博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『三国』その11

2010年07月22日 | 中国歴史ドラマ
『三国』第65~70話まで見ました。ここからDVD-BOXが最後の3巻目に入ります。

蜀に出向いて張魯軍を退けた劉備ですが、途端に劉璋側からの兵糧提供が滞る始末。おまけに荊州では呉国太が病気という知らせを真に受けて孫夫人が実家に帰ってしまいます。この時に彼女が阿斗も連れ帰ろうとして一悶着起こるのはご存知の通り。しかし阿斗の命より家臣の方が大事という劉備の態度を見てると、彼女の行動もさもありなんと思えてくるので困る(^^;)

妻に逃げられたと知った劉備は龐統とやけ酒を飲み、「本当は俺だって益州が欲しいんだっ!でも今まで『仁義の士』ということでやってきたのに、人の土地を奪うわけにはいかないじゃん?」と本音を吐露。で、龐統は「なんだ、そんなことで悩んでたの?分かった、俺がいいようにしてやるよ!」ということで、まずは張松への密書をわざと兄の張粛のもとに届くようにして、張松が裏切り者として処断されるようにします。「えっ、張松を犠牲にするの?」とドン引きする魏延に「いいんだ!主君を売るようなのにロクな奴はおらん!」なんて言ってますが……

ここまでなら「龐統、酷い奴」で終わってしまいますが、次いで彼は蜀の伏兵が潜んでいるのを知りつつ落鳳坡へと進み、敢えて討ち取られます。そうやって「劉璋は劉備招聘を献策した張松を処刑したぱかりか、援軍として招いた劉備をも騙し討ちにしようとした人でなし」ということで益州制圧の大義名分を作り上げたのでありました。ああ、でもどう見ても人でなしは龐統の方だよなあ(^^;) で、その後は援軍にやって来た孔明・張飛らの活躍により馬超を降し、益州を制圧。張任だとか厳顔だとかの見せ場は端折られております……

その頃、許昌では曹操がいよいよ魏王の位に。朝廷の諸臣が阿る中、曹操の腹心のはずの荀は一人反発する態度を取り、最後は自殺して果てることに…… その荀の死を承けて耿紀が反乱をおこします。文弱ながら曹丕が救援に駆けつけて自ら賊兵を討ったことから、いよいよ彼が世子に指名され、司馬懿がその補佐役に。

劉備は曹操が魏王となったのを知ると漢中に攻め入り、定軍山で夏后淵を敗死させ、漢中を得て漢中王を称します。その直前の曹操との直接対決ではお互いに「来年の今日が貴様の命日だ」と罵り合っていてなかなか微笑ましい(^^;) しかし孔明は劉備が漢中に攻め入ると決めたあたりからずっと浮かない顔です。その不安を煽るように、荊州を守る関羽は樊城を攻めることを決断し……

コメント (2)
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