ウィトラのつぶやき

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井山八段、囲碁名人戦に連続挑戦

2009-07-04 02:51:18 | 囲碁
囲碁の井山八段が昨年に続いて囲碁の名人戦挑戦者に決定した。

昨年は19歳の名人戦挑戦者、としてこのブログにも何度か書いたが3勝4敗で惜しくも名人奪取はならなかった。今年は20歳になって一層たくましさを身につけた感じがする。

囲碁の名人戦は九人のリーグ戦で挑戦者が決定される。普通は名人戦の挑戦者は7月末ごろ最終局が終わって決定するものなのだが、今期の井山八段はここまで全勝で一敗者がいないため早々と挑戦が決まったものである。

内容を見ても危なげない勝ち方である。他のメンバーと比べて頭一つ抜けている感じがする。現在、本因坊戦で挑戦者として戦っている高尾九段にもいつの間にか優勢になってそのまま押し切ったという勝ち方である。

井山八段の碁は細かいところに気配りが行き届いているうえで厚く構える、そして深い読みでじわじわ攻める本質的には攻めの碁だと思う。江戸時代の碁聖、本因坊秀策を思わせる。

迎え撃つ張栩(ちょう・う)名人(29)は今年の春に5冠を達成して波に乗っている。名人は台湾出身であるが日本人と変わらない感じを受ける。碁は、先に地を稼ぎ、しのぎに回るしのぎの碁である。やはり深い読みが特徴である。

二人の戦いは基本的に井山八段の攻め、名人のしのぎとなると思うが二人とも読みが深く考え方が柔軟であるので、一方的な攻めとしのぎで、取れるか取れないか、というような戦いではなく、地が多いのと厚みが多いのでどちらが優勢かプロでも判断が分かれるような状態が続き、後半でどちらかが抜け出すようなパタンになると思う。

この井山八段でも今年の春の世界戦では四勝三敗である。中堅どころには勝っているが世界戦で優勝するようなレベルの人には勝てていない。

世界はさらに上にある。昨年も書いたがぜひ世界のトップを目指してほしいと思う