ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

日本政府の予算と借金

2009-12-22 09:44:36 | 経済
来年度の予算はまだ決まっていない。年内に決まるかどうかというところらしい。

日本政府の収入は税収であり、今年度は40兆円くらいと言われている。一方、政府の借金である国債の総額は1000兆円を超えている。

普通個人が住宅ローンなどを借りるときには年収の5倍くらいまでと言われる。しかし、政府は既に年収の25倍の借金をしていて、来年はさらに年収以上の借金を積み重ねようとしている。家計で言えば完全に破綻状態で銀行のブラックリストに載るはずである。

本来ならば国債を買う人はいなくなるはずである。いったい誰が買っているのだろうか?

直接買っているのは銀行だろう。しかし、銀行はどこからその資金を調達しているのだろうか?

考えられるのは1400兆円と言われる個人金融資産である。いわゆる普通預金や定期預金の金利は1%に満たない。一方、国債の金利は1.4%くらいなので預金を国債に回せば利ザヤが稼げる。しかし、1400兆円が全部預金とは思われず、預金はどうも全体の半分くらいのようである。ということは国債の総額に不足している。

企業が国債を買っているということもありそうだがこれはそれほど多いとは思われない。とすると、銀行が日銀から借金をして買っているのではないだろうか?

日銀に対して支払う金利はほぼゼロで、国債の金利は1.4%であるので銀行は確実に利ザヤを稼ぐことができる。 これをやるから銀行の自己資本比率が下がり、増資をする。最近、大手の銀行が相次いで増資をするのはこの理由からではないだろうか?

しかし、増資もそうそうできるわけではない。いずれ銀行の株を買ってくれる人はいなくなるだろう。そうすると、銀行は貸出を減らすことになる。銀行から見れば国債は確実に儲けられる手段なのでリスクの高いベンチャー投資などを抑えることになる。結局景気の足を引っ張ることになるだろう。

こんなことがいつまでも続くわけがない。しかし、私にはどこで歯止めがかかるのか分からない。日銀はゼロ金利で無限に貸し出しを増やし、銀行はそれを買い取って国債を買う。このループで国債発行額が2000兆円、3000兆円と膨れ上がっていったらどうなるのか?

どこかに解説本でもないものかと思う