”農”と言える!?

元・食推おばさんのソムリエ日記

捨てられるみかん

2009-12-24 19:03:47 | “農”

みかんの産地に住んでいながら、

大量のみかんがすぐ近くで廃棄されているということを

今日まで知りませんでした。

おいしいみかんを作るためには、摘果という作業は欠かせません。

たくさん生りすぎている枝の実や日陰の実を間引きして、

良い実だけを残していきます。

そうなると、咲いた花のうちの5%ほどしかみかんにならないのです。

さらに、選果が行われて、傷のあるものや大きさが規格外のものは

外されますので、収穫されたもののうち30~40%だけが商品となります。

以前は、規格外のものをジュースや缶詰に加工していましたが、

今はその数も減りました。

消費者がみかんの缶詰を食べなくなったうえに、

海外からジュースを輸入した方が安上がりだからです。

店頭に並ぶ選び抜かれたエリート以外は、産業廃棄物として扱われます。

Cimg1678

「どうやって廃棄しているのですか?」と尋ねると、

「山のみかんの木のまわりに捨てているよ。

 本当は、産業廃棄物不法投棄になっちゃうんだけど、

 そこまでうるさいことは言われたことがないよ。」

という答えが返ってきました。

果物が産業廃棄物として扱われ、

収穫を終えたみかん畑が、捨てられたみかんで黄色く染まる・・・

そんな風景は見たくないけど、これが現実・・・。

コメント
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