真央の失敗だったと思う。安藤美姫も4回転を求めて調子を崩し、それを諦めて復活してきた。

自分の演技の売りをどこにするかは誰が決めているのだろう、と思う。もちろん本人の意思もあるだろうが、女子高校生には周りの影響も大きいだろう。プログラム構成を考える上で他の人がまねのできないようなものを持っていれば楽である。しかし、そこで楽をしたことが、無理な技術を追求したことになっていないだろうか?

私は、少なくとも2年前くらいまでは浅田真央の演技に他の人にはない表現力を感じていた。キム・ヨナと十分に戦えるレベルだと思う。それが最近は影を潜め、表現力で大差がついてきた感じがする。

数字で大きなものを求めるのは目標設定としては楽である。しかし、美しさという測りがたいものを追求するところに日本人の特徴があると思うので、そこを求めてもらいたいものだと思う。