博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『媚者無疆』その7(完)

2018年09月16日 | 武侠ドラマ
『媚者無疆』第34~最終36話まで見ました。

絶殺への昇格を賭けた晩媚と晩香の勝負のお題は、姹蘿が指定した姽嫿城の先人の「紅魔傘」を先に取得して持ち帰った者の勝ちというもの。晩媚は死んだばかりで城内に飾られていないはずの流光の傘を指定され、きたないなさすがモードに入りますが、その手でくるだろうと読んでいた彼女は刑風の協力も得つつ先に仕込んでおり、難なく勝利して絶殺に昇格。


本作の良心を代表するかのような存在になっている「刑堂主」こと刑風ですが……

ここらへんで「公子」が晋国(後唐)の兵権を任されるかわりに姽嫿城の「聴竹院」から退出し、城内の権限が城主である姹蘿に一括化されます。そこですかさず晩媚が彼女からいつぞやの長安による暗殺未遂事件の責任を問われ、投獄されてしまいます。一方、「公子」の方は、李存勗からわずか500の兵で長安ら楚の兵が立てこもる江城を攻め落とせと無理難題を命じられます。そこへ更に姹蘿から晩媚を人質に取ったという血書が送られてきますが、これを奇貨として血書を長安のもとに送りつけ、で、血書を受け取った長安は楚国の状況も顧みず、自ら晩媚の救出に赴くことになります。これで易々と江城を攻め落とせそうだと「公子」のもくろみ通りに…… 姹蘿も「公子」もドン引きするレベルでクズっぷりを発揮してるんですが、二人がクズすぎて素直に晩媚と長安の恋路を応援できそうです……

刑風の計らいもあって割とあっさり釈放される晩媚ですが、ますます暴虐の度合いが増す姹蘿に対して、いよいよ城主の地位を賭けた決闘を申し出ます。そこへ長安が帰還しますが、いつぞやと同じく姹蘿暗殺を試み、さすがにこれは弁護できないと、晩媚と入れ替わるように投獄され、刑風の拷問を受けることに。晩媚VS姹蘿の勝負の行方は?面会に来た晩媚にすべての内功を与えてしまった長安の運命は?「公子」の気持ちが自分にはないと思い知らされた月影の選択は?そして姹蘿の敗北を悟った刑風の動きは?

【総括】
ダークな雰囲気のスタイリッシュ武侠というのがトレーラーなどによる本作の第一印象でした。中身を見てみると確かにそういう雰囲気の作品ではあるのですが、「公子」こと李嗣源のキャラクターが強烈すぎて作品のイメージをかなり食っちゃってるなあと。第4~5話あたりでまだ盲目の「公子」が武功で雪を降らせたあたりでもう彼に釘付けになりました (^_^;) 更にその後ラスボスにあたる姹蘿よりクズ化するとは予想もできず。ラストシーンで晩媚の口から、「公子」が彼女に関してある流言を広めていることが語られるのですが、こいつほんまに最後までクズやなと……
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする