昨日は、家族で豊山町の「エアポート・ウォーク」に初めて行ってきた。旧・名古屋空港(かつて私もよく利用していた)のあった場所に建てられた商業・娯楽施設である。かなり大きい。レストランでバイキングを食べたり、「ナムコランド」で家族プリクラを撮ったり、というのも楽しかったが、最も気に入ったのが紀伊国屋書店である。家の近所にはこのように大きな書店がないからだ。さすがに店舗スペースも広大で、珍しい本も多く見つけることができた(なぜか洋書が置いてなかったのは残念であったが)。
中でも私にとって掘り出し物だったのが、この「萌え萌え北朝鮮読本」だ。北朝鮮という国のあらゆる面を「萌え」の観点から解説し、「将軍様」に萌えてしまおう、という良い意味で気が狂ったとしか思えないコンセプトの本である。(^^) 当然ながら本当に萌えるわけもないが、これが最高に面白い。北朝鮮国内で作成された絵、イラスト、漫画、写真などがふんだんに使われており、まったく飽きさせない。特に「人民を眠らせた後に」と題された上の絵などは、何度見ても笑わせてくれる。(^^)
もちろんおちゃらけた部分だけではなく、読んでみて初めて知った事実や、勉強になった箇所もある。例えば、軍に関することだ。北朝鮮人民軍の総兵力はおよそ110万人で、なんと世界第2位の規模なのだが、意外なことに徴兵制によって集められたものではないらしい。あまりにも志願する者が多いため、逆に選抜して、この人数になっているとのことだ。なぜかといえば、過酷な食糧事情で慢性的な飢餓状態にある北朝鮮において、軍だけは衣食住を保証されるからだ。それで、若くて健康な男子なら誰でも必ず軍を志望する、というわけである。
しかしそうやって集められた軍なのだが、決定的な弱点がある。大多数を占める陸軍の若い兵士は、幼い頃からの栄養不足が災いして、身体が実に貧弱なのだそうだ。数少ない写真などの資料から判断すると、彼らの平均身長はなんと150cm前後ではないか、というのだ。日本では小学6年生程度だ。「先軍政治」を掲げ「強勢大国」をスローガンとするコワモテ国家の北朝鮮だが、人民軍兵士の平均身長は日本の女子高生より低い、というのは何だか笑えてくる。(^^) いや、笑っている場合じゃないのだが。
この本に関しては取材中に、仲間が中国の国歌案全部(アメリカのCIAに相当する組織)にスパイ容疑で逮捕されて不当な拘束・尋問を受けるという事態が発生しています。
また取材中に、60年代に在日朝鮮人だった夫について北朝鮮に渡った日本人妻達の苦境も明らかになってまいりました。
異国でつらい思いをしている同胞に手を差し伸べることも適わない無力さに、歯噛みする思いです。
どうかこれからも、この本の普及にご協力ください。
国歌案全部じゃなくて、国家安全部でした。
去年の今頃はこの本の執筆で忙殺されていたことが思い出されます。
内容について不明な点とか、あるいは『いくらなんでも、これは嘘なんじゃないか? 』とか、ありませんか?
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