12月01日(土) 関東の奇祭“古河提灯竿もみまつり”もいよいよ本番・佳境に・・・。
前回掲載した子供提灯竿もみ祭りも無事に終了し、次は大人達の出番になりました。
大人用の提灯は子供の二倍程の竿竹(長さ20m・真竹)の上部に付けられています。
提灯に点火すると同時にヤカンで提灯の和紙にタップリと水をかけていました。
提灯合戦で燃えにくくする悪智恵・・・?
古河提灯竿もみ祭りの審判長の合図で提灯竿もみ合戦の開始!(予選の部・5時30分)
「今夜べぇ~」(今夜だけ・今夜限り)の掛け声と共に、提灯竿を揺らせて相手の提灯に打ちつけます。
子供提灯竿もみとは竿の長さが違うので全体像が画面に入りきれません。
提灯ははるか上で灯りを点しています。
各団体17組の若衆達が自慢の提灯を引っさげて予選に参戦です。
一本の竿竹(一組)には20名の大人が取り付いて支えます。
提灯竿竹の下では押合いへし合いの智恵と体力勝負!!
指揮者の怒号が飛び交い、ルールをめぐって喧嘩まで始まりました。
大人を熱中させるのは祭りとHとはよく云ったものです。
真っ暗な夜空では竿竹での空中戦が展開されています。
ついに激突した提灯から出火・炎上し、審判長が負けの判定を出して即退場になりました。
夜空の下、提灯同士の壮絶なバトルが繰広げられます。
提灯にはビシャビシャになる程水をかけてありますが、それでも燃え出します。
相手を炎上させ勝った方はヤッターと大喜び!!
提灯が炎上すると大勢の観客も一斉に沸き立ちます。
大人が演じる提灯竿もみ祭りの中ほどで小休止タイム!
次の竿もみ祭りまでの場つなぎは古河のお嬢様(少し昔)たちの踊りが披露されました。
花笠踊りでしょうか? 元気の良いお嬢様達です。熱気がムンムン!!
オドケタ化粧の人も飛び入りで参加し、人気を集めていました。
20分ほどで踊りタイムも終わり、大人竿もみ祭りの第二部(決勝戦)が始まります。
参加者は小休止タイムでお神酒タップリですから、威勢良く攻撃的に竿竹を振り回します。
上手く相手方の提灯にぶつかると一斉に喚声があがります。
横山町特設会場の矢来では入り乱れての提灯竿もみ合戦!!
相手の提灯の灯を消そうと互いに必死で激しくもみ合います。
上画像の竿竹の中ほどが折れ曲がった提灯は敗け・退場です。
太い竹が折れるのですから、想像以上の力が加わるのでしょうね。
勇壮なガチンコ勝負はまだまだ続きます・・・。
三つ巴四つ巴のぶつかり合い! 上空からは提灯の破片やら火の粉が落下してきます。
提灯がボロボロになっても頑張っていました。執念の闘いですね。
竿竹を操作する人達には上の提灯から溶けたロウソクが容赦なく降り注ぎます。
最前列の筆者にもロウソクの嵐が見舞いました。レンズにロウソクが垂れない様に気を付けて撮影しました。
ロウソクといえば今冬の新潟・浦佐「裸押合い祭り」を思い出します。
”古河提灯竿もみまつり”も佳境に入り、横山町会場の矢来(高さ13mの丸太組)の内外も熱気に包まれて夜祭ムード満点!!
燃え出さない迄も壊された提灯や衝突の衝撃で一瞬にして火が消えた提灯など敗れた組が沢山出ていました。
裂けて大きな口をパックリと開けた提灯・・・夜空に妖しく咲いたお化け提灯ですね。
古河提灯竿もみ祭りを名調子で案内し、祭りを盛り上げた司会者兼審判長に拍手!
今年の“古河提灯竿もみまつり”での成績は1位八幡町組、2位青年会、3位雷電町でした。 来年も「今夜べぇ~」と力いっぱい頑張って下さいね。
横山町会場の向かい側には「関東の奇祭・古河提灯竿もみ祭り・発祥の地」と刻んだ大きな石碑が注連縄(しめなわ)付きで晴れやかに建っていました。
“古河提灯竿もみまつり”は、江戸時代には古河藩領であった現在の栃木県野木町・野木神社に伝わる神事「七郷(しちごう)めぐり」に付随した行事に由来しています。
「七郷めぐり」は小山市の七つの地区にある野木神社の末社を、神鉾を奉じた一行が順次お参りする神事です。古河に向かう日光街道で七郷めぐりを終えた一行の御帰社(おかえり)を、提灯かざした大勢の参拝客が出迎えます。
その人達が寒さをしのぐ為に体をもみ合って暖をとった事から始まったと云われています。
古河提灯竿もみ祭りは別名「おかえり」とも呼ばれています。
“古河提灯竿もみまつり”の動画はここクリック。
確かに変わった勇壮な奇祭でした。 参加している人も観ている人にも楽しいお祭り!
読者の皆様も来年は古河提灯竿もみ祭りをぜひどうぞ・・・。
古河市は見所満載の歴史ある良い街ですね、春の古河桃まつり(上中下)も御覧下さい。
2007 12 12(水)記。 前橋市 最高気温17℃。 暖かく11月中旬の気温。