博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『三国機密之潜龍在淵』その2

2018年04月10日 | 中国歴史ドラマ
『三国機密之潜龍在淵』第4~9話まで見ました。

劉平が劉協の身代わりとなったことはごく一部の関係者を除いては極秘事項……のはずでしたが、太監の張宇や愛妾の董妃といった身近な人物に不審視され、やむを得ず張宇には真相を打ち明けることに。


張宇演じる李建議。『人民的名義』の季検察長から宦官に生まれ変わりました (^_^;)

張宇は勅命ということで、満寵の留守中に許都衛から劉協の遺体を引き取って焼却してしまい、そのまま隠居して彼の遺灰を手厚く葬ろうとしますが、事態を察した満寵によって連行され、審問を受けることに。口封じのため、黒覆面の刺客に扮した弘農王妃唐瑛によって射殺されます。


劉平のすり替えに協力した唐瑛を演じるのは、有名女優の董潔。夫・弘農王(少帝劉弁)の死後に王服(王子服)から武芸を仕込まれたという設定。弘農王祠に居座る司馬懿からは「王妃自ら刺客を務めるとは、漢室の復興なんて言ってても人手が足りてないだな」とツッコまれていますw


そして曹丕&満寵の画策により、劉平・伏寿らは、火事で焼失した皇宮のかわりということで監視のしやすい司空府(曹操の邸宅)に移ることに。曹丕の中の人は、『軍師聯盟』シリーズで司馬昭を演じていた檀健次。「文章は経国の大業、不朽の盛事」という史実の曹丕の言葉がこのあたりで出てきます。

で、いよいよ董承のクーデターが実行に移されますが、計画は一味のはずの楊修によって満寵に密告され、更に満寵の親分格らしい郭嘉の画策によって許都に引き入れられた西涼の張繍の騎兵が、董承・王服ら率いる歩兵を蹴散らし、クーデターをあっという間に鎮圧してしまいます。劉協の遺児にあたる赤子を身ごもった董妃も、追っ手からの逃亡の果てに腹に衝撃を受け、胎児ごと死亡……


劉平のすり替えに関与しつつも、微妙な動きを見せる楊修。イケメンの策士で司馬懿と絡むという設定は『軍師聯盟』と共通しています。

しかし実は伏寿らにとってクーデターの失敗は計画のうちで、漢室復興計画の主導権を握るため、楊修に密告をさせて敢えて董承らを破滅に追い込み(そもそも彼らには劉平のすり替えのことも知らされていません)、その功績により楊修を引き立てさせて曹操政権の内部に食い込ませるという作戦なのでした。

そのことを察知した劉平は、自身も漢室復興のための駒にすぎないのだと嫌気がさし、伏寿に弘農王祠で司馬懿との対面を要求。既にすり替えのことを知っていた司馬懿に対して、もう皇帝の身代わりなどやめて一緒に河南に帰ると宣言しますが……
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