東方書店のブログ『中国・書籍見せチャイナ』によると、白帝社から三国志学会監修の『漢文講読テキスト 三国志』という本が出たとのこと。正史『三国志』の読みどころを書き下し文で読んでいこうという趣旨のようですが、以前に紹介した『三国志研究入門』ともども、10年か15年ぐらい前にこういう本が出ておれば……という気がします。
で、本題であります。
杉原たく哉『天狗はどこから来たか』(大修館書店あじあブックス、2007年11月)
元々中国で流星もしくは隕石を指していた「天狗」が、どうして日本で山伏姿で鼻が高く赤ら顔の妖怪となったのか。その道程を面白図像学の第一人者の杉原氏が読み解いていきます。
図像学を駆使してと言いながら意外と文献考証が多いなという印象を受けましたが、日本での天台宗内部や天台宗と他宗派との抗争、嬰児を連れ去る猛禽類のイメージ、中国での半鳥半人の雷神のモチーフの伝来などがそれぞれ我々のイメージする天狗の誕生に大きな影響を与えたといった指摘を面白く読ませていただきました。
特に印象に残ったのは猛禽類に攫われた嬰児にまつわる話なんですが、昔は母親が嬰児を傍らに置いて農作業をしている間に鷹や鷲に連れ去られるなんてことがよくあったんですなあ……
で、本題であります。
杉原たく哉『天狗はどこから来たか』(大修館書店あじあブックス、2007年11月)
元々中国で流星もしくは隕石を指していた「天狗」が、どうして日本で山伏姿で鼻が高く赤ら顔の妖怪となったのか。その道程を面白図像学の第一人者の杉原氏が読み解いていきます。
図像学を駆使してと言いながら意外と文献考証が多いなという印象を受けましたが、日本での天台宗内部や天台宗と他宗派との抗争、嬰児を連れ去る猛禽類のイメージ、中国での半鳥半人の雷神のモチーフの伝来などがそれぞれ我々のイメージする天狗の誕生に大きな影響を与えたといった指摘を面白く読ませていただきました。
特に印象に残ったのは猛禽類に攫われた嬰児にまつわる話なんですが、昔は母親が嬰児を傍らに置いて農作業をしている間に鷹や鷲に連れ去られるなんてことがよくあったんですなあ……