ツトムさん家の写真日記。

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第498回 秩父霊場巡礼の旅。 四番札所 高谷山金昌寺。

2010-03-26 20:47:55 | 旅行

2008 03 23(日)

前回掲載の秩父”山田の春祭り”のついでに一昨年の春に掲載した秩父霊場の続きをご覧下さい。

2008年3月23日(日)に巡った“秩父霊場”は第三番札所の岩本山常泉寺迄でした。⇒
ここクリック。

今回は第四番札所にあたる曹洞宗“高谷山金昌寺”(こうこくざんきんしょうじ)を訪問。

豪壮な趣きのする金昌寺山門、なにより人目を引くのは山門正面に吊り下げられた巨大な草鞋(わらじ)

2m超の大草鞋には人も仁王様も眼をむいてびっくり!!
札所一番の大きさを誇り、健脚と崇められる仁王様の大きな足よりも遥かに余る大きさです。(草鞋と仁王像はほぼ同じ高さ。)

 

大草鞋のある山門から入山し、観音堂へ続く長い石階段沿いには古びた石像が沢山並んで巡礼者を暖かくお出迎え・・・。

酒樽に乗り右手に酒徳利を持ち、大盃を頭に載せた地蔵尊は禁酒地蔵と呼ばれるユニークな石像。 江戸時代この地方にいた大酒呑みの名主が酒の上で大失敗をし、それからは断酒の誓いとすべくこの禁酒地蔵を寄進したそうです。(別名は酒呑羅漢。)
酒好きの貴方も禁酒地蔵の前で禁酒宣言しなさい!!

 
金昌寺山門裏の梅の花も早々と満開に咲き、地球温暖化の恩恵を享受!!

山門の二階部には「西国三十三所観世音」の木像・観世音菩薩様が33体・・・。
ここに参詣すれば西日本まで行かなくても済みますね。


壁も窓も無い吹き晒しの観音様は永久に難行苦行を強いられている様で実に可哀相・・・。

石段を登り、観音堂までの道筋の中間地点に比較的新しい御堂が建っていました。

 
内部には大きくて立派な観音立像、(杓杖を持っているので地蔵かも)堂外にも有り難い石仏などが並んでいます。

宝永六年(1709年)に再建された、三間四面で唐様式の観音堂には春の日に誘われた俄か巡礼者たちが熱心に堂内を拝見していました。



数百年経て苔生した石仏たちが並ぶ参道を観音堂へ・・・。


願い柱から紅白の願い紐が堂内へ繋がれ、人々の願い事を御本尊に届けます。


紅白の願い紐の上の壁に掲げられた扁額は中央に銅製の観音をはめ込んでいます。享保11年に江戸神田横大工町の観音講中が寄進奉納。
「あらたかに まいりておがむ かんぜおん 二世あんらくと たれもいのらん」と記された金昌寺の御詠歌額。

 
本尊は厨子に安置された十一面観世音菩薩(像高107cm 室町時代、行基の作)。良く見ると願い紐が右手に繋がっていました。

その昔、この観世音菩薩が巡礼娘に姿を変え、地元の極悪人・荒木丹下を改心させ仏門に帰依させたことから、金昌寺は荒木寺とか新木寺とも呼ばれ親しまれています。(奉納絵馬)

 
金昌寺観音堂の回廊右に安置されている石造の“子育観音像”は他では見られない写実的芸術作品です。(寛政四年に江戸の商人・吉野屋半左衛門の寄進。)

座って乳飲み子に乳房を含ませている観音様は母の慈愛そのもの、別に慈母観音とかマリア観音とか名付けられ、欧州のダビンチやミケランジェロの石像を彷彿させる技巧で創られています。(蓮台に3匹のカエルが刻まれている事から天使ミカエルに例えられ、隠れキリシタンが秘かに信仰したマリア様と言う説も・・・。)

亀の子地蔵の前では秩父霊場巡りツアー客に御遍路姿のガイドが丁寧に解説。

 
何か謂れがあるのでしょう・・・亀に乗った地蔵様の石像も珍しく人気を博していました。

金昌寺本堂の小高い裏山には近年に建てられた六角堂

 
六角堂の内部には金色の小さな「十六大善神像」が安置されています。

観音堂右手の墓地に懐かしい名前を発見!
胸像が建っているのは“荒船清十郎”の墓地。

 
衆議院予算委員会のロッキード事件質疑で「どこのコーチャンだか知りませんが・・・?」とトボケた元衆議院議長の荒船清十郎氏。 秩父地方は彼の金城湯池で大票田だったのですね。

四番札所高谷山金昌寺境内の至る所に石造りの野仏が置かれていました。
その数は全部で1319体とか・・・。


江戸時代に打ち続いた天災飢饉での犠牲者を弔うため、寛政元年に住職の古仙登嶽和尚が「石造千躰地蔵尊建立」の立願をし石像を造り始めたのが起源とされ、一時は三千八百体以上になったそうです。
今では石仏愛好家なら必ず一度は訪れる有名な寺なのです。

石像群の中には様々な仏たちも・・・十方百方に光を放つ光背を背にした石仏は「考える人」のロダン作かも・・・。

 

春の秩父路は霊場札所巡りが最適な季節です、皆様もメタボ防止にピクニック気分で出掛けられては如何でしょうか・・・。

2010 03 26(金)記。  前橋市 薄    最高気温12.4℃   

おまけコーナー。

本当の話「検察は自民の犬」 ⇒ ここクリック。

春のおとずれ - 小柳ルミ子

桜前線  小柳ルミ子
 


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