Willow's Island

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外需依存経済?

2009年03月15日 11時04分44秒 | 時事

 不況がますますひどいことになっている。東証株価指数はバブル崩壊後の最安値を更新し続けており、今年のGDPもかつてないほどのマイナス成長になりそうだ。日本のマイナス成長ぶりは、他の先進国と比べても大きなものになるらしい。リーマン・ショックが起こった当初は、あくまでもアメリカの金融危機であり、日本は大きな影響を受けない、などと聞かされていたのだが。結果は全くの逆だったわけである。なぜ日本経済だけがこれほど極端な落ち込みを経験する羽目になったのだろうか?
 最もよく聞く理由としては、日本は外需依存体質であり、主な輸出先である欧米の経済が落ち込んだことにより、輸出が伸びず不況になった、というものだ。しかし私は、この説明にどうしても納得できなかった。なぜなら、日本のGDPに占める輸出入額の割合は、1割程度に過ぎないからだ。2006年における日本の輸出依存度は15%程度で、世界の中でもかなり低い。これより低いのは、主要国の中ではアメリカ、インド、ブラジル、ギリシャぐらいしかない。それなのに「日本は外需依存度が高すぎる」とはどういうことだろうか?
 考えてみたが、おそらくこういうことではないか。純粋に輸出だけの金額を見ればGDPに占める割合は低くても、「輸出用製品」を産み出すために国内で動く金額が巨大、ということではないだろうか。輸出するための自動車や電化製品は、トヨタやソニーという大企業だけで作っているわけではなく、その傘下にある数多くの中小企業が部品を作ることによって成り立っていると思われる。そういった中小企業群からの部品の納入は、国内での経済活動としてカウントされるが、実は最終的には輸出用製品へと結びついており、間接的に国外へ「輸出している」と言える。そういった「影の輸出依存企業」は大小を問わず日本には無数にあり、今回のアメリカ発金融危機によって甚大な影響を被ったことが、大幅なマイナス成長の原因、なのかもしれない。
 上記のように思うのだが、どうだろうか? 私は経済にそれほど明るくないので、正解をご存知の方はご指摘ください。