博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『楚漢伝奇』その9

2013年09月08日 | 中国歴史ドラマ
『楚漢伝奇』第54~60話まで見ました。

項羽による義帝殺害を承け、劉邦はいよいよ挙兵を決意。項羽が斉に出兵している隙を突き、諸侯連合軍とともに彭城への入城を果たします。この時に趙国に出兵を求め、趙相の陳余から張耳の首を要求されると、取り敢えずその場しのぎに偽の首を送って陳余を騙しますが、彭城入城後に劉邦の面前で当の陳余と張耳が鉢合わせしてしまい、一悶着に。一応『史記』にあるエピソードを膨らませたものですが、こんな話をわざわざ丁寧に取り上げなくてもと思ってしまいます(^^;)

鬼の居ぬ間に洗濯を決め込む劉邦ですが、項羽が斉より引き返し、韓信の裏をかいて彭城を急襲。この時劉太公や子供たちとともに城外を馬車で移動していた呂雉ですが、急変を察して逃亡している最中に子供達とはぐれてしまいます。その後劉太公とともに豊邑へと逃れますが、飛び込んだ先がよりによって曹氏の家。これまでの因縁をめぐって一気に修羅場となるものの、項羽配下の龍且がやって来るとお互いにかばい合い、仲良く囚われの身となって項羽のもとへと送られます。

一方、彭城から命からがら逃げ延びた劉邦は、母親の呂雉とはぐれた劉楽・劉盈と合流しますが、楚軍の追っ手が迫ると馬車から子供たちを追い出し、そのたびに夏侯嬰が拾い上げるというお馴染みのエピソードが展開されます。後でこのことを問い詰められた時の劉邦さんの弁。「このまま一緒に逃亡したら子供たちが乱戦の中で射殺されてしまいかねない状況で、いっそ項羽に捕まった方が安全だと思った。あいつは婦人の仁の持ち主だから、子供までは殺しやしないはず。」その発想は無かったw

その項羽は捕らえた呂雉と劉太公の処置を問われると、「面倒くせえ、殺せ!」とか言ってますが(^^;) で、范増に「人質にするから殺しちゃいかん」と諫められると、今度は「面倒くせえ、釈放しろ!」とのお言葉。項羽には0か1かどっちかしか無いんですな……

劉邦は無事に沛に逃げ込むと、敗走のショックからすっかり意気阻喪してしまいます。しかし蕭何に諫められてやる気を取り戻し、滎陽へと入城すると、諸将の前で反省会兼ミーティングを始めます。高希希は歴史物でこういうミーティングのシーンを入れるのが好きですねw

で、劉邦が滎陽にいると聞いて戚夫人も息子の劉如意とともに駆けつけます。馬車の中で息子に「私たちが生き延びるには、あなたが太子になるしかないのよ」と教え諭していますが、それはむしろ死亡フラグなんですが……
コメント (4)
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