ウィトラのつぶやき

コンサルタントのウィトラが日頃感じたことを書いていきます

中国の習副主席の天皇陛下との面談

2009-12-15 12:02:59 | 社会
中国の習副主席が来日しており、天皇陛下との面談を鳩山総理がルールを破ってごり押ししたと話題になっている。

私は元々天皇不要論者なので特に興味は持っていなかったのだが、小沢幹事長が中国訪問の際の中国側の対応の見返りに総理に依頼したのだろうな、くらいのことは思っていた。私自身にとってはそれはそれほど大きな問題とは思えなかった。

ところが小沢幹事長の本件に関する発言には大きな問題を感じた。まず小沢氏は自分が要求したことを否定しているが、言えば言うほど「実は彼が要求したのに嘘をついている」という印象が強くなる。

私が最も問題だと思ったのは「宮内庁の官僚が色々言っているようだが、民主主義を全く理解していない。政府に反対するような発言をするなら辞職してから言うべきだ」という発言である。

ここに「民主主義」という言葉が出たところに強い危惧を覚える。 小沢幹事長にとっては「選挙で選ばれた国会議員が作る政府が決めることは国民の意思である」というロジックがあるのである。

従って、彼のロジックでは政府が天皇陛下と面談させるのも国民の意志であり、沖縄の基地移転を先送りするのも国民の意思なのである。これに反する行動は「民主主義に反する行動だ」という決め付けを行う。

国会会期中に民主党の行動パタンを「ナチのようだ」と表現したコメントが何度か出た。私も同様の危惧を感じている。民主党が絶対多数を取れば、「国民の意思だ」と言って選挙制度を自分に都合のよいように変えるのではないか、という危惧を感じる。

小沢幹事長は選挙で勝って権力を得るためには様々な工夫をしているのが見て取れる。その一方でこの国をどうしたいかというビジョンは全く見えてこない。そういう人がものすごく強い権限を持ち、官僚を脅すことで自由にコントロールすることに危うさを感じている