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美女と野獣

2017年06月04日 17時10分20秒 | 映画

 最近、2つの実写版「美女と野獣」を見た。エマ・ワトソンが主演して現在ヒットしているディズニー版と、2014年に公開されたフランス・ドイツの合作版だ。ディズニー版は映画館で、ヨーロッパ版はテレビで見た。
 2つは完全に別の作品であり、それぞれに良さがあったが、私(と妻)はヨーロッパ版の方が良いと感じた。
 まず意外だったのは、ヨーロッパ版は、有名なディズニーアニメ「美女と野獣」とは全く違う話となっていることだ。多少違和感は感じたが、もともとこれはフランスの話なので、アメリカのアニメと違うからといっておかしい、ということはないのだろう。
 それよりも、普段外国映画といえばアメリカ映画ばかり見ているせいか、ヨーロッパ映画独特のセンス、テイストを強く感じて新鮮であった。30年以上前に見たドイツ映画「ネバー・エンディング・ストーリー」を何となく思い出させる。ファンタジー作品として、「美女と野獣」の世界観にすんなりと入り込むことができた。やはりヨーロッパの話は、ヨーロッパ人が作った方がリアリティがある、ということなのかもしれない。ヒロインはエマ・ワトソンほど美人ではないが、私が人に薦めるならヨーロッパ版の方だ。
 その一方で違和感といえば、ディズニー版の方が違和感がひどかった。中世フランスが舞台の話であるはずなのに、普通に黒人がフランス人役として登場していたのである。いくらなんでもそれはないだろう、と思う。「我々は黒人差別をしていませんよ~」と言いたかったのかもしれないが、差別をしない、というのはそういうことじゃないだろう。アメリカのリベラルも行き着く所まで行ってしまった感がある。裏にあるアメリカの政治事情ばかりが気になって、私は最後まで世界に入り込めなかった。

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