今日は映画館で「日本沈没」を見た。本当は昨日見るはずだったのだが、よっぽど評判がいいのか昼も夜も満員で見られなかったからだ。二回も劇場に足を運んだのに見られなかったなんてことは、初めてである。今日も夜8時半の上映だというのに満員状態であった。この映画に対する期待の高さが伺える。
制作費はかなり高いのだろう。さすがにCGはすごかった。日本列島すべてを沈める大災害のシーンは、かなりの迫力であった。音楽もいい。久保田利伸とソンミンの歌がすばらしかった。しかし、ストーリーはそれほど感心するものではなかった。私を泣かせるには、あともうちょっとである。
この映画はかなり大がかりなセットやらCGを使っているが、結局本質はラブストーリーなのである。映画としては無難な路線とは言えるが。私としては、日本が沈没して全ての日本人が海外へ移住する必要に迫られたとき、周辺諸国(アメリカ、中国、韓国など)はどのように対応するか、当の日本人及び日本政府は自らの問題をどう解決するか、そして日本は危機の中でどういう国として浮かび上がってくるのか、ということを主題としてほしかった。その方が絶対に面白い。ただし難しい話は嫌いな人も多いので、それでは興行的には成功しないのかもしれないが。私の場合、映画よりも小松左京原作の小説を読んでみた方がいいのかもしれない。