ツトムさん家の写真日記。

写真いっぱいの楽しい日記です。(全面表示でご覧下さい)

第492回 春節 中国寺院 聖天宮 下。 

2010-02-26 20:20:20 | 旅行

2010 02 14(日)

絢爛豪華な中国風寺院「聖天宮」の本殿を参詣します。

道教の寺院とはいえ、日本の木造寺院と違って総石材造りの華麗な建築様式です。

屋根の瓦から彫刻を施した石柱など、この聖天宮に使用されている資材は全て台湾から運んで建てたと言います。

本殿の屋根も又、にぎやかな彫刻群で飾られ、中央には七重塔、その最上部に宝珠が載せられています。

軒先の中央には金色の「聖天宮」の彫刻額が燦然と輝いていました。

屋根には皇后のシンボル「鳳凰」なども羽ばたいて・・・。
 
こちらは皇帝の権力の象徴「五本爪龍」。中国最後の清王朝までは五本爪龍と九頭龍は皇帝専用、一般に使う事は御法度でした、犯した場合は死罪なのです!!
日光東照宮の有名な「鳴き龍」もあえて3本爪にして、徳川幕府が中国の制度に配慮したそうです。

聖天宮の素晴らしい本殿の手前に巨大な彫刻石版!!

皇帝の権力を表現した「九頭龍」の迫力満点の力作彫刻です。

本殿の前には大きな香炉が置かれています。「玉皇高上帝」(通称は天公)を参拝するときに線香を焚く「天公炉」。
 
聖天宮本殿を支える4本の石柱も全て彫刻されています。
この石柱は「龍鳳柱」。上部に皇帝の龍、下部には皇后の鳳凰、随所に雲に乗った神仙や大輪の花などが彫り込まれた台湾の観音山から産出した5mの観音石の一本柱。

本殿内陣を恭しく拝見しました。


本殿の正面には豪華な金龍を背景にした道教の最高位神「三清道祖」の尊像。

左から万物の魂魄を司る「霊寶天尊」。中央は万物の成り立ちを司る「元始天尊」。右の灰色髭は万物を導く道を司る「道徳天尊」。

仏教の寺の脇待仏のような尊像も中国らしく金ピカです。(日本の仏像なども最初は同じ様に金色に輝いていました。)
 
赤や青などの顔色をした像は風神雷神の原型でしょうか?
見ていると邪気を祓う迫真の容姿に凄みを感じます。

聖天宮本殿の「陰陽天井」は精緻を極めた見事な造作で眼が点に・・・。

中心部の太極に向かって渦を巻くような螺旋デザインの工芸品。
楠木彫刻細工を釘を使わずに幾重にも重ねて組み込まれた摩訶不思議な陰陽天井

午後2時過ぎに本殿脇の行事場と呼ばれる部屋で大法師様出席のもとに春節儀式が行われました。
 
この方が大法師様、この偉大なる聖天宮の建築主である「康 国典」師。

現在の年齢は85歳とか・・・若くして台湾と中国との貿易で巨万の富を築いた後、不幸にして40歳半ばで医師に見放される不治の難病に罹りましたが、道教(仏教・儒教・道教が中国三大宗教。道教は老荘思想を元として、人間としてのを重視する教義。)の「三清道祖」に祈念して一命を取り留め元気になったそうです。

その縁で全ての人々が御利益にあやかれる様にと道教廟宮の建築を決意しました。 
廟宮の建設場所で悩んでいた時、場所は台湾や中国ではなく、「日本国埼玉県坂戸市の塚越地区に廟宮建て、名を聖天宮とすべし」とのお告げがあり、この地に建てることを決定をしたのです。(不思議な事に、坂戸市は中国にある道教の本山と同じ緯度との事。)

道教の発祥の地とも本山とも言われ、坂戸市とほぼ同緯度にある中国五岳の一つで、皇帝が帝位に着いた事を天に奏上する「封禅の儀」を行った泰山山頂に建つ道教寺院「碧霞祠」を以前に訪ねた時の画像です。
 
手前が碧霞祠。 左後方はホテル「神憩賓館」。
泰山の山頂で迎えた御来光の素晴らしかったこと・・・。

同じく、道教発祥の地で三本山の一つとも言われ、中国山東半島に岩峰で聳える労山(労は山偏に労と書きます)の麓にある道教寺院「太清宮」も坂戸市とほぼ同緯度です。
 
太清宮は8年前の夕方に天門から参詣。 小高い所に見える建物は奥宮

とにかく、素晴らしい御告げだったのですね、昭和56年当時は雑木林だった地に台湾から資材と一流の宮大工を呼び寄せ、苦節15年の歳月をかけて平成7年に聖天宮が開廟したのです。

ご高齢の康 国典大法師による春節祈祷をご覧下さい。(高齢で読経の声は小さく・・・。)

聖天宮 春節 康 国典大法師 1 CIMG6735・37・38 unit .wmv


康 国典大法師が心を込めて祈念した有難い「三清道祖」。

手前のガラスケースも「三清道祖」像。

春節を寿ぐ道教の式典動画をご覧下さい。

聖天宮 春節 康 国典大法師 2.CIMG6776 短 ムービー.wmv


あまり広くない行事場に線香の煙が立ち込めて眼がシバシバに・・・。
 
康 国典大法師様の財力と健康にあやかろうと筆者もご一緒にパチリ!!
握手しての印象は師の手が柔らかだった事、金持ちは皆さん手が柔らかですね。

本殿の行事場での春節儀式が無事終了後、参加した皆さんは神様に捧げる紙幣を炊き上げに社殿の外に移動しました.。

金箔を貼った大きな紙が神様に捧げる紙幣「神紙」、「寿金」(シュウギム・じゅきん)とも呼ばれています。(撮影協力者に感謝!)

カラフルな龍が沢山付いた屋根が特徴の神の紙幣「寿金」を燃やす「寿金亭」。


寿金亭での動画をお楽しみ下さい。

聖天宮 春節 寿金亭 CIMG6756・57 unit ムービー.wmv


聖天宮の中国風お守り「神符」(シンフウ)。 中国漢字と日本文字の比較が楽しめます。

下に隠れている「収疾」は日本の「病気平癒」という意味の護符です。
坂戸市の聖天宮を訪ねた時には霊験新たかな道教の御守り(神符)を是非お求め下さい・・・。

日本国内には珍しい本格的な中国寺院“聖天宮”を読者の皆様に特にお薦めいたします。

2010 02 26(金)記。  前橋市  最高気温16℃  春近し。

おまけコーナー。


自分の姓名の順位が分かり、姓名占いなどで遊べるサイト。

姓名分布&ランキング」 (画像をクリック。)

全国1
位は田中  実 2位は鈴木 茂 3位は鈴木 実 4位は佐藤 清 5位は高橋 清 6位は佐藤 正 7位は佐藤 進・・・など、姓名のメジャー度では一文字の名が上位を占めていますね。

貴方と全く同一な姓名の人が何処に何人いるか調べられるサイト。

同姓同名辞典」(画像をクリック。)


同姓同名辞典サイトでも占いや相性などのお遊びが出来ます、寒い冬はコタツに入って名前調べで楽しみましょう。


第491回 春節 中国寺院 聖天宮 中。

2010-02-22 02:22:22 | 旅行

2010 02 14(日)

前回に引き続き埼玉県坂戸市郊外にある中国寺院“聖天宮”(せいてんきゅう)の前殿に参詣いたします。
彫刻が施された入口の石門(龍亭)を入ると、そこは真に濃密な中華の世界!!

 
頑丈な石材で造られた入口門(龍亭)の両扉にも煌びやかな尊像が・・・。
入り口を守るのは「四大天王」像の2体です。
(出口門の虎亭にも2体あり、合計四大天王に成ります。)


朱塗りの柱が連なり、極彩色という言葉がぴったりの前殿内部です。


2本の石柱には見事な透かし彫りの双龍柱!!
上部に絡み合った2頭の龍が、下部には飛び跳ねる鯉が彫られ、随所に神仙が配置された双龍柱は中国石彫芸術の極みです。
この双龍柱は鯉が龍に昇華するという中国の昇龍伝説を表現しています。

 
前殿の天井は細密な彫刻が施された「八卦天井」。
全て楠木で作られ金箔を施された1満点以上の彫刻物は、驚く事に釘などは一本も使用せずに組み込まれています。
八卦天井は「森羅万象」の全ての宇宙世界を表現しているそうです。

前殿に置かれた漆黒の大テーブルの中央には馥郁とした香りを放ち、全てを浄化するといわれる「浄香原木」。
白檀でしょうか?伽羅でしょうか? これだけの大きさの香木の価値は計り知れませんね・・・。


香木の左右には聖籤(シンチャム・おみくじ)が置かれ、誰でも気軽に引いて楽しめます。

三日月杯を床に投げて陰陽で運勢を判断する「神杯」(シンパイ)占い。

陰と陽がバランスよく出なければいけません。

この前殿には入口が5ヶ所あります。
中央の3ヶ所の門は神様だけが通られる神門なので、人間の出入りは左右の一番端の門(龍亭と虎亭)を使います。


前殿の全ての門扉には素晴しい尊像か彫り込まれています。
中央の主神門の門扉像は「鎮守宝殿山門神」の2像。
左右ある2ヶ所の副神門の像は「如意四位正神」の4体。
(イタズラ防止用アクリル板の反射が残念。)


森羅万象を表す「八卦天井」は深いドーム型の形状になっています。

日本離れした異次元空間!! 唐か明の時代の中国へワープした気分です。

前殿から本殿への回廊に描かれた壁画


沢山ある絵画には聖天宮の宗派「道教」の神様たちが鮮やかに描写されています。

右上で後光が射しているのが道教の最高位「元始天尊」(万物の成り立ちを司る神)。左には高弟たちや麒麟と童児の姿も・・・。

中庭を挟んで左右の回廊には道教での説話・逸話などの壁画が所狭しと並んでいます。

中庭から見た絢爛豪華な回廊と前殿の裏側。 中国寺院の情緒たっぷりの聖天宮はまだまだ奥に続きます。

次回は聖天宮本殿と春節祝。

本日は平成22年2月22日 珍しく全てが2並び。 を白鳥の姿に見立ててスワン ⇒ 吸わんで禁煙の日。 毎月22日は夫婦の日

2010 02 22(月)記。  前橋市  最高気温8.2℃

おまけコーナー。

アイスダンスの演技中にポロリ・・・!

2009 Euros CD Rubleva Shefer

               ↓ 
               
               ↓
            

               ↓


               ↓      


               ↓


第490回 春節 中国寺院 聖天宮 上。

2010-02-17 18:47:47 | 旅行

2010 02 14(日)

2年前、「永源寺おいらん道中上巻。 下巻。埼玉県坂戸市を訪ねたとき、坂戸市の観光パンフレットに紹介され、常々見学に行ってみたいと思っていた異国は中国の寺院。

前日の13日の電話でお聞きしたところ、2月14日が中国の旧正月の春節にあたり、道教大法師様が来て春節の儀式を行うとの事。

その14日(日)に前橋から関越高速を飛ばして埼玉県の坂戸市塚越へ・・・。
坂戸市郊外の何もない畑の中に忽然と現れたのが、眼も眩む様な中国風寺院建築群!!
昨年の春、横浜で見た横浜中華街の“関帝廟”より、規模も豪華さも数段勝っているこの中国風寺院は“聖天宮”(せいてんきゅう)と呼ばれています。


煌びやかな寺院の横にある無料P場に車をパーキング(11時30分)
興味津々の心を抑えながら、早速正面から入ることにしました。(拝観券300円)


正面に建っている煌びやかな門は日本の神社の鳥居に相当する“天門”。

柱も梁も瓦も全て台湾から運んだ石材造り。 黄色の瓦屋根には10匹の龍像がカラフルな色彩を放っています。

屋根最上部の中央に据えられた宝珠からは金色の光が燦然と光り輝き・・・。

聖天宮天門には至る所に細密な彫刻がびっしりと施されています。

天門屋根の左右裏表に中国故事に由来する12場面が極彩色に飾られていました。
 
金色のなど異国情緒たっぷりな聖天宮の天門に眼は釘付けです。

天門を入ると敷石が敷き詰められた広い前庭があります。
その先に豪華絢爛たる寺院建築物。 左は鼓楼。中央は前殿。右が鐘楼


まったく、日本に居ることを忘れてしまう光景が展開されています。

坂戸市の田園地帯にこれほど素晴らしい中国寺院があるとは全く信じられません!!
まさに、ナニコレ珍百景なのです!

 
正午頃に参詣に来た人達もタメ息をつきながら熱心に鑑賞していました。
前殿の透かし彫りが施された石柱は「九龍柱」と云われ、台湾の観音山で産出する観音石の長さ5mの見事な石柱。

前殿の斜め前には漢字を刻んだ「聖天宮竣成記念碑」。

石碑は難解な漢字ばかりで殆ど読めません・・・。
最末尾の年月日が「歳次甲戌年立春吉日」、中華民国の年号でしょうか?


前殿中央の両脇に立つ双石柱は一つの岩をくり貫き、彫刻を施した九龍柱
の数のは中国皇帝しか用いることが許されなかった権力の象徴なのです。

 
最上部の大きなが金色の眼を輝かせ、来訪者に睨みを効かせています。

また、壁面一帯にも透かし彫りの石板彫刻が所狭しと・・・。
 
石柱の上部の金色彫刻も見応えがあります。

壁面の石板彫刻、中国の有名な逸話を描いたレリーフでしょうか?
 
前殿に設置された雄獅子。 両腕には布に貫かれた貨幣が・・・。
拝金主義の中国を象徴している金運獅子でしょうか?
獅子のの中にある玉石に手を触れると金運が授かるそうです。
左側には子育てをしている雌獅子の石像もあります。


聖天宮の前殿を通して本殿を拝見しました

彫刻物で囲まれた豪勢な中国風寺院の聖天宮前殿を眺めながら左にある鼓楼へ・・・。

坂戸市に中国寺院“聖天宮”を建てた人物の肖像画が鼓楼一階に飾られていました。
案内パンフには台湾国籍の康 国典と記載されています。
この坂戸市の聖天宮康国典さんが私財をなげうち、昭和56年から14年の歳月をかけ、平成7年に完成させたとか・・・、台湾には奇特な方がいるものですね。(褒めます。)

 
鼓楼ですから上部には太鼓が吊るされていました。
叩くバチは無人の全自動システム。午後の時に時刻を知らせます。

聖天宮の鼓楼から眺めた天門。周囲は畑ばかりの長閑な景色です。
極彩色の鳳凰は全て金属とガラスで丁寧に作られ、風雨に強い耐久造りになっていました。


天門の前の緑色した畑は広大なポピー畑です。
5月頃にポピー祭が開催されるそうで、その時には聖天宮もイベントに参加するそうで結構賑わうとか・・・。


鼓楼の最上部テラスを一周しながら聖天宮を拝見しました。
 
絢爛豪華な坂戸聖天宮に眼を奪われ、どっぷりと中国に旅した気分です。 


まさか!埼玉の片田舎・坂戸市の郊外にこれほど立派な中国寺院が建っているなんて・・・!! 
日本離れした、想像を遥かに超えた驚きの景色が体験できました。


坂戸市聖天宮は読者の皆様にも絶対にお薦めできる貴重な中国寺院です。

次回は聖天宮前殿内部と本殿。

2010 02 17(水)記。  前橋市 うす  最高気温3.6℃ 今年は寒う~

おまけコーナー。

正義面した悪の検察!!⇒ ここクリック。 ⇒ ここクリック。

超高給の検察官僚!!


第489回 秩父 三峰神社 下 三十槌の氷柱。

2010-02-11 18:04:00 | 旅行

2010 01 24(日)

古社・三峰神社の参拝が終わる頃、奥秩父の山々に陽が陰り始めました。
本来の目的の“三十槌の氷柱”(みそつちのつらら)もそろそろライトアップされる時間。


三峰山頂の大滝村営駐車場から良く整備された山道を下って、大滝村三十槌地区へ・・・。

三十槌の氷柱”を見るには大滝中学校の無料P場もありますが、夕刻の寒い国道140号を氷柱まで1300m程歩かなければなりませんので、“三十槌の氷柱”近くのウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場のP場に車を止めました。(P場料金500円)


このオートキャンプ場の駐車場の眼下が目指す“三十槌の氷柱”でした。

オートキャンプ場の下の河原には氷柱見物の人達が・・・。

キャンプ場のメイン家屋の脇を河原に向かって下る途中に出来立て新品の祠社があります。
お社の名前は“額渕水天宮”。三十槌の氷柱の上流に底が見えない深い川渕があり、村人たちがその渕に額ずいて水難除けや家内安全などを祈った事の由来するそうです。


鳥居の横にある俳句碑には「 しばらくは つららと呼ばれ 岩清水 」と刻まれていました。 厳寒期が過ぎれば岩棚から滴り落ちる清水に戻る情景が見えるようです。
 
緩やかな坂を下ると、すぐに荒川源流の河原に・・・白く輝く岩壁が眼の前に現れてきました。

荒川の対岸一面が氷結しています。(午後4時10分頃)


奥秩父の寒さが作り出した芸術作品ですね。

高さ10m幅は60mほどの規模で清水が氷結しています。

岩棚から滴り落ちた清水が奥秩父の寒気で氷り、巨大な氷柱に・・・。

氷柱が見事な造形美を形作っていました。

場所によって氷の色が少し違って見えます。
染み出す清水に含まれる鉱物質の違いかもしれません。



氷柱滝の下には夜のライトアップ用の照明器具が設置されています。
 
少し上流から見た“三十槌の氷柱”。

寒さを堪えて大氷柱から少し上流へ歩きました。

荒川の両岸には岩の隙間から湧き出した無数の大小の氷柱が・・・。
 

この美しい神秘的なコバルトブルーの渕でしょうか・・・額渕水天宮の名前の由来になった深い渕は?

深遠な渕に手を合わせて読者のご健勝と旅の安全を祈念しました。

午後の5時近くになると、三十槌の氷柱には沢山の見物客やカメラマンが集まってきました。


午後4時50分頃から氷柱氷漠の色が少しずつ変わり始めました。


氷漠全体が淡いグリーン色に染められて・・・。
 
カメラマンも刻々と変化する氷の表情を捉えるべく必死です。

淡いグリーンからライトアップは純白に・・・、そして。


午後5時20分過ぎには綺麗なブルーカラーに染め上げられました。

ここぞとばかりに盛んにシャッターが切られていました。

幻想的な氷の芸術“三十槌の氷柱”をご覧ください。
穏やかな水面にも氷柱が映え、曳き込まれそうな気持ちになります。

 
氷結したツララを見ながら・・これがKIRINの果汁チューハイ「氷結」だったらな~って?

ブルーとホワイトの2色に分けられた氷漠は神秘的な美しさを湛えていました。


陽が翳った奥秩父の渓谷に妖しくも美しく煌めく“三十槌の氷柱”を沢山の人々がうっとりと堪能していました。

赤やピンクに色が変化するのかと待ちましたが、このままの状態が何時までも続きました。
無風の河原でも次第に底冷えが・・・早々に帰路につきました。


夕刻6時頃でもまだまだ見物客やカメラマン達が氷柱のある河原へ・・・。
 
ブルー色の氷漠を見慣れた眼には、ウッドルーフ奥秩父オートキャンプ場のピンクのイルミネーションが鮮やかに暖かく感じられた“三十槌の氷柱”見物でした。
奥秩父の氷漠“三十槌の氷柱”のライトアップ
は1月22日~2月14日(日)まで、お早めにお出かけ下さい。

2006年冬 藤岡市鮎川の“上平の氷漠”もご覧下さい。⇒ ここクリック。

百名山・赤城山の豪壮“赤城不動滝の氷漠”は。⇒ ここクリック。

榛名山・船尾滝氷漠 ⇒ ここクリック。  神流町の早滝氷漠 ⇒ ここクリック。


2010 02 11(木)記。  前橋市
  最高気温5.4℃

おまけコーナー。

リビングルームを横切る幽霊・・・。(下の画像をクリック。)



第488回 秩父 三峰神社 中 社殿参拝。

2010-02-07 20:03:54 | 旅行

2010 01 24(日)

節分豆を煎る“豆いり神事”を終え一休みした後、三峰神社社殿に参拝しました。

三峰神社本殿は山頂付近に鎮座していますので、斜面に据えられた急傾斜な石段を上ります。
この石段は1849年(嘉永2年)地元三峰村の豪農・木村家が奉献したそうです。

 
石段の途中には銅鋳造の山犬様が怖い顔でガード役です。

三峰神社拝殿前には青銅造りの立派な鳥居。重そうな扁額には龍の彫刻で囲まれた「三峰神社」の文字。
1845年(弘化2年)江戸深川の竪川講中からの奉納で、奉納者には初代塩原太助の名も刻まれています。


鳥居の両脚には天下泰平国家安穏、ついでに五穀豊穣・家内安全も欲しいところです。

鳥居の左に超豪華な手水舎!! こんな絢爛豪華な手水舎は見た事がありません。


軒下に彫られた彫刻群の素晴しさに眼を奪われます・・・。

この手水舎は1853年(江戸時代の嘉永6年)に造られ、四方を飾る精緻な龍の彫刻が名高い。

鳥居を挟んで反対側に朱塗りの華麗な造形物が・・・。
 
これは“八棟木燈台”といい、1857年(安政4年)に建立された高さ6mの木製朱塗りの飾り灯台。

超豪華な手水舎の奥に屹立する大杉は三峰神社の御神木
願い事は全て聞き届けてくれる有難い御神木です。(聞くだけかも・・・。)


御神木の奥に幕末に建てられた神楽殿も見えます。

更に上の石段(昭和41年、東京築地市場講中の奉献)を上り三峰神社社殿へ・・・。


上の石段から見た下の境内の風景。

石段脇の大きな防火槽は当時貴重な鉄で製作されています。

三峰神社拝殿も絢爛豪華な彫刻が施され、日光の陽明門を連想させる華やかな造り。


拝殿内部は薄暗く神秘的な雰囲気が・・・。


三峰神社拝殿の上部の彫刻。
上段の彫刻は宋の司馬光(政治家・学者)が幼かった時、大甕を割って中で溺れた子を助けたという中国の逸話「破甕救児」(はへいきゅうじ)でしょうか?


下段は福禄寿布袋たちの遊楽図でしょうか・・・?

社殿は沢山の極彩色の透かし彫り彫刻に埋め尽くされていました。


鳳凰などの吉兆動物もそこかしこに・・・。
 
拝殿と本殿との境戸にも中国故事の透かし彫りがあります。

大きくて豪華なのが拝殿。 右後ろに建つのが三峰神社本殿(春日造り)。

本殿には日本武尊が祭ったといわれる、日本民族の始祖であるイザナギイザナミ命(夫婦神)が鎮まっています。

社務所前で見つけた絵馬。 三峰神社の守護神はやはり痩せた山犬ですね。
 
」が逆さになった珍しい絵馬、厄除けには効きそうです。

今年の干支は寅。 可愛いメタボ寅の置物も販売中・・・。


三峰神社社殿から左奥に3分程歩くと“縁結びの木”に出会います。
 
小さな木製鳥居のあるのが縁結びの木、抱き合っている様に2本合体した夫婦杉です。 
良縁を求める方はここに御参拝ください、縁があれば結ばれますよ・・・。

更に奥に1~2分進んだ木立に囲まれた場所に小ぶりな神社が佇んでいました。
幾つもの鳥居をくぐり、急な階段を登ります。

 
ここが三峰に棲む山犬を祭った神社で遠宮とか御仮屋とも呼ばれています。(神の使いの山犬は深山に棲むので、ここを仮の宮と定めて祭っています。)

秩父長瀞の宝登山では日本武尊を火炎から救出し、三峰では武尊を迷わないように道案内した山犬を祭っています。(忠犬八公の祖先か?)

祠の中にも山犬の石像が・・・。

駐車場への帰路、幾つかの(やしろ)を見学しました。
 
左は祖霊社。 右は国常立神社

三峰神社境内には全国各地の名だたる神社の摂末社が鎮座。(18社)

八坂神社・伊勢神宮東照宮も有名な神社は全てあります。 
ここに参拝するだけで八百万の神様に出会える便利な場所なのです・・・・。


次回は三峰山麓の「三十槌の氷柱」。

2010 02 07(日)記。  前橋市  最高気温7.2℃

おまけコーナー。

小沢問題より悪質!自民党は税金2億5千万円を泥棒!?⇒ ここクリック。

超楽しい女子ボブスレー

GB Bobsleigh 2010 women Team pants split


第487回 秩父 三峰神社 上 豆煎り神事。

2010-02-02 18:30:20 | 旅行

2010 01 24(日)

秩父市大滝地区にある氷漠“三十槌の氷柱”(みそつちのつらら)を見物に車を飛ばして奥秩父へ・・・。

昼の少し前に大滝地区の到着、三十槌の氷柱のライトアップまでは時間があるので、すぐ近くに鎮座する有名な古社・三峰神社を参拝しました。

三峰神社は奥秩父の名峰の雲取山・白岩山・妙法嶽を御神体とし、日本武尊が東征の折、この山頂にイザナギイザナミ尊を祭り、御宮を建てたことに由来するそうです。

三峰ロープウエイは老朽化で停止中、車で国道140号線から分かれ、秩父湖のダムサイトを渡り山道を暫らく登りました。
三峰神社本殿がある頂上部の大滝村営駐車場(料金500円)にパーキングし、良く整備された遊歩道を三峰神社へ歩きます。

着いた時刻が正午少し過ぎ、三峰神社大鳥居の少し手前の山麓亭で一休みしドライブの疲れを癒します。



昼食に食べたのは椎茸うどん(700円)。甘醤油で煮込んだ肉厚のドンコ椎茸は絶品でした。
 
シベリア引揚者が持ってきて中津川(大滝地域の旧名)に植え育てた芋を串焼きにした、名物“中津川いもでんがく”(300円)も食べてみましたが、小さなジャガイモでイマイチ以下の味・・・。

小腹を満たしてから冬枯れの景色を眺めながら三峰神社へ向かいます。
 
珍しい三ッ鳥居の脇に痩せこけた山犬(日本狼?)像。
以前訪ねた長瀞の宝登山にも同じ様な山犬像がありました。
日本武尊の危機を救ったという伝説の山犬でしょうか・・・?


三峰神社本殿までの参道脇には巨大な石板碑がずら~と立ち並び壮観ですが地震の時は恐ろしや~。
ほとんどの碑は○○万円寄付とか杉苗○万本寄贈とか寄進者名がこれ見よがしに刻まれ、少しイヤミな感じも・・・。



石板碑を眺めながら参道を進むと左下に豪華な門が出現。
 
この門でも怖い顔した山犬の石像が見張っています。

朱赤に塗られた華やかな楼門(随身門)。
明治以前は神仏習合により、この地は天台宗関東総本山の三峰山観音院高雲寺が治めていたそうです。(平安時代に空海が登頂し、十一面観音を祀る。)
この煌びやかな楼門はかっての高雲寺の山門(仁王門)だったのです。




幕府から寺領10万石を授けられ、権勢を誇った高雲寺の山門ですから、極彩色の彫刻が随所に施された絢爛豪華な随身門です。

三峰神社への参道を挟んで随身門の相向かいの小高い場所へ階段と石の灯篭が並んでいました。
 
石段を上がるとそこは眺望素晴らしい奥宮遥拝殿

遥拝殿からは左に秩父盆地、右に妙法岳。
妙法岳に山頂に三峰神社の奥宮が建っています。(奥宮まで徒歩で約1時間強。)


CASIOの10倍ズームで山頂の奥宮を狙いました。
崖の左に建つ奥宮の建物が見えると思いますが・・・。

 
奥宮遥拝殿で秩父の眺望を楽しんでから、三峰神社社殿へ向かう途中の小高い場所に大きな銅像が。
古代衣装を纏った日本武尊の銅像です。 顔はともかく、体や手足のバランスがあまり良くありません。


参道の奥に大きな杉木立に囲まれた三峰神社の社殿が現れます。

社殿に続く大きな社務所方面から何やら呼ぶ声がしました。
駆けつけて社務所の門を入ると辺り一面に香ばしい匂いが・・・。


そこでは大きな鉄鍋で豆を煎っていました。 筆者にも参加して煎ってくれとのこと。
 
早速、紅白の高箒をお借りして豆煎りに加わります。
煎った豆は2月3日の節分で撒くそうで、本日のこの行事を“豆いり神事”と言います。心を込め愛を込めて煎らせて頂きました。



奥秩父の古社・三峰神社の小教院前で行われた節分豆煎り神事をご覧下さい。


秩父・三峰神社の節分豆煎り。 CIMG6238  ムービー.wmv

節分豆煎り神事に参加した人には福引の特典があります。
頂戴したのは南天製の延寿箸と三峰神社を染め抜いた布巾


たいへん良い思い出の品になりました。

豆を煎る鉄鍋の近くのテントでは温かな湯気が立ち昇っていました。

そこでは三峰神社名物のうどんが茹でられていました。

このうどんは“ずりあげうどん”と名付けられています。
ずりあげのいわれは一本の細い竹棒で鍋からうどんを引きずり上げる事を言います。
一本箸でトコロテンを食べるのと同じで、つるりと滑るので引き上げには技術を要します。

 
カラシ菜の入った名物“ずりあげうどん”は驚きの100円、利益度外視のサービス値段!

三峰神社の散策で疲れた体を休めに、豆煎りが続く庭の奥の小教院に入りました。
 
立派な和風建築の小教院で喫茶したのは“夢ジュース”。
綺麗な色した夢ジュース(525円)は紫蘇ジュースにドリンクヨーグルトを加えたものです。
品の良いとても美味しいジュースと落雁みたいなお菓子で午後のひと時を過ごしました。


次回は三峰神社の御案内。


2010 02 02(火)記。  前橋市  昨夜積雪3cm 最高気温3.3℃

おまけコーナ。

小沢を批判できるのか・・金権まみれの自民党。⇒  ここクリック。


旧権力構造への回帰を目論む特捜部(特高警察) ⇒ ここクリック。

自然界では動物たちも必死で堪えています。読者の皆様も寒さにメゲないで頑張りましょうね。

米国コロラド州で零下28℃の日、ハイウェー脇で立ったまま凍死したコヨーテ。
 
アゴの下まで雪が凍り付き、尾も真直ぐに固まっています。



アラスカでマイナス62℃を観測した日に、移動中に歩行姿で凍結したトナカイ。
 
大自然の猛威いは勝てません・・・。

少しは温暖化した方がいいかも・・・ね。