博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『水滸伝』その11

2011年04月04日 | 中国古典小説ドラマ
『水滸伝』第63~68話まで見ました。

梁山泊軍を分断して各個撃破したり、宋江自慢の戦車隊を1人で壊滅させたりと、物凄い無双っぷりを発揮する関勝さん。(下の画像参照)



もっとも、戦車隊とは言っても手押し車に鎗とか刃を取り付けただけのハリボテみたいなもんですが……

仕方がないので、梁山泊側は仲間になったばかりの呼延灼を偽って投降させて罠にかけ、関勝を捕らえることに成功。関勝ら三将や、ついでに「急先鋒」索超も仲間に加えて意気上がる梁山泊軍ですが、ここで突然宋江が腫れ物によって昏倒。これを治せるのは「神医」安道全しかいない!ということで張順が彼の住む建康府へ。

しかし安道全が妓女の李巧奴にお熱と知るや彼女を始末したりと、相変わらずやることが荒っぽい……(-_-;) 建康では張順に李巧奴殺害の濡れ衣を着せられ、宋江を診察したらしたで、「治療したのにどうして兄貴はまだ良くならないんだっ!」と王英・張順に責め立てられと、安道全先生、踏んだり蹴ったりです……

宋江が快癒した後は、いよいよ北京大名府へと侵攻して盧俊義らを救出。燕青に引っ立てられて来た李固と妻の賈氏をぶった斬り、梁山泊入りすることに。新たな仲間を迎えて酒盛りに忙しい梁山泊ですが、そこへ再び曾頭市との遺恨が発生し、晁蓋の復讐戦に突入。曾頭市の師範代である史文恭と盧俊義(と林冲・魯智深)とが兄弟弟子であったことは前に触れた通りですが、ここで史文恭が悪逆非道の行いにより破門されていたことが判明します。盧俊義は自ら門戸を清理すべく出陣を決意。まさかこのドラマで「清理門戸」という言葉を耳にすることになるとは……

そして盧俊義は激烈なバトルの末、史文恭を討ち取ります。ここで「史文恭を討ち取った者を梁山泊の次の首領にする」という晁蓋の遺言が問題となります。遺言を無視して宋江を首領にという声が大勢を占めるものの、宋江は原則論を楯に盧俊義を首領に推します。ならばということで、宋江が東平府、盧俊義が東昌府を攻め、先に攻め落とした方が首領に就任するという取り決めがなされます。

東平府攻めの際にいつの間にか仲間に加わっていた史進が馴染みの妓女李瑞蘭を頼って東平府に潜入しますが、李瑞蘭お付きの婆に官府に密告されて捕らえられと、何とも冴えません。史進も楊志と同様、このドラマでは割を食ってるキャラですね。

この東平府を守るのは、勇将として知られる「双槍将」董平ですが、このドラマでは東平府の太守程万里が実は董平の両親の仇で、彼自身はそれを知らずに程万里を親代わりとして慕っているという設定。事実を知った董平は梁山泊入りを決意し、逆に東平府を攻撃しますが、この時に恋人だった程万里の娘の婉児も自害。原典では董平が彼女を強奪して添い遂げることになってましたが……
コメント
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