博客 金烏工房

中国史に関する書籍・映画・テレビ番組の感想などをつれづれに語るブログです。

『武林外伝』その11(完)

2009年08月02日 | 武侠ドラマ
『武林外伝』第75~最終80話まで見ました。

第75回 李大嘴 雄鳥が雌鳥を求むるを演じるを拒み、燕小六 礼儀にかこつけて真情を託す
最近李大嘴は祝無双に気があるような素振りを見せ、燕小六もどうやら彼女が気になっている模様。そこで郭芙蓉と呂秀才は無双ら3人の気持ちを確かめ、新たなカップルを誕生させようとするが……

【今回の名言】「冬は既にやって来た。春はまだ遠いのだろうか。しかし無双の春はどこにあるのだろう?」
今回のまとめとなる呂秀才のセリフ。まあ、要するに今回も無双の恋は実らなかったということです(^^;)  あと、今回のサブタイトルはどうもうまいこと訳せない…… 他にいい訳案があったら御教示下さい。

第76回 莫小貝 路頭に誘拐に遭い、燕小六 智もて偽の誘拐犯を擒にす
祝無双に「葵花点穴掌」を習っていたずら放題の莫小貝。うっかり佟湘玉にも点穴を施してしまい、後難を恐れて家出を決行。乞食の小米と結託して自分が誘拐されたことにします。白展堂らは小貝が誘拐されたものと信じ込み、佟湘玉には内緒で捜査を進めますが……

前にも同じことを書きましたが、点穴って素人がちょっと修行しただけで身につくもんなんでしょうか。もしそうなら私も習いたい(^^;)

第77回 謝捕頭 店中の人を取り調べ、銭夫人 同福店を騙し取らんとす
前回の続き。誘拐事件のエキスパートとして謝捕頭が店にやって来ますが、彼は身内が誘拐犯ではないかと一同を訊問し…… 後半は莫小貝が誘拐されたと聞いて銭夫人が店に訪ねて来ますが、実は小貝はその銭夫人のもとに潜伏しており……

第78回 楊蘭 酒を飲みて胸の内を明かし、杜子俊 夜に同福店を訪ぬ
楊蘭が三度同福客桟に来訪。舞い上がる李大嘴ですが、彼女の様子に不審なものを感じる一同。そこへ隣町の富豪杜子俊のもとから銀子が盗まれたという知らせが届き…… 後半ではその杜子俊が店に来訪。彼は楊蘭の婚約者だと主張しますが……

第79回 李大嘴 恋敵に遭遇し、楊蘭 新しい人生に船出す
杜子俊の母親が息子と楊蘭との結婚を認めたがらないと知った一同は2人の力になろうとしますが、李大嘴はまだ蘭のことを諦めておらず…… 後半では杜子俊の母親が息子を連れ戻しに店に到来。実は彼女は白展堂の母に匹敵する武功の持ち主で……

物語の序盤から引っ張ってきた楊蘭シリーズがここに完結。しかし楊蘭から何でも願いをかなえてくれる3本の金針をもらい、楊蘭への恋を成就させるために使おうとする李大嘴の物分かりの悪さにドン引きです…… なお、この回で物語の舞台が明朝の永暦年間であることが判明。永暦というのは明朝滅亡後の南明政権の年号ですから、要するに明朝を舞台にした架空の物語という寓意を込めているんでしょうね。

第80回 燕小六 転任の辞令を受領し、凌騰雲 同福店を夜襲す
燕小六が都に転任することになり、後任として西安武林の名門出身の凌騰雲が赴任。彼は実は白展堂と因縁があり……

ということで『武林外伝』もいよいよ最終回。この回で白展堂と佟湘玉との意外な因縁も判明。ラストは一同が店の前に集合して幕を閉じますが、テレビ放映で初めてこの場面を見た時には何だかホロリときました(^^;) 



【総括】
取り敢えず全80話中のベスト3は呂秀才が壮大な哲学論(?)で「盗神」姫無命を死に追いやる第29回、白展堂と王豆豆の入れ替わりが楽しい第64回、莫小貝が影視城にタイムスリップする第9回でしょうか。正直第14回あたりまではつまらない回の方が多いのですが、そこまで我慢すると後の回は大体面白く見られると思います(^^;)

この作品、是非日本語版DVDもリリースしてもらいたいのですが、全80話という話数がネックになるでしょうなあ…… 傑作選という形にするにしても、前後の話と微妙に絡んでいる回が多いので難しいでしょうし。ちなみに話数が多いのはこの作品に限ったことではなく、大陸のコメディ作品は話数が膨れあがる傾向があります。大ヒットシリーズの『家有児女』も各部全100話構成ですし。
コメント
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