おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師等が生業の巷の一介の素浪人の日常

団体等 議決権代理 役員指定 など

2019-09-18 | マンション〔法 令・判 例〕

 

マンションで ○○株式会社など いろいろな法人などが 専有部(部屋)の所有者となっている場合

所有者自体が 自然人 ではないので

そのマンション管理組合員としての 権利義務のあり方の理解に 困ることがあったりします

 

ある意味 細かいことですが

総会での議決権 や 役員に就任のこと などで 諸々 考えさせられることなど

実際に 問題になったりすることがあります

 

 

 

規約などには 「代理人は 組合員に限る」 などとあっても 自然人以外の場合等

の実際の 行使のあり方など 輪番制役員の場合の 実際の理事会参加者のこと など

そのあたりのことまでを 正確に定めてあるものは 

まず 見たことがありません

 

いろいろ トラブルになることもあり得ます

 

(あの人は 議決権を行使できる立場にはなかった どういう権限があったのだ

とか

理事会に参加していたが 権限も明らかでない者が加わっている執行部方針など 無意味だ

議案がオカシイ のだから 議決をやりなおさなければならない

というような争いになりかねません

 

そういったことには 整理整頓された理論で疑念を取り払いながら 進むべきで 曖昧なままの

進行は 後に 無益な エネルギーを要し 長期 非難合戦に拡大してしまうことも あります

役員あるいはその候補者間派閥抗争などの キッカケとなる代表的なこととして 

手続き上の瑕疵の扱いの杜撰さ が 挙げられます

議決権行使のあり方 や 役員の資格に関することは 問題点としてとりあげられること 多しです)

 

管理に熱心な 学習好きな?組合員さんから 質問を受けたりしました

 

 

いろいろ考えていく場合に関係資料となるようなものを 載せておきたいと 思います

 

 

〔考える参考になる 判例〕

一、株式会社が定款で株主総会における議決権行使の代理人の資格を株主に限定している場合

  株主である地方公共団体、株式会社の職員又は従業員による議決権の代理行使

 
[裁 判 要 旨]
 
 
 一、株式会社が定款で株主総会における議決権行使の代理人の資格を株主に限定している場合においても、
 
   株主である地方公共団体、株式会社が、その職制上上司の命令に服する義務を負い、議決権の代理行使に
 
   あたつて
 
   法人の代表者の意図に反することができないようになつている職員又は従業員に議決権を代理行使させる
 
   ことは、
 
   右定款の規定に反しない。              <最判 昭和51・12・24>
 
 
 
 
 
株式会社の場合の議決権のことですが マンション管理組合 に置きかえて考えると
 
とても参考になると思います 
 
定款 を 規約とみる などしながら 眺めてみてください
 
 
 
もっとも こういった場合は 代理ではなく 使者ととらえてしまう解釈もあり得るのではと思いました
 
そのように解することが可能なら 議決権の代理行使者ではないので 議決権行使の代理人の資格を株主に限定
 
している場合においても アーダコーダと争うことも必要ないのか と ?
 
 
 
〔考える参考になる国交省コメント〕
 
 
標準管理規約の 35条関係のコメント
 
本標準管理規約における管理組合は、権利能力なき社団であることを想 定しているが(コメント第6条関係参
 
照)、
 
役員として意思決定を行える のは自然人であり、法人そのものは役員になることができないと解すべき であ
 
る。
 
したがって、法人が区分所有する専有部分があるマンションにお いて、法人関係者が役員になる場合には、
 
管理組合役員の任務に当たるこ とを当該法人の職務命令として受けた者等を選任することが一般的に想定
 
される。
 
 
外部専門家として役員を選任する場合であって、法人、団体等から派遣を受けるときも、同様に、当該法人、
 
団体等から指定された者(自然人)を選任することが一般的に想定される。
 
 
 
 
※ なお 念のためですが 区分所有法上の管理者ですが 法律上 資格に制約はありません
     法人でも可とされています
     
     参考までですが 一般に 法人は他の法人の理事となることはできず(大判昭和2.5.19)
     法人法<一般法人法>には その旨の明文もあります(65条)
 
 
 
 
 
 
 
 
ということで 自然人以外の関係では いろいろ 独特な 考慮を要することがありますが 
 
上記のようなことも
 
参考になるかもと 記してみました
 
 
 
もっとも 上記のコメントの文章のなかにさえ 権利能力なき社団・自然人・職務命令・外部専門家・法人、
 
団体等・派遣・指定された者・
 
など 専門用語 や 一般的な語の理解でもって解釈していいのかどうか明確でない語が 
 
登場しています
 
率直に言って アッサリと理解できる内容というわけにはいかない と 考えられます
 
 
派遣 という語など チョット 身構えてしまうような表現だと思える(遣わす者 遣わされる者 
 
どちらが マンション管理組合との当事者なのか
 
少々 迷う かもしれないし 派遣法などのことを想起したりしてしまう が) 
 
法人そのものは役員になることができないと解すべき
 
とコメントされている ので つまるところ 役員は その遣わされた者と解さざるを得ない が
 
その遣わした者と 管理組合の法的な関係は どのように理解すべきなのか
 
一切 無関係 とは 少々理解し難く思える だが・・・・? そう捉えるのだ  と
 
国交省担当者からは伺った
 
それと 念のためだが コメントに登場する 派遣 という語は 労働派遣法関係定義に
 
無関係である 
 
とのことも 伺った)
 
 
 
〔 ここでは 詳細なことは 省いています
いろいろと 専門的な理論の説明をしながら
でないと ナカナカ 理解していただけないような
説明も とても長文になるような 困難なところ
ですので 〕
 
 
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