いよいよ年度末最後の行事、卒業式を迎えた。
学部の数が多いので、国際会議場を借りての式。
私もこの日ばかりは、白シャツにネクタイ。
この格好、年に1度きりになっている。
卒業生全員での式場では、全員に証書は渡せず、その後学科ごとに集まって証書を渡す。
教員が一人一人言葉を送り、解散後は、卒論指導生に乞われての記念撮影をひとしきり。
会場を後にすると、入口付近で待っているのは、昔は男友達ばかりだったが、最近は両親の姿が目につく。
一旦帰宅し、ネクタイをクロスタイに替えて、再出発。
今度は大学院の修了記念パーティ。
学部のパーティはその数に圧倒されてしまうが、院生だとこじんまりして落ち着ける。
一人一人の識別もできるし。
さらに社会人がいるので、若い学生より話が合いやすい。
出会った学生とは必ず数年後に別れる。
その最後の別れの日を「おめでとう」と笑顔で祝わなくてはならない。
つまり自分と別れることは相手にとってめでたいことなんだ。
教師って因果な商売だ。