東アジアサミットにおいて中国は、前日になって急に日中首脳会談を拒否した。結局は10分程度、管と温家宝が「懇談」することができたようだが、これについて中国側はまったく報道せず、よほど「なかったこと」にしたいようだ。いつものことだが、日本は完全になめられている。
中国が会談を拒否した理由は、というと「日本が外相会談の内容について真実と異なる言葉をまき散らし、両国の東シナ海問題の原則的な共通認識の履行における中国の立場について歪曲した」ということだが、何のことやらさっぱり分からない。日本の外交当局も「分からない」そうだ。しかし、さすがに何か明確な理由があるのだろう。
そこで今日はたまたま、英語の練習としてJapan Times(オンライン版)を読んでいたところ、気になる記事を見つけた。1週間ほど前の記事で「Tokyo nixed joint Senkaku exploitation(日本政府、尖閣の共同開発を拒否)」というものである。
http://search.japantimes.co.jp/rss/nn20101022a1.html
この中で、こんな一文があった。
On Thursday, Chief Cabinet Secretary Yoshito Sengoku said Kan is likely to reiterate that the Senkaku Islands belong to Japan if he holds bilateral talks with Wen.
訳せば、「木曜日、仙石由人官房長官は、日中首脳会談が行われる場合、菅総理は尖閣諸島が日本に属することを強調するであろう、と述べた。」というところか。これは私も知らなかったので、驚いた。もし共同通信経由のこの記事が本当であれば、中国が菅との会談を拒否したのも、ずいぶん分かりやすくなる。非難の応酬に終わることが明確な首脳会談など、どこの国でもやろうとするわけないからだ。別に不思議なことでも何でもなくなる。
しかしこの記事、本当か? 日本語のメディアではどこも言っていないような気がするが。