博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『ゲーム・オブ・スローンズ最終章』(完)

2019年06月18日 | その他映像作品
『ゲーム・オブ・スローンズ最終章』第1話~最終第6話まで見ました。

ジョンがデナーリスらを伴ってウィンターフェルへと帰還しますが、北部の諸侯はジョンがデナーリスにに忠誠を誓って「北の王」の称号を返上したことを問題視。そしてそのジョンはサムから出生の秘密を知らされ、懊悩します。

そこへジェイミーが単身ウィンターフェルに到来し、サーセイが約束を破って援軍を送らないことが判明し、更に不穏な雰囲気に。かつて自分に塔から突き落とされたブランやら父親を殺されたデナーリスの視線が痛いのはまあ仕方ないですね…… 味方同士のはずの人々の不信感や矛盾を充分咀嚼する暇もなく、遂に「死者の軍団」が到来。彼らの攻勢の前に為す術もなく多くの人々が犠牲となっていきますが、最後はあっさりアリアが「夜の王」を仕留めます。「死者の軍団」との決戦は前シーズンまで散々引っ張った割にあっけないという印象。

しかし戦いはこれで終わったわけではなく、キングスランディングのサーセイが控えております。「死者の軍団」との戦いで疲弊しまくっている北部連合軍ですが、デナーリスは「むしろ休息に時間を掛ければその分不利になる」とキングスランディングへの進軍を決定。サンサとブランはウィンターフェルで留守を守るということになりますが、ここでジョンがサンサとアリアに出生の秘密を告白。これに先だってデナーリスに告白した際には「このことは誰にも言わず秘密にして」と懇願されていたのですが、「家族」であるスターク家の人々には隠せないと、それを無視して告白。デナーリスのは不安は的中し、サンサからティリオン、ティリオンからヴァリスへと話が伝わり「これは最早機密ではなく情報」という状況になります。そしてヴァリスは暴君の気質を示し始めたデナーリスを排除し、より君主にふさわしい態度を示しているジョンを擁立しようと画策し始めます。まあ「そうしたらそうなるよ」という感想しかないですね。

で、ドラゴンに跨がって進軍するデナーリスですが、海上で待ち受けていたユーロン・グレイジョイが改良版「クァイバーンの蠍」でレイガルを打ち落とし、北部連合軍の艦隊も散々に破壊します。王都ではサーセイが住民を城内に避難させ、城民を人質に取る格好で決戦に臨みます。うーんこのすべてが悪い方向に回っていく感……

決戦に先立ち、デナーリス排除のために各地の諸侯に宛てた檄文をせっせとヴァリスをティリオンが密告して処断。そして唯一残ったドラゴンのドロゴン、ドスラク族、「穢れなき軍団」による、中国時代劇で言う所の屠城を決行。王都を守る将兵たちが堪えきれなくなって降伏の鐘の音を鳴らしても、レイガル、そして自らの片腕と恃むミッサンディをサーセイに捕らえられて処刑されたデナーリスは逆上し、殺戮の手を止めようとはしません。

そしてサーセイの死が確認され、王都を制圧した後も、デナーリスはウィンターフェルも含め、すべての土地の人々を解放するまでは戦いをやめないと宣言し……

【総括】
ということでネタバレ回避気味に紹介してます。原作小説の方は風呂敷を広げまくって、作中時間で100年単位の時間が経過しないと収拾がつかないんじゃないの?という状態になってますが、ドラマ版は途中から原作で失敗した要素(たとえばキャトリンの生存とか)を逐一除去し、無事に終点まで到着しました。ちょっと話を小さくまとめすぎじゃない?という気もしないではないですが、第1章から最終章の結末までを通して見ると、スターク家のきょうだいの物語として首尾一貫したものになっていると思います。ウェスタロスの領主たちの最後の選択は、日本で新天皇即位の年に流れた作品としては(もちろんそれを意図した制作されたものではまったくないのですが)かなり意味深なものとなりました。



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