今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

猿投を堪能

2017年06月01日 | 山歩き

6月1日は、平日でありながら勤務先が創立記念日で休日という恩恵(実は、先々週の土曜が振替出勤日だった)に浴するため、再開を目している”山歩き”のトレーニングとして、名古屋東端の棲み家からも見える猿投(さなげ)に行った。

猿投山(630m)は、名古屋からふらりと行ける山として、その標高の近さもあって東京の高尾山(599m)に相当しそう。
ただ交通の便でははるかに劣り、新宿から登り口まで電車一本で行ける高尾山とは比較にならないが、自家用車なら距離的にはむしろ近い。

まずはその近さを実現する「猿投グリーンロード」という有料道路を使って、猿投山の麓の猿投町にある猿投神社に達する。
この神社の脇の道を通って、登山用の駐車場で車から降りる。

ここからは猿投川に沿った舗装林道を歩く。
猿投川は涼しい森の中の清流で、林道歩きも退屈しない。
実は猿投山は、東海自然歩道のルート上にあり、その意味でも起点の高尾山と共通するし、 先月登った石老山ともつながっている。
そのため指導標も完備され、途中に休憩用のベンチも設置されている。

御門杉という大木のある所から登山道に入り、舗装林道を2つ通り越して東の宮に達する。
東の宮の奥の茂吉ヶ峰というピークが最高点(632m)なのだが、展望はないので、心の清らかな人だけが訪れてほしい。

猿投山山頂には、ここから頂稜の小さな上下となり、途中、御嶽や南アルプスが見える所がある(実際には冬でないと無理)。 
さきほどの最高点より2m低い猿投山山頂は、テーブル付きのベンチが数個あり、また北方が開けているのでやはりここでゆっくりしたい。
冬季なら御嶽から白山、伊吹山まで見えるようだ。
テーブルに、最近この山に入って行方不明になった人の写真と情報が貼ってある。
こんな浅い山でも遭難の可能性はあるのだ。

さて、私にとって問題の下りだ。
標高的には腸脛靱帯が痛む高さ未満だが、慎重に、歩幅を狭く、爪先着地で降りる。

東の宮を過ぎ、登りには素通りした”大岩展望台”に立寄る。
平らな岩の上に立つと、眼下に豊田市の展望が拡がる(写真)。
眺めの満足度からいえば、山頂までいかずとも、ここに来るだけでも充分。

登りはスタスタ軽快に歩けるが、下りはあえて抑えて小股に足を運ぶ。
それが奏効したのか、靭帯が痛むことなく無事に猿投川の林道に下り立った。

猿投山は(実は二度目の訪問だが)、植林ばかりの東京近郊の山とちがって自然林が豊かで、高尾山のような大混雑もなく、それでいて名古屋宅からふらっと車で来れるので、良い所だと再認識した。
メインルートとなっている東海自然報道以外にもいくつか道があるので、再訪する価値もある。

駐車場に戻り、車で少し下って、猿投神社に参拝し(無事下山の感謝)、さらに車で広い麓の谷の奥にある猿投温泉で一休み。

猿投温泉自体は、以前、温泉旅行を始める前の日帰り温泉として、名古屋宅からしょっちゅう通っていた。
ここは放射能泉なので内湯で完結すべきなのだが、たぶん利用客の要望なのだろう、露天風呂を増設した。
放射能泉に露天風呂とは、日本の温泉文化の底の浅さが露呈されて悲しいが(「温泉」という記号に反応しているだけで、日本酒となればすべて熱燗にするようなもの)、ここは飲泉もできるので、濃度は高くないものの愛知で珍しい放射能泉を堪能できる。
ただし放射能泉は湯あたりしやすく、入浴後はだるさが出て休みたくなる(それを理解している温泉側では入浴後の寝ころびスペースを用意している)。

猿投山自体も黒雲母花崗岩でできているので、山中で放射線が出ている可能性がある。
次回はガイガーカウンターを持参しよう。 

ということで、今日は”猿投”三昧で堪能したが、これで満足したくない。
望むらくは、由緒ある猿投窯(瀬戸の前身)を復活して、「猿投焼」を地元の名産にしてほしい(猿投焼を器にした猿投うどんなんかもあるといい)。
そうなれば高尾山並みにミシュランの★がつくだろう。 


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