武田雅哉『楊貴妃になりたかった男たち』(講談社選書メチエ、2007年1月)
病気の父親に替わって男装して出征した花木蘭の話や、やはり男装して男ばかりの塾で勉学に励み、学友と恋に落ちる梁山伯と祝英台の物語など、中国には女性が正体を隠すために男性に変装するという物語が結構たくさんあります。それとは逆に、男性が諸々の事情で女性に変装するという話も割と目に付きます。中国で語られているこういう異性装の話を集めてみたら面白いだろうなあと思っていたら、武田雅哉氏が本当にそれをやってしまいました(^^;)
ただし本書では花木蘭の話のようなフィクションだけではなく、武田氏お得意の『点石斎画報』も引用して実際にあったと思われる異性装が絡んだ事件や、はたまた変装を通り越して女性が男性に、男性が女性に変わってしまったという奇怪な性転換の話も紹介されており、更には現代の中国で異性装の文化がきっちり受け継がれていることにも注目しています。
さながら性倒錯の中国史といった内容ですが、武田氏の目の付け所に脱帽です(^^;)
病気の父親に替わって男装して出征した花木蘭の話や、やはり男装して男ばかりの塾で勉学に励み、学友と恋に落ちる梁山伯と祝英台の物語など、中国には女性が正体を隠すために男性に変装するという物語が結構たくさんあります。それとは逆に、男性が諸々の事情で女性に変装するという話も割と目に付きます。中国で語られているこういう異性装の話を集めてみたら面白いだろうなあと思っていたら、武田雅哉氏が本当にそれをやってしまいました(^^;)
ただし本書では花木蘭の話のようなフィクションだけではなく、武田氏お得意の『点石斎画報』も引用して実際にあったと思われる異性装が絡んだ事件や、はたまた変装を通り越して女性が男性に、男性が女性に変わってしまったという奇怪な性転換の話も紹介されており、更には現代の中国で異性装の文化がきっちり受け継がれていることにも注目しています。
さながら性倒錯の中国史といった内容ですが、武田氏の目の付け所に脱帽です(^^;)
前に中公新書で出た『鬼子たちの肖像』はイマイチでしたが、こちらは文句なしにお薦めです。