おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

マンション管理士/〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師が生業の巷の一介の素浪人の日常

次々 と 変化が

2021-10-26 | 〔法規 ・ 法制〕

 

次から次へと 変化が続く 

という 大きな流れを 

より強く 感じてしまいます

〔もっとも 冷静に眺めてみると つまるところは

 今までだって いつだって そうしたものだった ?

 のかもしれません が・・・〕

 

令和3年民法・不動産登記法改正、
相続土地国庫帰属法のポイント01355936.pdf (moj.go.jp)



 

とにもかくにも 自身の場合は 業務上 法の世界の森深くで迷った

ままではいられないので なんとか クライツイテ いくだけですが・・・

率直に言って 民法に限らないことですが改正続きという感がありボ

ンヤリとなど しておられません

 

 

ということで 

上掲のリンクは 本年度4月1日現在の施行には関係しないことです

 

 

受験生の方にとって 一応眺めておくべきと思われる 民法改正後の

条文で 

実務上でも 自身にとっても 気になるものを中心にして トキドキ

羅列して

いきたい と 思っています

参考になるようでしたら 眺めてみてください

 

今回は 

(保佐人の同意を要する行為等)
第十三条 
被保佐人が次に掲げる行為をするには、その保佐人の同意を得なければならない。

ただし、第九条ただし書に規定する行為については、この限りでない。
 
十 前各号に掲げる行為を制限行為能力者(未成年者、成年被後見人、被保佐人及び第十七
条第一項の審判を受けた被補助人をいう。以下同じ。)の法定代理人としてすること。
 
 
 
(代理人の行為能力)
第百二条 制限行為能力者が代理人としてした行為は、行為能力の制限によっては取り消す
ことができない。
ただし、制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為については、こ
の限りでない。
 
 本文については 文言は変更されています
 (改正前は [代理人は、行為能力者であることを要しない。]とありましたが実質
  的には改正がないと解されます
  が
  ただし書きは
  制限行為能力者が他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為の取消可能性を
  肯定しています
  なぜならば 本人の保護という制限行為能力制度の目的が十分に達せられないおそ
  れがありますので
  それに
  本人が代理人の選任に直接関与するわけではないため 代理人が制限行為能力者で
  あることのリスクを本人に引き受けさせる根拠となるべきものを欠いていますので
  (法で任ぜられるので 自己の関与のないところでその結果の責任を自分が負うよ
   うなことになる地位に就く者が選ばれてしまう) 

 このただし書きが設けられたので 法定代理人たる制限行為能力者の保護者について
 同意権(保佐につき民法13条1項十号)・取消権(民法120条カッコ書)も登場
 しています

 

(取消権者)
第百二十条 行為能力の制限によって取り消すことができる行為は、制限行為能力者
他の制限行為能力者の法定代理人としてした行為にあっては、当該他の制限行為能
 力者を含む。)又はその代理人、承継人若しくは同意をすることができる者に限り、
 取り消すことができる。
 
 
 
制限行為能力者の保護という制度がなぜあるのかというと 判断能力の不十分な者を
保護するためということなどを目的として 設けられています


制限行為能力者が代理人として本人のためにする行為について 代理制度というものは
本人に効果が帰属する(民法
99条)ので 代理人である制限行為能力者には基本的に
は 影響がないことです


なので 民法102条本文は 制限行為能力者が代理人として為した法律行為は 行為
能力の制限を理由とする取消しの対象にならないとしています


ところで
制限行為能力者が 自分とは別の制限行為能力者の法定代理人として行った法律行為の
場合はどうなのでしょうか

例えば 被保佐人である親が 我が子の親権者として 子どもが所有する不動産の売却
を代理するようなケースがあり得ます
繰り返しての説明にもなるところがありますが・・・
親である被保佐人は制限行為能力者 未成年の子どもも 同じく制限行為能力者です
任意代理と異なる法定代理なので 子どもが自分で正しく判断をして親権者を決めたと
いうわけではないのです
このような場合は 行為能力という仕組みの原点に立ち返って 制限行為能力者である
子どもを保護する必要があります

そういうわけで 民法102条ただし書は
制限行為能力者が他の制限行為能力者の
法定代理人としてした行為

行為能力の制限を理由とする取消しが可能と定めました



民法102条の反対解釈としてですが 制限行為能力者が任意代理人としてした行為は

行為能力の制限を理由とする取消しをすることができないことになります
代理させた者が 代理した者の行為の結果について本人として法律的な効果を得るのが
代理制度なのですから 不都合があったとしても それも甘受し覚悟の上で任せたのだ
いう扱い です


 
ということで
改正後の気になる条文についても ピックアップして 記したいと思っています
 
 
マンションにおいても [認知症気味の方への接し方]というあたりのことで イロイロ
相談があったりします

標準管理規約にも 役員の選任に関して 改正があったりしていることなどは 既に掲載
しています


 
 
 
            はたけやまとくお事 務 所        
                     

対抗できる場面

2021-09-15 | 〔法規 ・ 法制〕

 

事を決すべき場面には 決するに必要となる要件を備えなければなりません

 

そうしたことに関することが問われたのですが・・・

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

< 問題中法令等に関する部分は、平成 31 年   月  1  日現在において施行中の規定に
基づいて出題されています。 >

    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2019年度の マンション管理士試験には 上の ことわり がなされていました

問13を解く場合 次の条文の知識も必要なことでしたが この条文の施行は 実は
平成31年 7 月 1 日 でした

 


(共同相続における権利の承継の対抗要件
第八百九十九条の二 
相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び
第九百一条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その
他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない

平成 31 年  4  月 1日現在において施行中の規定 ではないのでした

 

しかし

《遺産分割の効力は相続開始時に遡るが、第三者に対する関係においては、相続人が
 相続によりいったん取得した権利につき分割時に新たな変更を生ずるのと実質上異
 ならないものであるから、不動産に対する相続人の共有持分の遺産分割による得喪
 変更については、177条の適用があり、分割により相続分と異なる権利を取得し
 た相続人は、その旨の登記を経なければ、分割後に当該不動産につき権利を取得し
 た第三者に対し、自己の権利の取得を対抗することができない(最判昭46.1.26)》


それまで積み重ねられた関連の判例がありましたので 出題ルールの点からの問題

とはされないのでは と 受験者さんには答えさせていただいたことなどありました

 

相続人が遺産分割に自己の相続分を第三者に譲渡してしまったが 遺産分割によっ
て別の相続人のものとなってしまうと 分割の遡及効によって相続開始時からその別
の相続人のものとなるので無権利者からの譲渡となってしまい 第三者は保護されな
いことになってしまいそうだが 909条ただし書 がある(第三者は対抗要件であ
る登記を経ている必要はあるが)


(遺産の分割の効力)
第九百九条 
遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。
ただし、
第三者の権利を害することはできない。

というようなことが相続に関する 改正にもからむ

ホンノ 一部 

ですが

 

2019年度

〔問 13〕 
甲マンションの102号室を所有するAが遺言することなく死亡し、Aの相
続人であるBとCがAの遺産全てをBが相続する旨の遺産分割をした場合
における次の記述のうち、民法の規定及び判例による各肢の正誤を答えな
さい。

             ※ 問い方を変えて利用させていただいております



1 AがDに対して、Aの死亡前に、102号室を譲渡したときは、Dは所有権移
転登記なくしてBに対して102号室の所有権を主張できる。


2 AがEに対して、Aの死亡前に、102号室を譲渡し、BC間の遺産分割後に、
BがFに対して102号室を譲渡したときは、Eは所有権移転登記なくしてFに
対して102号室の所有権を主張できない。


3 BC間の遺産分割協議前に、CがGに対してCの法定相続分に当たる102号
室の持分を譲渡し、Gが所有権移転登記をしたときであっても、BはGに対し
て102号室全部の所有権を主張できる。


4 BC間の遺産分割協議後に、CがHに対してCの法定相続分に当たる102号
室の持分を譲渡したときは、Bは遺産分割に基づく所有権移転登記なくしてH
に対して102号室に係るCの法定相続分の権利の取得を対抗できない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

                       条文に省略部アリ

 について

対抗できるかできないか は 第三者との間について問題になることで

売主Aの包括承継人であるBは 相続によってDに対し当事者の地位に

立つことになるので Dは第三者ではないAに 登記が無くとも 102

号室の所有権を主張できる


(不動産に関する物権の変動の対抗要件)
第百七十七条 
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法(平成十六年法律第百二十三号)
その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗
することができない。
 
(相続の一般的効力)
第八百九十六条 
相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継する


 

 

 について

からEへの譲渡 と B(の包括承継人)からFへの譲渡は 同一人からの二重

譲渡と同様の状況にあり 所有権移転の登記がないので Eは第三者にあたるFに対

して 所有権を主張できない(177条)

 

 

 

 について

遺産分割に譲渡を受け 所有権移転登記も済ませているGは 909条ただし書

保護される「第三者」なので BはGに対し 102号室の 二分の一のみについて

の所有権しか主張できない


(遺産の分割の効力)
第九百九条 
遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。
ただし第三者の権利を害することはできない。

                                                   
 
 
 
 について
 
上記の判例 にもあるように
遺産分割は 共同相続人として持つ持分を 協議によって他の相続人に移すということだ
ともいえる 
そうすると Cが自己の持分を BとHに 二重に譲渡したようなことだとも捉えられる
そうすると そのような場面では先に登記を得た者が対抗することができる立場に就ける 
ということだから(177条)登記なくしてはBはHに対し102号室に係るCの法定
続分の権利の取得を対抗できないことになる


 
(共同相続における権利の承継の対抗要件)
第八百九十九条の二 
相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、次条及び
第九百一条の規定により算定した相続分を超える部分については、登記、登録その
他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗することができない。
 

 
 
 
 
ということで
 
正しいのは 1・24       3は 誤り
 
 
                           はたけやまとくお事 務 所
 

それほど改められたわけでは ?

2021-09-11 | 〔法規 ・ 法制〕

 

<財産権の売買契約をした が 予定されたはずの性質が その物にそなえられていなかった>

そのようなときの処理は どのようになされるべきか

として 

改正前

・ 権利の一部が他人に属する場合

・ 数量不足・物の一部滅失の場合

・ 第三者に利用権がある場合

・ 目的物に隠れた瑕疵がある場合

の4つに分けられ規定されていました

第二款 売買の効力 というところに それらの条文があった

とにかく理解が ナカナカ困難で(アッサリ退治できていた方もおられただろうが)

複雑に解釈が分かれたりするところもあって 自身には強敵だったのだけれど

改正後も 同じく 売買の効力 というところにそれらに関してのことが登場して

旧 570条(売主の瑕疵担保責任)のことあたりは

新 562条・563564条 で対応

「瑕疵担保」責任は 「不適合」の担保責任と変えられ それとともに「隠れた」と

いう要件がなくなっていたりしている


 

(買主の追完請求権)
第五百六十二条 
引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、
買主は、売主に対し、目的物の修補代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完
請求することができる。ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買
主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができる。

2 前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定
による履行の追完の請求をすることができない。

(買主の代金減額請求権)
第五百六十三条 
前条第一項本文に規定する場合において、買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、
その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求
することができる。

2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、買主は、同項の催告をすることなく、直
ちに代金の減額を請求することができる

一 履行の追完が不能であるとき。

二 売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。

三 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなけれ
ば契約をした目的を達することができない場合において、売主が履行の追完をしないでその時
期を経過したとき。

四 前三号に掲げる場合のほか、買主が前項の催告をしても履行の追完を受ける見込みがない
ことが明らかであるとき。

3 第一項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、前二項の
規定による代金の減額の請求をすることができない。

 

(買主の損害賠償請求及び解除権の行使)
第五百六十四条 
前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第五百
四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。


というように 

 

改正によって 条文が大きく変わってはいます

 

改正前は 売主の義務の内容について解釈する基準を決めて それに応じて買主の救済を

どのようにするかが定められていた が 

改正においては

: 売主の義務といっても状況によってサマザマであり画一的に決めることは妥当でない

: 買主を救う方法は 状況に応じて柔軟化すべき

: 期間制限について 売主の信頼を保護するためのものであることを明確化すべき

ということあたりが改めるための理由とされた 

 

でも 

改正で 実際に変わったとされるのは 買主の権利 の 事実(瑕疵があること・権利の
一部が他人に属していること など)を知った時から1年以内の行使に関してのことであ
ろうといわれている

 

[1年以内に行使しなければならない]とされているのは キチンとした物を売った と思

っている売主側を保護するためである(不適合を知って売った とか 重大な過失で不適合

を知らなかった場合は保護に値しないので 買主の権利について期間制限はかからない)と

いうことを明確化したということ 

 

それで

そのほかのことは  改正後に認められる買主を救済するための方法は改正前においても認

められていたりしたことなので 条文が変わったり 不適合責任などと呼ばれることになっ

ても売主の義務 は 実際の結論としては さほど変わらないのだ とおっしゃる学者さん

もおられます

 

ということで

改正条文のなかでも ポイントになるところ を 押さえておくということが 特に 受験上

は タイセツか と思われるのです(明文化・明示されたようなところを中心に)

 

 

そうとうに細かい解釈も必要となったりする箇所だと思われるのです

が 一応眺めておいてみてください


                改正後でも 位置も内容も変更が無いもの は載せてありません

第二款 売買の効力

(権利移転の対抗要件に係る売主の義務)

第五百六十条 
売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を
備えさせる義務を負う



(他人の権利の売買における売主の義務)

第五百六十一条 
他人の権利(権利の一部が他人に属する場合におけるその権利の一部を含む。)を売買の目的
としたときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。

 


(買主の追完請求権)

第五百六十二条 
引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、
買主は、売主に対し、目的物の修補代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完
請求することができる。
ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異な
る方法による履行の追完をすることができる。

2 前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定
による履行の追完の請求をすることができない。

 

(買主の代金減額請求権)

第五百六十三条 
前条第一項本文に規定する場合において、買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、
その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求
することができる。

2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、買主は、同項の催告をすることなく、直
ちに代金の減額を請求することができる。

一 履行の追完が不能であるとき。

二 売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。

三 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなけれ
ば契約をした目的を達することができない場合において、売主が履行の追完をしないでその時
期を経過したとき。

四 前三号に掲げる場合のほか、買主が前項の催告をしても履行の追完を受ける見込みがない
ことが明らかであるとき。

3 第一項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、前二項の
規定による代金の減額の請求をすることができない。



(買主の損害賠償請求及び解除権の行使)

第五百六十四条 
前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第五百
四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。

 

     契約不適合による損害賠償は 債務不履行一般による損害賠償であるから
      請求するには相手方に帰責事由のあることが必要となり 履行利益の賠償
      請求も認められる

 

 

(移転した権利が契約の内容に適合しない場合における売主の担保責任)

第五百六十五条 
前三条の規定は、売主が買主に移転した権利が契約の内容に適合しないものである場合(権利
の一部が他人に属する場合においてその権利の一部を移転しないときを含む。)について準用
する。

 

(目的物の種類又は品質に関する担保責任の期間の制限)

第五百六十六条 
売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、
買主がその不適合を知った時から一年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その
不適合を理由として、履行の追完の請求代金の減額の請求損害賠償の請求及び契約の解除
をすることができない。ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によ
って知らなかったときは、この限りでない。

 

          物の種類または品質に関する契約不適合に関してのみ 消滅時効期間
           とは異なる 権利行使期間 が定められている
           権利内容に関する契約不適合の場合 や 物の不適合でも数量不足に
           関しては566条の適用はなくて一般的な消滅時効が適用される

 

 

(目的物の滅失についての危険の移転

第五百六十七条 
売主が買主に目的物(売買の目的として特定したものに限る。以下この条において同じ。)を
引き渡した場合において、その引渡しがあった時以後にその目的物が当事者双方の責めに帰す
ることができない事由によって滅失し、又は損傷したときは、買主は、その滅失又は損傷を理
由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすること
ができない。この場合において、買主は、代金の支払を拒むことができない。

2 売主が契約の内容に適合する目的物をもって、その引渡しの債務の履行を提供したにもか
かわらず、買主がその履行を受けることを拒み、又は受けることができない場合において、そ
の履行の提供があった時以後に当事者双方の責めに帰することができない事由によってその目
的物が滅失し、又は損傷したときも、前項と同様とする。

 

 

競売における担保責任等)

第五百六十八条 
民事執行法その他の法律の規定に基づく競売(以下この条において単に「競売」という。)に
おける買受人は、第五百四十一条及び第五百四十二条の規定並びに第五百六十三条(第五百六
十五条において準用する場合を含む。)の規定により、債務者に対し、契約の解除をし、又は
代金の減額を請求することができる。

2 前項の場合において、債務者が無資力であるときは、買受人は、代金の配当を受けた債権
者に対し、その代金の全部又は一部の返還を請求することができる。
3 前二項の場合において、債務者が物若しくは権利の不存在を知りながら申し出なかったとき、
又は債権者がこれを知りながら競売を請求したときは、買受人は、これらの者に対し、損害賠償
の請求をすることができる。
4 前三項の規定は、競売目的物の種類又は品質に関する不適合については、適用しない。

     「強制競売」から「競売」一般に拡大されたので担保権実行による競売も含む

     旧570条は削除されたが そこに在ったただし書は 実質的に維持されたこ
      ととなる  


      

(抵当権等がある場合の買主による費用の償還請求)

第五百七十条 
買い受けた不動産について契約の内容に適合しない先取特権、質権又は抵当権が存していた場合
において、買主が費用を支出してその不動産の所有権を保存したときは、買主は、売主に対し、
その費用の償還を請求することができる。

 

第五百七十一条 削除

 

(担保責任を負わない旨の特約)

第五百七十二条 
売主は、第五百六十二条第一項本文又は第五百六十五条に規定する場合における担保の責任を負
わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実及び自ら第三者のために設
定し又は第三者に譲り渡した権利については、その責任を免れることができない。

 

(権利を取得することができないのおそれがある場合の買主による代金の支払の拒絶)

第五百七十六条 
売買の目的について権利を主張する者があることその他の事由により、買主がその買い受けた
権利の全部若しくは一部を取得することができず、又は失うおそれがあるときは、買主は、そ
の危険の程度に応じて、代金の全部又は一部の支払を拒むことができる。ただし、売主が相当
の担保を供したときは、この限りでない。

 

(抵当権等の登記がある場合の買主による代金の支払の拒絶)

第五百七十七条 買い受けた不動産について契約の内容に適合しない抵当権の登記があるとき
は、買主は、抵当権消滅請求の手続が終わるまで、その代金の支払を拒むことができる。この
場合において、売主は、買主に対し、遅滞なく抵当権消滅請求をすべき旨を請求することがで
きる。

2 前項の規定は、買い受けた不動産について契約の内容に適合しない先取特権又は質権の登
記がある場合について準用する。


                          


削除された条文のホンノ一部だが

2021-09-09 | 〔法規 ・ 法制〕

条文改正 とはいっても 文言の変化 や 移動など と 

その仕組み・制度がなくなるというような

〔長いこと存在し続けた条文そのものの 削除〕 

とでは

ヤハリ 印象が異なりますね

 

民法 債権 第三章契約 のところも 改正が多いところです

気になる というか 実務でもタイセツ(もっとも 改正部については ランク付けする

ことなく 実務にも受験にも注意が必要なこと 当然ともいえるでしょうが・・)だと

思われ 自身も悪戦苦闘しているわけですが コツコツ対処するにしかず ということで

 

今回は 【解除と危険負担】 というあたりのことの 履行不能ということあたりに関しての

ホンノ 一部分ですが記させていただきます

先に シンプルに 要点を 並べておかせてください
                    ※ 改正前の条文には 旧 と付すこととします

〔 旧 534条 の (債権者の危険負担) は 削除 されています〕

〔 536条 の (債務者の危険負担等〕の文言が 改正されています

改正後は

(債務者の危険負担等)
五百三十六条 
当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなった
ときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる

    ※ 改正前は 債務者は反対給付を受ける権利を有しない でした

2 債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権
反対給付の履行を拒むことができない。この場合において、債務者は、自己の債務を免
れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。

    ※ 改正前は 債務者は反対給付を受ける権利を失わない でした
 
 
極くシンプルに述べさせていただくと 
改正前は 債権者・債務者双方に責任を負わせられない理由で履行不能になってしまった場合
には 危険負担(一方の債務が消滅してしまったなら他方の債権はどうなるのかというような
ことに関すること)という制度を適用して処理され[気に入った古民家が類焼で消失してしま
っても買主は代金支払をしなければならないなどの場合もあったが]原則は債務者主義といっ
て債務者が負担を負い 債権者の義務は 当然に消滅する とされていたのでした
改正後は 債務を履行することが不能であるとして双方に責任が無い場合でも 債権者の負う
反対給付債務は契約の解除(民 542①1)をしなければ消滅しない
つまり 改正後は 当然に消滅する のではなく解除が必要になった 


債務者の責任での履行不能なのか 債権者の責任でのそれなのか(双方ともに責任はない履行
不能なのかどうか) 現実の案件においてはその判断はそうとうに困難
そうであるのなら
一方が履行できないのなら 他方は 当然に消滅 とするのではなくて 他方の側は契約の
解除ができるとしておくことでよいのでは(解除をしなくとも 履行不能について自分に責
任がないかぎり その債務の履行を拒むことはできるということともしてある〔536条1項〕)
ということも改正に至った理由といわれる 
 
 
 
〔 履行不能について債務者に責任が無い場合でも 債権者の責任によっての履行不能でない 
  ない限り 債権者は契約の解除ができる( 改正前は異なっていた ・旧543条)
 
契約から離脱する(離脱しないと 相手の債務は履行できないままで契約の拘束を免れている
ようなのに 一方は自己の債務を負ったままになってしまうなどのことがある)制度として危
険負担などの制度(債権者の義務は 当然に消滅する というような)もあったけれど 
《解除》 という制度に一本化されたというようなこと 
 

                                                                                  ※ 条文に省略部アリ
第五百四十二条 
次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることが
できる。
一 債務の全部の履行が不能であるとき。
 

 
 

これだけのこと ? と思われるかもしれませんが 詳しい理由付けなどは

いずれにしても 自身の基本書あたりを ジックリと読み込まないと ナカナカ ナニ が 

ドウナノカ なんだかハッキリとは理解できないような箇所だと思われます(そうでない方も

おられるかもしれませんが)

 

改正部は 以前から 判例や学説などで不都合が指摘されていたところ

なので 以前からの学習者の方は さほど苦労なさらないかもしれない(逆に そのような

以前の条文下のことを知らないほうが 理解しやすいのかも ?しれないが )

自身は 基本書とニラメッコしながら 一つ一つ ツブシテイッテイルヨウナことですが

 

そこで 

改正後の

本日の記事に関する条文 と やはり気になる 【契約不適合責任】に関するものの一部を

参考までに 載せさせていただいておき 本日は ここまでとさせていただきます


 
(債務者の危険負担等)
第五百三十六条 
当事者双方の責めに帰することができない事由によって債務を履行することができなくなった
ときは、債権者は、反対給付の履行を拒むことができる。

2 債権者の責めに帰すべき事由によって債務を履行することができなくなったときは、債権
者は、反対給付の履行を拒むことができない。この場合において、債務者は、自己の債務を免
れたことによって利益を得たときは、これを債権者に償還しなければならない。
 
(催告による解除)
第五百四十一条 
当事者の一方がその債務を履行しない場合において、相手方が相当の期間を定めてその履行の
催告をし、その期間内に履行がないときは、相手方は、契約の解除をすることができる。
ただし、その期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照ら
して軽微であるときは、この限りでない。

催告によらない解除)
第五百四十二条 
次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の解除をすることが
できる。
一 債務の全部の履行が不能であるとき。

二 債務者がその債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。

三 債務の一部の履行が不能である場合又は債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を
明確に表示した場合において、残存する部分のみでは契約をした目的を達することができない
とき。

四 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなけれ
ば契約をした目的を達することができない場合において、債務者が履行をしないでその時期を
経過したとき。

五 前各号に掲げる場合のほか、債務者がその債務の履行をせず、債権者が前条の催告をして
も契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかであるとき。

2 次に掲げる場合には、債権者は、前条の催告をすることなく、直ちに契約の一部の解除を
することができる。

一 債務の一部の履行が不能であるとき。
二 債務者がその債務の一部の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
 
(債権者の責めに帰すべき事由による場合)
第五百四十三条 
債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は、前二条の規
定による契約の解除をすることができない
 
第三節 売買
第一款 総則
(売買)
第五百五十五条 
売買は、当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその
代金を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。

(売買の一方の予約)
第五百五十六条 
売買の一方の予約は、相手方が売買を完結する意思を表示した時から、売買の効力を生ずる。
2 前項の意思表示について期間を定めなかったときは、予約者は、相手方に対し、相当の期間
を定めて、その期間内に売買を完結するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。
この場合において、相手方がその期間内に確答をしないときは、売買の一方の予約は、その効力
を失う

(手付)
第五百五十七条 
買主が売主に手付を交付したときは、買主はその手付を放棄し、売主はその倍額を現実に提供し
て、契約の解除をすることができる。ただし、その相手方が契約の履行に着手した後は、この限
りでない。
2 第五百四十五条第四項の規定は、前項の場合には、適用しない。

(売買契約に関する費用)
第五百五十八条 
売買契約に関する費用は、当事者双方が等しい割合で負担する。

(有償契約への準用)
第五百五十九条 
この節の規定は、売買以外の有償契約について準用する。ただし、その有償契約の性質がこれを
許さないときは、この限りでない。

第二款 売買の効力
(権利移転の対抗要件に係る売主の義務)
第五百六十条 
売主は、買主に対し、登記、登録その他の売買の目的である権利の移転についての対抗要件を備
えさせる義務を負う。

(他人の権利の売買における売主の義務)
第五百六十一条 
他人の権利(権利の一部が他人に属する場合におけるその権利の一部を含む。)を売買の目的と
したときは、売主は、その権利を取得して買主に移転する義務を負う。

(買主の追完請求権)
第五百六十二条 
引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるときは、
買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を
請求することができる。
ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異な
る方法による履行の追完をすることができる。

2 前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定
による履行の追完の請求をすることができない。

(買主の代金減額請求権)
第五百六十三条 
前条第一項本文に規定する場合において、買主が相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、
その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて代金の減額を請求
することができる。

2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、買主は、同項の催告をすることなく、直
ちに代金の減額を請求することができる。
一 履行の追完が不能であるとき。
二 売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなけれ
ば契約をした目的を達することができない場合において、売主が履行の追完をしないでその時
期を経過したとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、買主が前項の催告をしても履行の追完を受ける見込みがない
ことが明らかであるとき。

3 第一項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、前二項の
規定による代金の減額の請求をすることができない。

(買主の損害賠償請求及び解除権の行使)
第五百六十四条 
前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四十一条及び第五百
四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。

(債務不履行による損害賠償)
第四百十五条 
債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権
者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。
ただし、その債務の不履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして
務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは、この限りでない。

2 前項の規定により損害賠償の請求をすることができる場合において、債権者は、次に掲げ
るときは、債務の履行に代わる損害賠償の請求をすることができる。
一 債務の履行が不能であるとき。
二 債務者がその債務の履行を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三 債務が契約によって生じたものである場合において、その契約が解除され、又は債務の不
履行による契約の解除権が発生したとき。


住むところの確保

2021-08-26 | 〔法規 ・ 法制〕

 

 

 

改正によって 

配偶者は 遺産分割が確定するか 相続開始の時から6か月を経過するまでは 

その家に無償で居住する権利があるし その家が第三者に遺贈されていたとし

ても 第三者からの明け渡しの申し入れから6か月の間は 居住を継続できる

という権利を持つ(配偶者短期居住権 : 民1037)

とはいっても 短期間の保障にすぎない ともいえそうな権利です

 

遺言や遺産分割で 配偶者に終身の 無償の居住権(配偶者居住権)を与えら

れる という制度が登場しています(1028)

 

 

今までだって そして これからも 配偶者をその建物の所有者とする遺産分割

ができることに変わりはないので 住むところの確保はそのようにすれば済む

ことだ との考えもあるでしょう

でも 家だけが自分のものになっても 生活費を得られ続けるか という問題が

高齢の配偶者などには 特に 心配となることでしょう

不動産を得て それで自分の相続分をつかいきってしまうことになって 預金の

分割には参加することができなくなったりします

そこで 配偶者居住権という負担を付けた分価値の下がる所有権を他の相続人に

得てもらい 自分は居住権を得つつ預金も 分割されるようにする というよ

うな 仕組み です 

例えば 相続人が妻と子一人 3000万円の自宅 と 預金も3000万円

1対1で分けるということで 妻に自宅を となると 預金は全部 子へ

そこで 配偶者居住権(賃借権と類似した法定の債権)を妻に 配偶者居住権

という負担の付いた所有権を子が得る という遺産分割をする

配偶者居住権の価値を1500万円 として 子が得る負担付きの所有権の価値

を1500万円とする

そうすれば 妻は 1500万円の預金を得られる

住むところを確保できて かつ 預金も得ることができる

 

 

 

配偶者居住権 であって 〔の居住権〕ではなく 

賃借権 でも 使用借権〕でもありませんし 

〔法定の債権〕であって 〔契約で発生するもの〕ではありません 

 

配偶者居住権の特徴としては

・ 配偶者短期居住権と違い 居住建物の使用だけでなく収益の権限も持つ

・ 存続期間中 使用・収益に対しての賃料相当額の対価の支払義務がなく
  無償

・ 建物の全部について配偶者居住権が成立する(相続開始前は一部に居住
  ということだったとしても全部について使用・収益できることになる)

・ 配偶者は 居住する建物の使用・収益に必要となる限度で敷地の利用を
  することができる

というようなこと

 

 

 

そういえば

前回のマンション管理士試験では 令和2年4月1日施行の 新設の「第8章」

だというのに 「配偶者居住権」 という言葉が サッソク 登場したりしました   

しかも 広い出題範囲の試験にもかかわらず 2問に 登場 でした

 

他の試験でも 要注意ですね

 

 

ポイントをシッカリと ということですが いつも記すことですが 削りに削った

モットモシンプルな表現のものは <条 文> だと考えます

 

まず 1028 と 1037 は シッカリと眺める


第八章 配偶者の居住の権利
第一節 配偶者居住権
(配偶者居住権)
第千二十八条 
被相続人の配偶者(以下この章において単に「配偶者」という。)は、被相続人の財産
に属した建物に相続開始の時に居住していた場合において、次の各号のいずれかに該当
するときは、その居住していた建物(以下この節において「居住建物」という。)の
部について無償使用及び収益をする権利(以下この章において「配偶者居住権」とい
う。)を取得する。ただし、被相続人が相続開始の時に居住建物を配偶者以外の者と共
有していた場合にあっては、この限りでない。
一 遺産の分割によって配偶者居住権を取得するものとされたとき。
二 配偶者居住権が遺贈の目的とされたとき。
2 居住建物が配偶者の財産に属することとなった場合であっても、他の者がその共有
持分を有するときは、配偶者居住権は、消滅しない。
3 第九百三条第四項の規定は、配偶者居住権の遺贈について準用する。
 
 

第二節 配偶者短期居住権
(配偶者短期居住権)
第千三十七条 
配偶者は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に無償で居住していた場合には、
次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める日までの間、その居住していた
建物(以下この節において「居住建物」という。)の所有権を相続又は遺贈により取得し
た者(以下この節において「居住建物取得者」という。)に対し、居住建物について無償
で使用する権利(居住建物の一部のみを無償で使用していた場合にあっては、その部分に
ついて無償で使用する権利。以下この節において「配偶者短期居住権」という。)を有す
る。ただし、配偶者が、相続開始の時において居住建物に係る配偶者居住権を取得したと
き、又は第八百九十一条の規定に該当し若しくは廃除によってその相続権を失ったときは、
この限りでない。
一 居住建物について配偶者を含む共同相続人間で遺産の分割をすべき場合 遺産の分割
により居住建物の帰属が確定した日又は相続開始の時から六箇月を経過する日のいずれか
遅い日
二 前号に掲げる場合以外の場合 第三項の申入れの日から六箇月を経過する日
2 前項本文の場合においては、居住建物取得者は、第三者に対する居住建物の譲渡その
他の方法により配偶者の居住建物の使用を妨げてはならない。
3 居住建物取得者は、第一項第一号に掲げる場合を除くほか、いつでも配偶者短期居住
権の消滅の申入れをすることができる。

 
 
 
 
第八章 配偶者の居住の権利
第一節 配偶者居住権
 
(審判による配偶者居住権の取得)
第千二十九条 遺産の分割の請求を受けた家庭裁判所は、次に掲げる場合に限り、配偶者が
配偶者居住権を取得する旨を定めることができる。
一 共同相続人間に配偶者が配偶者居住権を取得することについて合意が成立しているとき。
二 配偶者が家庭裁判所に対して配偶者居住権の取得を希望する旨を申し出た場合において、
居住建物の所有者の受ける不利益の程度を考慮してもなお配偶者の生活を維持するために特
に必要があると認めるとき(前号に掲げる場合を除く。)
 
(配偶者居住権の存続期間)
第千三十条 配偶者居住権の存続期間は、配偶者の終身の間とする。ただし、遺産の分割の
協議若しくは遺言に別段の定めがあるとき、又は家庭裁判所が遺産の分割の審判において別
段の定めをしたときは、その定めるところによる。
 
(配偶者居住権の登記等)
第千三十一条 居住建物の所有者は、配偶者(配偶者居住権を取得した配偶者に限る。以下
この節において同じ。)に対し、配偶者居住権の設定の登記を備えさせる義務を負う。
2 第六百五条の規定は配偶者居住権について、第六百五条の四の規定は配偶者居住権の設
定の登記を備えた場合について準用する。
 
(配偶者による使用及び収益)
第千三十二条 配偶者は、従前の用法に従い、善良な管理者の注意をもって、居住建物の使
用及び収益をしなければならない。ただし、従前居住の用に供していなかった部分について、
これを居住の用に供することを妨げない。
2 配偶者居住権は、譲渡することができない。
3 配偶者は、居住建物の所有者の承諾を得なければ、居住建物の改築若しくは増築をし、
又は第三者に居住建物の使用若しくは収益をさせることができない。
4 配偶者が第一項又は前項の規定に違反した場合において、居住建物の所有者が相当の期間
を定めてその是正の催告をし、その期間内に是正がされないときは、居住建物の所有者は、当
該配偶者に対する意思表示によって配偶者居住権を消滅させることができる。
 
(居住建物の修繕等)
第千三十三条 配偶者は、居住建物の使用及び収益に必要な修繕をすることができる。
2 居住建物の修繕が必要である場合において、配偶者が相当の期間内に必要な修繕をしない
ときは、居住建物の所有者は、その修繕をすることができる。
3 居住建物が修繕を要するとき(第一項の規定により配偶者が自らその修繕をするときを除
く。)、又は居住建物について権利を主張する者があるときは、配偶者は、居住建物の所有者
に対し、遅滞なくその旨を通知しなければならない。ただし、居住建物の所有者が既にこれを
知っているときは、この限りでない。
 
(居住建物の費用の負担)
第千三十四条 配偶者は、居住建物の通常の必要費を負担する。
2 第五百八十三条第二項の規定は、前項の通常の必要費以外の費用について準用する。
 
(居住建物の返還等)
第千三十五条 配偶者は、配偶者居住権が消滅したときは、居住建物の返還をしなければなら
ない。ただし、配偶者が居住建物について共有持分を有する場合は、居住建物の所有者は、配
偶者居住権が消滅したことを理由としては、居住建物の返還を求めることができない。
2 第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百二十一条の規定は、前項本文の規定により
配偶者が相続の開始後に附属させた物がある居住建物又は相続の開始後に生じた損傷がある居
住建物の返還をする場合について準用する。
 
(使用貸借及び賃貸借の規定の準用)
第千三十六条 第五百九十七条第一項及び第三項、第六百条、第六百十三条並びに第六百十六
条の二の規定は、配偶者居住権について準用する。
 
 
第二節 配偶者短期居住権
 
(配偶者による使用)
第千三十八条 配偶者(配偶者短期居住権を有する配偶者に限る。以下この節において同じ。)
は、従前の用法に従い、善良な管理者の注意をもって、居住建物の使用をしなければならない。
2 配偶者は、居住建物取得者の承諾を得なければ、第三者に居住建物の使用をさせることが
できない。
3 配偶者が前二項の規定に違反したときは、居住建物取得者は、当該配偶者に対する意思表
示によって配偶者短期居住権を消滅させることができる。
 
(配偶者居住権の取得による配偶者短期居住権の消滅)
第千三十九条 配偶者が居住建物に係る配偶者居住権を取得したときは、配偶者短期居住権は、
消滅する。
 
(居住建物の返還等)
第千四十条 配偶者は、前条に規定する場合を除き、配偶者短期居住権が消滅したときは、居
住建物の返還をしなければならない。ただし、配偶者が居住建物について共有持分を有する場
合は、居住建物取得者は、配偶者短期居住権が消滅したことを理由としては、居住建物の返還
を求めることができない。
2 第五百九十九条第一項及び第二項並びに第六百二十一条の規定は、前項本文の規定により
配偶者が相続の開始後に附属させた物がある居住建物又は相続の開始後に生じた損傷がある居
住建物の返還をする場合について準用する。
 
(使用貸借等の規定の準用)
第千四十一条 第五百九十七条第三項、第六百条、第六百十六条の二、第千三十二条第二項、
第千三十三条及び第千三十四条の規定は、配偶者短期居住権について準用する。
 
 


ツマルトコロ風に記すと

2021-08-25 | 〔法規 ・ 法制〕

 

次のような例を挙げて 前回のブログを出させていただいたのですが

『ツマルトコロ 登場者である第三者は 法律的な立場はドンナ風な

 ものになるというのですか ?』

 

ブログを訪ねてくださっている方たちには

できるかぎり少しでも若々しくありたい? ので 生涯学習の一環として 広く 学習の

参考にでもできれば と考えておられる方

マンション住民として管理組合の一員(役員の方なども)である方

マンション管理士・管理業務主任者・行政書士試験 などなど 国家試験受験者(予定の

方も)

など サマザマ

 

なので ブログを眺めてくださった後 掲載のものによっては “ナンノコッチャ” という

感想をお持ちの読者さんもおられたりするわけで そうした方からの質問があったりするこ

とも・・・

なので 少しでも 読んでいただけるチャンスを増やすためにも 

よりシンプルに

ツマルトコロ風に

前回のものについての追記風ものを出させていただきます

 

 


・・・は 材料の仕入れをに代理させていた
   は 自分の儲けにする目的で その代理権限でから仕入れた物を第三者
   勝手に売却し代金を着服した
   (実は Yのそうした意図に気付いていた)・・・

このような場合 第三者は 各々 どのような立場になるのだろう

は この仕入れ代金を払わなくてはならないのか
は どのような責任を負うのか 
は 材料代金を 誰に請求できるのか それとも 拒否されるのだろうか
第三者は 購入した物を自己の物として確保でき得るのだろうか


 

今回の民法改正前は 代理人の<代理権の濫用>の場合に 心裡留保(93条)という

規準を類推適用(その制度の精神を借用して適用する という感じのこと)して 本人

の責任はどうなってしまうのか 事情を知っていた代理人の相手の扱いなどの関係を処

理していたのだけれど

 

改正後は                        ※ 条文に省略部アリ


(代理権の濫用)
第百七条 
代理人が自己又は第三者の利益を図る目的で代理権の範囲内の行為をした場合において、
相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しな
い者がした行為とみなす。

 

という条文を新設して 93条類推適用とすることなく 処置できるようになった

 

 

代理権を与えた本人<Xの立場>が 代理人<Yの立場>の行為を 追認〔“仕方がない 
今回だけ 許してやるよ 二度と濫用などするなよ” というようなことでの行為を有
効な代理行為として に対しての為した行為の効力を生じさせる〕して処理したり

(無権代理)
第百十三条 
代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、
本人に対してその効力を生じない。

 

 

 

本人の追認を得ることができない場合などには 相手方<Zの立場>の状況などによるが 

代理人としては相手方に自ら履行するか損害賠償 等 する責を負うことになる


(無権代理人の責任)
第百十七条 
他人の代理人として契約をした者は、自己の代理権を証明したとき、又は本人の追認を
得たときを除き、相手方の選択に従い、相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う

2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が知っていたとき。
二 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が過失によって知
らなかったとき。ただし、他人の代理人として契約をした者が自己に代理権がないことを
知っていたときは、この限りでない。
三 他人の代理人として契約をした者が行為能力の制限を受けていたとき。

 
 
設問の状況とは 異なって 代理人が 本人の土地の売却の代理権を持っていたが 購入者
と取引し その代金を着服した という事例で 購入者が 第三者にその土地を売却したと
いうような場合
 
事情を知らない<第三者>(濫用行為をした代理人 相手方 と 行為をした者)の保護・
 
救済はどのようになるのかについては 改正後も明文がありません
 
いわゆる 代理権濫用行為の相手側からの転得者の保護のことです
 
94条(通謀虚偽表示)2項を類推適用等していたことを継続して 善意の者につい
 
ては守っていくように処置していく と考えられます
 
濫用目的について悪意(知っていた)または有過失(知らなかったことについて過失があった)
 
でも そうした者を相手にしてしまった善意の第三者保護される場合があるということです
 
 
ということで ツマルトコロ 
以上のようなというようなことになると考えます
 
 
 
 

冗談のようなこと?による理論の整理 

2021-08-24 | 〔法規 ・ 法制〕

 

 

・・・Xは 材料の仕入れをYに代理させていた
   Yは 自分の儲けにする目的で その代理権限でZから仕入れた物を第三者に
   勝手に売却し代金を着服した
   (実は Zは Yのそうした意図に気付いていた)・・・

このような場合 X・Y・Z・第三者は 各々 どのような立場になるのだろう

Xは この仕入れ代金を払わなくてはならないのか
Yは どのような責任を負うのか 
Zは 材料代金を 誰に請求できるのか それとも 拒否されるのだろうか
第三者は 購入した物を自己の物として確保でき得るのだろうか

ナドナド

 

[ 代理人が自己又は第三者の利益を図るため権限内の行為をしたときは、相手方が

  代理人のその意図を知り又は知ることを得べかりし場合に限り、民法93条ただし

  書の規定を類推して、本人はその行為につき責めに任じない

                         最判昭和42・4・20 ]

 

民法を 学んでいる・学んでいた 方なら 誰しもが眼にしたことがあるだろう 超

有名な判例です 

93条の(心留保)という条文が 上記の例にあるような代理人行為の場合などに

準用されていました

心裡留保( 冗談のシーン のことを想定すると理解しやすいと思われますが 本人は

本気で言っているわけではなく 内心と表示にズレがある場合)

 

 


 
改正後条文
(心留保)
第九十三条 
意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのために
その効力を妨げられない。
ただし、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることがで
きたときは、その意思表示は、無効とする。

2 前項ただし書の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

改正前条文
第九十三条 
意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、そのために
その効力を妨げられない。
ただし、相手方が表意者の真意を知り、又は知ることができたときは、その意思表示は、
無効とする。
 
【2項はありませんでした】

 

 

 

Yの行為は 代理権の範囲内のものであるし 無権代理 とはいえない

代理権の濫用 というものだ(要するに 代理権はある場合なのだ)

という前提の判例だといえるでしょう

 

本人Xの思惑と一致していることでないことは明らか

相手方Zは代理人Yの悪い意図に気付いていたのだから 保護に値しないので XとZの

間に売買契約の成立はないとしていいのでは

とか

代理人は 本人に対する善管注意義務違反(民644)で債務不履行の賠償するのは当然

とか

 

そうした考えも浮かぶことでしょう

 

 

(詳細は省かせていただきますが

 この判例には イロイロと 批判があったことも事実といえます)

一例として

Yには 意思表示をする際に代理行為からの権利義務を本人に帰属させる意思はあったので

あって 心裡留保はないのでは(意思と表示に不一致はないのでは)

それならば 

93条ただし書き類推適用の基礎がないのでは ということが言われたりしました

 

 

 

さて 話が広がってしまいそうなのでシンプルに記すこととして

改正後は 上記のような場合の規準として 


(代理権の濫用)
第百七条 
代理人自己又は第三者の利益を図る目的代理権の範囲内の行為をした場合において、
相手方がその目的を知り、又は知ることができたときは、その行為は、代理権を有しない
者がした行為とみなす

と 新設 明 文 化 されました

代理人が代理権の範囲内の行為をした場合 であっても一定の場合は

代理権を有しないがした行為とみなす

つまり 
権限のない代理 無権代理 とみなされる

〔 すこしばかり ? ヤヤコシクもある 〕

 

 

無権代理 とは

(無権代理)
第百十三条 
代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、本
人に対してその効力を生じない。

 

 

超有名だった判例にも関連するので 気になるところです

 改正されている部分 および 関連する部分は 受験生の方は特に 注意です

無権代理 の条文は 少々細かいです が 眺めておくべきと思われます 


 
(無権代理)
第百十三条 
代理権を有しない者が他人の代理人としてした契約は、本人がその追認をしなければ、本
人に対してその効力を生じない。

2 追認又はその拒絶は、相手方に対してしなければ、その相手方に対抗することができ
ない。ただし、相手方がその事実を知ったときは、この限りでない。

(無権代理の相手方の催告権)
第百十四条 
前条の場合において、相手方は、本人に対し、相当の期間を定めて、その期間内に追認を
するかどうかを確答すべき旨の催告をすることができる。この場合において、本人がその
期間内に確答をしないときは、追認を拒絶したものとみなす

(無権代理の相手方の取消権)
第百十五条 
代理権を有しない者がした契約は、本人が追認をしない間は、相手方が取り消すことがで
きる。ただし、契約の時において代理権を有しないことを相手方が知っていたときは、こ
の限りでない。

(無権代理行為の追認)
第百十六条 
追認は、別段の意思表示がないときは、契約の時にさかのぼってその効力を生ずるただし
第三者の権利を害することはできない。

(無権代理人の責任)
第百十七条 
他人の代理人として契約をした者は、自己の代理権を証明したとき、又は本人の追認を得た
ときを除き相手方の選択に従い、相手方に対して履行又は損害賠償の責任を負う。

2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が知っていたとき。
二 他人の代理人として契約をした者が代理権を有しないことを相手方が過失によって知ら
なかったとき。ただし、他人の代理人として契約をした者が自己に代理権がないことを知っ
ていたときは、この限りでない。
三 他人の代理人として契約をした者が行為能力の制限を受けていたとき。

(単独行為の無権代理)
第百十八条 
単独行為については、その行為の時において、相手方が、代理人と称する者が代理権を有し
ないで行為をすることに同意し、又はその代理権を争わなかったときに限り、第百十三条か
ら前条までの規定を準用する。代理権を有しない者に対しその同意を得て単独行為をしたと
きも、同様とする。

 

 

93条に戻りますが
(心留保)
第九十三条 
意思表示は、表意者がその意ではないことを知ってしたときであっても、そのために
その効力を妨げられない
ただし、相手方がその意思表示が表意者の真意ではないことを知り、又は知ることがで
きたときは、その意思表示は、無効とする。
 
〔 本人は冗談を言ったと思っていても 
  相手は本気で言ってくれたのだと思い 
  本気ではないということを知ることもできそうもなかった 
  というような 
  そう信じるのも無理もない
  というような場合は 言ったことの実行を責められるということです・・・
  コワイ コワイ
  冗談  注意  〕
 
 
 
それと
最後に記させていただきますが

無権代理人の相手方と取引を為した第三者を ズバリ保護する条項は 改正後民法にも見
当たりません ?

なので
そのような場合 おおよそ 94条2項の類推適用という切り札を登場させることで ナン
トカ しのいでいく とされるのではないでしょうか・・・? 
 
力不足で もうしわけありません さらに学習を続けたいと思っております
皆さんも 確認してみてくださいね

 
(虚偽表示)

第九十四条 
相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。

2 前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない

 

債権者代位権とくれば 次に控えしは・・

2021-08-20 | 〔法規 ・ 法制〕

 

前回は <債権者代位権> とくれば 当然のごとく ? <詐害行為取消権>のお出ましです

債務者の財産を少しでも多く確保するためのものとして 民法は<債権者代位権> と <詐害

行為取消権> の 制度を用意しています

         ・・・・・・・・・・・・・・・・

客であるZに製品を販売し 売掛代金債権を得る業者Yの債権者であるXは もしも
Yの資力が急激に乏しくなっているかもしれないという状況を知ったならば Yの商品
を買い取り 自分を経由して Zに転売するという手法を作ろうとすることがあります

転売という形にしておくだけで 商品はそれまでどおりYからZに届けられる           
・・・どうして そのような形が採られるのか ?

XはYに対しての債権と YのXに対する売掛代金債権とを相殺し 他の債権者に抜け
駆け的に債権回収ができることを目論んで そのような形を採ることがあるのです
   

相殺に適した債務をあえて負うことで 不良債権を優良債権に変えてしまうような法的
効果を作るというようなことです

         ・・・・・・・・・・・・・・・・・

相殺は 相殺に適した状態(相殺適状)のときに 一方の相殺の意思表示により生じて 
その対当額について その債務を免れることができる

効果は 相殺適状の時点にさかのぼって生じる(相殺適状になった時点で当事者には相
殺の期待が生じるので それ以降 互いに不履行をとがめることはできないこととし遅
延損害金も発生させないのが妥当なので)


(相殺の要件等)                  ※ 以下 条文に省略もアリ
第五百五条 
二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期

にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れること
ができる。

(相殺の方法及び効力)
第五百六条 
相殺は、当事者の一方から相手方に対する意思表示によってする。

2 前項の意思表示は、双方の債務が互いに相殺に適するようになった時にさかのぼ
ってその効力を生ずる



上の例で

もし 転売という形を採らないままだと 他のYに対する債権者と平等の立場で 原則
どおり(Yに雇用されている者のための先取特権とか 約定で抵当権を持っている融資

銀行とか 国の租税債権とかの優先的なものは別にして)債権者平等の原則での仕組み
による差押え・競売・配当での回収があるだけとなる

さらに 極く厳しい状況だと 無理やりに債務を負うこともあるでしょう
ともかくYから商品を買い受けて引き渡しを受けてしまう

ときには強引にYのところに残っている商品を奪ってきて それをXに売るという契約
をさせる

そのYに対して負った売買代金債務と自分の債権の相殺をし それから商品の転売先を
見つけ 転売できた分だけ債権が回収できるようにしてしまう

こういった形も含む抜け駆け に対しての制度として<詐害行為取消権>があります

おおよそ

破綻が察せられると 債務者は営業資金をナントカ作ろうとして重要な備品を安く処分
してしまったり 財産隠しに出たり 不動産を家族に贈与・名義変更してしまったり

離婚して財産分与ということで配偶者に多額な支払をしたりする      なので
債権者にとっては 差押え可能な財産を いかに保全するかが 大きな決め手となる



(詐害行為取消請求)

第四百二十四条 
債権者は、債務者が債権者を害することを知ってした行為の取消しを裁判所に請求する
ことができる。ただし、その行為によって利益を受けた者(以下この款において「受益
」という。)がその行為の時において債権者を害することを知らなかったときは、こ
の限りでない。

2 前項の規定は、財産権を目的としない行為については、適用しない。



詐害行為取消権の対象となる相手方は 契約等によって 権利を得た者 です

(債権者代位権の相手は 弁済の義務を負っている者とか解除権行使を受けざるを得ない
 ような立場の者ですが)

それを取り消すということなので どういう要件ならそうされても止むを得ないと評価できる
のかが問題となります

債権者代位権 とは異なり 裁判上での取消請求となっています

債権者代位権では できるのにやらないでいる行為を債権者が代わって為すということですが
それとは違って 為した行為を他の人が取消す(介入のレベルが強い)という違いがあるので 

より慎重な手続を要することとして 裁判上での取消請求としています

さて 債務者の立場で考えたとき どういった場合なら債権者の介入も止むを得ないだろうと
理解できるでしょうか ?

財産権を目的としないのなら介入できない
その例として 債務者が相続放棄してもその取消しは認められないとされる

自由意思に任せるべき事であるし 財産が増加しないだけのことで減少ということではない

が 離婚による財産分与では その外観をとりながらも不相当過大なものは 取消しの対象

となる

また 債権者を害する行為であって そのことを債務者が知っていたことが要件になる
(債務が3000万円もあるのに4000万円贈与したとしても 財産が2億円あるの
 なら残りで債権は回収可能で害することにはならないので その贈与は取消しの対象
 とはならない)

では 2億円相当の不動産を売却し 現金に変えるのはどうか
不動産としての存在が現金というものになってしまうのだから 差押えのことを考えると 

とても困難なことになってしまうので 総財産額に変わりがなくとも債権者を害するとも
いえる

 一部の者への弁済は 義務の履行をするのだし 債務も減るのだから問題なしか?

(弁済のありようでは 他の債権者の回収比率が下がってしまうこともあるので
 その場合は 残りの債権者を害しているともいえる)

相当な対価での処分の場合には 財産を金銭に換えて隠そうと債務者が思っていて そのこ

とを相手も知っている場合 や 特定の債権者に対する弁済などは 債権者と通謀して特別

な利益を与えようとするものである場合に限って 取消し可能となっている 


(相当の対価を得てした財産の処分行為の特則)  第四百二十四条の二 

(特定の債権者に対する担保の供与等の特則)   第四百二十四条の三 

(過大な代物弁済等の特則)           第四百二十四条の四 



相手方の立場について(取消されても止むを得ないといえるかは 取消しの相手方は

誰かということとも関係する)は

金銭による弁済 や 債務者が借金を帳消ししたことの場合の相手方は 債務者のし
た法律行為の相手方(受益者)が 取消しの相手方となり その者が債権者が損害を

受けるということを知っていたときにだけ 取消しが認められる《424条の2~4は 
要件が加重されている》



(相当の対価を得てした財産の処分行為の特則)
第四百二十四条の二 
債務者が、その有する財産を処分する行為をした場合において、受益者から相当の対価

を取得しているときは、債権者は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合に限り

その行為について、詐害行為取消請求をすることができる。

一 その行為が、不動産の金銭への換価その他の当該処分による財産の種類の変更によ
り、債務者において隠匿、無償の供与その他の債権者を害することとなる処分(以下こ
の条において「隠匿等の処分」という。)をするおそれを現に生じさせるものであること。

二 債務者が、その行為の当時、対価として取得した金銭その他の財産について、隠匿
等の処分をする意思を有していたこと。

三 受益者が、その行為の当時、債務者が隠匿等の処分をする意思を有していたことを
知っていたこと。

(特定の債権者に対する担保の供与等の特則)

第四百二十四条の三 
債務者がした既存の債務についての担保の供与又は債務の消滅に関する行為について、

債権者は、次に掲げる要件のいずれにも該当する場合に限り、詐害行為取消請求をする

ことができる。

一 その行為が、債務者が支払不能(債務者が、支払能力を欠くために、その債務のう
ち弁済期にあるものにつき、一般的かつ継続的に弁済することができない状態をいう。
次項第一号において同じ。)の時に行われたものであること。

二 その行為が、債務者と受益者とが通謀して他の債権者を害する意図をもって行われ
たものであること。

(過大な代物弁済等の特則)
第四百二十四条の四 
債務者がした債務の消滅に関する行為であって、受益者の受けた給付の価額がその行為

によって消滅した債務の額より過大であるものについて、第四百二十四条に規定する要

件に該当するときは、債権者は、前条第一項の規定にかかわらず、その消滅した債務の

額に相当する部分以外の部分については、詐害行為取消請求をすることができる。



金銭による弁済 や 債務者が借金を帳消ししたことの場合の相手方の場合ではなく 

例えば 土地が不当に廉く売却された場合には その土地を債務者の所有物として回復

して差押えの対象とする必要があるので 現在 それを所有している者を基本的には取
消しの相手方と捉える(債務者からの直接の買主とは限らない)

さらに転売されていることもあり その場合は債務者がした売却行為を取消すとともに
直接の買主を相手に土地の価額の支払を請求していってもよいし 転得者に対して土地の

返還を求めたり土地の価額の支払を請求していっても可


第二目 詐害行為取消権の行使の方法等

(財産の返還又は価額の償還の請求)

第四百二十四条の六 
債権者は、受益者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しととも
、その行為によって受益者に移転した財産の返還を請求することができる。受益者がそ
の財産の返還をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求すること
ができる。

2 債権者は、転得者に対する詐害行為取消請求において、債務者がした行為の取消しと
ともに、転得者が転得した財産の返還を請求することができる。転得者がその財産の返還
をすることが困難であるときは、債権者は、その価額の償還を請求することができる。


 

けれど

 転得者を相手にする場合は 債務者の行為が債権者を害するものであったことについて

転得者が悪意であったことが必要となるし 再転得者がいてその者に取消権を行使する

場合は双方が悪意でなければならない(取消しの相手方の前に登場の者全員の悪意が要件

となる    取消しをされた者は自分に売った者に損害賠償をしていくので 悪意では

ない者に賠償責任を負わせることは取引の安全を害してしまうので 取消しの相手方より

も前の者全員の悪意が要求されている ← 改正でハッキリとされた)

悪意の立証責任は 取消しをする債権者に課されます


転得者に対する詐害行為取消請求)

第四百二十四条の五 
債権者は、受益者に対して詐害行為取消請求をすることができる場合において、受益者
に移転した財産を転得した者があるときは、次の各号に掲げる区分に応じ、それぞれ当
該各号に定める場合に限り、その転得者に対しても、詐害行為取消請求をすることがで
きる。

一 その転得者が受益者から転得した者である場合 その転得者が、転得の当時、債務
  者がした行為が債権者を害することを知っていたとき。

二 その転得者が他の転得者から転得した者である場合 その転得者及びその前に転得
  した全ての転得者が、それぞれの転得の当時、債務者がした行為が債権者を害する
  ことを知っていたとき。


 

 

前回の<債権者代位権>は 事実上 優先弁済を受けるための手段として行使される
こともあると説明される      では <詐害行為取消権>は どうなのか ?

結論を先に記しておくと 現実には 同様の状況といえる

[取消された法律行為によって給付されていたものが 金銭 の場合]
〔特定の債権者にだけ弁済した場合を考える〕

取消しを訴訟上為した債権者は自分に対して金銭の引渡しを請求できる
(債務者に受領を強制する方法はないので 取消債権者が引渡しを請求してくると
 認めざるを得ない)

つまり 債務者に対して持っている債権と 債務者の自分に対する債権(取消権で受け
取った金銭を引き渡せという債権)とを相殺し 事実上 優先的な債権回収ができてし
まう(このことは 取消しの相手方に対して価額賠償請求していくときも同様)


(債権者への支払又は引渡し)
第四百二十四条の九 

債権者は、第四百二十四条の六第一項前段又は第二項前段の規定により受益者又は転得者
に対して財産の返還を請求する場合において、その返還の請求が金銭の支払又は動産の引
渡しを求めるものであるときは、受益者に対してその支払又は引渡しを、転得者に対して
その引渡しを、自己に対してすることを求めることができる。

2 債権者が第四百二十四条の六第一項後段又は第二項後段の規定により受益者又は転得
者に対して価額の償還を請求する場合についても、前項と同様とする。


 

[取消された法律行為によって給付されていたものが 動産・不動産の場合]

[動産の場合]  取消債権者は自分への引渡しを求めることができる(424条の9)が
         取消債権者はその動産の所有権を持っているわけではないので 債務者
         に返還せ
ざるを得ない

[不動産の場合] 取消債権者は存在している登記を抹消し債務者の名義を回復することを
         請求できるだけで自分に引き渡すこと・登記移転を求めることはできない

ということで 不動産の場合は 総債権者のために差押えできる財産を増やすという制度の

目的に適う解決のようだが そうはいかないのです

例えば 詐害行為取消訴訟で 取消の相手と和解を成立させて 抜け駆け的な回収をして得
をしてしまう というようなこともあるようです



 

 <詐害行為取消権>についても 今までサマザマに議論がなされてきていたので それを追

って学習していた方にとっては 理解しやすいでしょうけれど 今まで三個の条文(424

~426)だったのが 同じ(424~426)でも14個になってしまっています


実務にも 多くの国家試験受験にも必須の範囲のもの なのでポイントだけでも つかまえ

ておくべき と 思われます

                               

 


預金・貯金債権のことなど

2021-07-19 | 〔法規 ・ 法制〕

 

 

 

BさんはAさんに 債務 がある

Aさんは Bさんの事情を知っているし モトモト優しい人なので

Bさんは その債務のことは さほど 気にすることなく過ごしてきている

 

債権譲渡禁止・制限特約という仕組みは 弁済の相手の変更をできなく

しておいて固定しておく ということなので 債務者の利益になる

(上の例でいうと 債権譲渡禁止の約束があれば Bさんとしては 

 自分の債務の履行は A さんに と決めてあるので 安心だろう)

 

 

 

債権は譲渡自由が原則

突然 『あの債権は 譲ったので よろしくね』

などと言われたりすると とても困ったり不安になることもあるだろう

“ 債権を譲り受けた人はドンナ人なのだろう 取立てが厳しい人だったり

 すると・・ イヤだな ”

というような場面も 特別の約束がない場合などでは あり得る

 

 

繰り返しになりますが

債権者と債務者間で <あの債権については 第三者に譲渡しない>と

約束したなら Bさんは安心

そうして 譲り受ける者が その約束を知っていたり ウッカリ度が大きい

過失(重過失)で新しい債権者になろうとしても 譲渡の効力は生じない

(無効)とされるなら Bさんは 安心

でも Aさんとすると 債権を譲ることによって資金の調達をしたくとも 

禁止の約束があるために譲ることができないので困るケースもある

<譲渡できないことにしよう>と相手に言えるくらいなので 債務者の方が 

債権者よりも いわば 上位にある場合がある
(大手メーカー大企業   対  部品製作供給中小企業 
 官 公 庁       対  公共工事請負人 
 など)

 

そうしたこともあって

改正法では

譲渡しない という特約があったとしても C への譲渡は無効でなく有効

としよう

でも 約束を知っていた(悪意)者 や 重過失のある者に対しては Bは

債務の履行を拒めたり 履行を債権者であるCではなくAにできることを認

めることにしよう<約束違反の譲渡を 無効とする必要はないこととしよう

と決められたのです

 

要するに 簡単に言うと <譲渡禁止の債権であっても譲渡をできるだけ

認めることのほうが イロイロと 妥当な結論を出せそうだ> ということ

になったのです

チョット 複雑 ? な内容に変わっています

最大のポイントは 特約違反の譲渡も 有効 としたこと

ただ 悪意・有重過失の者には 履行を拒んだり モトモトの債権者に履行する

ことを認める

としたのです

 

 


 
第四節 債権の譲渡
(債権の譲渡性)
第四百六十六条 
債権は、譲り渡すことができる
ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。

2 当事者が債権の譲渡を禁止し、又は制限する旨の意思表示(以下「譲渡
制限の意思表示」という。)をしたときであっても、債権の譲渡は、その効
力を妨げられない

3 前項に規定する場合には、譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又
は重大な過失によって知らなかった譲受人その他の第三者に対しては、債務
者は、その債務の履行を拒むことができ、かつ、譲渡人に対する弁済その他
の債務を消滅させる事由をもってその第三者に対抗することができる。

4 前項の規定は、債務者が債務を履行しない場合において、同項に規定す
る第三者が相当の期間を定めて譲渡人への履行の催告をし、その期間内に履
行がないときは、その債務者については、適用しない
            ※ 債務者が 履行もしない譲渡人への弁済
              もしない場合の 譲受人のための規定


 

 

ということで

改正とはいっても 文語体から口語体へ とか 用語の呼び方を変える とい

うようなレベルのものから 仕組みの内容を変える その変え方も 基本から

ガラリ と 変える 

というようなものまであるので 先日の 相続財産の対抗関係といい この債

権譲渡のことなど

そうとうに変わってしまうものも 多く含まれているので 注意が必要です 

 

ただ [債権譲渡]において 預金・貯金債権譲渡 については 上記の

扱いはなく 

以前どおり

の仕組み です

この部分は [巷の そうして企業の 取引の円滑さ・安定性を大事に考えた]

というところでしょうか


 
預金債権又は貯金債権に係る譲渡制限の意思表示の効力
第四百六十六条の五 
預金口座又は貯金口座に係る預金又は貯金に係る債権(以下「預貯金債権」という。)
について当事者がした譲渡制限の意思表示は、第四百六十六条第二項の規定にかかわら
、その譲渡制限の意思表示がされたことを知り、又は重大な過失によって知らなかっ
た譲受人その他の第三者に対抗することができる

2 前項の規定は、譲渡制限の意思表示がされた預貯金債権に対する強制執行をした差
押債権者に対しては、適用しない。
 

 

 

以前にも数度記していますが

遺産分割においても 

預金・貯金債権は 金銭債権(原則は 可分債権として相続開始時に相続分に

応じて権利を継ぐとされるので 遺産分割の対象にならない)

にもかかわらず 遺産分割の対象になるとして 可分債権は遺産分割の対象に

はならないとされるルールの 例 外 になっています 

 


 
遺産の分割前における預貯金債権の行使)
第九百九条の二 
各共同相続人は、遺産に属する預貯金債権のうち相続開始の時の債権額の三分の一に
第九百条及び第九百一条の規定により算定した当該共同相続人の相続分を乗じた額
(標準的な当面の必要生計費、平均的な葬式の費用の額その他の事情を勘案して預貯
金債権の債務者ごとに法務省令で定める額を限度とする。)については単独でその
権利を行使することができる
この場合において、当該権利の行使をした預貯金債権については、当該共同相続人が
遺産の一部の分割によりこれを取得したものとみなす。
 

 

 

預金債権・貯金債権 との文字が登場したなら 各種試験においても そうした扱い

のことを想起し 注意しなければならないと思われます

 

 

                                                   

                                            はたけやまとくお事 務 所

 


保証の相談だが・・再学習を必要とされそうです

2021-05-30 | 〔法規 ・ 法制〕

 

どうしても ということで 他人の債務の連帯保証人となって 自己破産 場合によって

は自殺に追い込まれたり・・・

いろいろと 社会の重大問題として話題になってきた 【保証】のことは 今回以前にも

(2004年頃にも)見直しがなされてきていましたが 債権法大改正の今回にも 重要

な改正がなされています

 

保証されている者が債務不履行状態であるのに 保証人がそれを知らないままで損害金など
がドンドン増えていくことを なんとか防がなければならないようにする

とか

〔賃借人が賃貸人に対して負う一切の債務〕 といった場合でも 極度額を決めての根保証
 契約でなければならない(貸金等の根保証に限らずに)

とか

事業に関係の債務の保証契約や そうしたことが含まれる根保証契約の場合は 契約を結ぶ
1か月以内に 保証の意思が公正証書で表示されていないと無効となる

とか

保証される側である債務者は 事業関係の保証人になとうとする者に対して 財産の情況の
ことなどを伝える必要があり これがシッカリとされていない場合は 情報の不提供・誤情
報を債権者が知ることができた場合などには 保証人は保証契約を取り消せる

などなどに関して 条項が登場しています

 “ 青字のところに 特に注意だね ”と 仲間の資格業者さんから 忠告されたりしました

 

もっとも 深刻な事例など含むことの多い 「保証」に関しての相談を伺う折には ゼッタイ
に 六法を確認しながら 何度もジックリ見直しながら でなければ とても自身には業務
続行することなど不可能です〔細部の条文など ホボ ボヤケタ記憶しか浮かんできては
くれませんので〕 保証関係内容証明などの業務依頼はシッカリ検討してからのスタートに
ならざるを得ないのが 自身の実情です

 

親類・知人などから 「保証」のことの依頼などがありそうな方

企業関係者の方 受験生の方 などは特に 長文ですが 一応眺めてみるのが好いのでは と 

思われます

専門的な用語などは 場合によってはアドバイスをシッカリ受けてみることが必要と考えま

<根保証> というのは 一定の範囲に属する将来の一切の債務の保証 であって増減する
      債権についての保証です
      根抵当の場合の [根]と同じ趣旨です

<極度額> というのは 保証の限度の額 で 元本・利息・違約金・損害賠償等の全部に
      ついて その額以上の責任は負わないことを示します


 

第 三 編   債 権
 第 一    総 則
  第 三    多数当事者の債権及び債務
         第 五    保証債務
              第 一    総 則

(保証人の責任等)

第四百四十六条 保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする
責任を負う。

2 保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。

3 保証契約がその内容を記録した電磁的記録によってされたときは、その保証契約は、書
面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。

(保証債務の範囲)

第四百四十七条 保証債務は、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務
に従たるすべてのものを包含する。

2 保証人は、その保証債務についてのみ、違約金又は損害賠償の額を約定することができ
る。

(保証人の負担と主たる債務の目的又は態様)

第四百四十八条 保証人の負担が債務の目的又は態様において主たる債務より重いときは、
これを主たる債務の限度に減縮する。

2 主たる債務の目的又は態様が保証契約の締結後に加重されたときであっても、保証人の
負担は加重されない。

(取り消すことができる債務の保証)

第四百四十九条 行為能力の制限によって取り消すことができる債務を保証した者は、保証
契約の時においてその取消しの原因を知っていたときは、主たる債務の不履行の場合又はそ
の債務の取消しの場合においてこれと同一の目的を有する独立の債務を負担したものと推定
する。

(保証人の要件)

第四百五十条 債務者が保証人を立てる義務を負う場合には、その保証人は、次に掲げる要
件を具備する者でなければならない。

一 行為能力者であること。

二 弁済をする資力を有すること。

2 保証人が前項第二号に掲げる要件を欠くに至ったときは、債権者は、同項各号に掲げる
要件を具備する者をもってこれに代えることを請求することができる。

3 前二項の規定は、債権者が保証人を指名した場合には、適用しない。

(他の担保の供与)

第四百五十一条 債務者は、前条第一項各号に掲げる要件を具備する保証人を立てることが
できないときは、他の担保を供してこれに代えることができる。

(催告の抗弁)

第四百五十二条 債権者が保証人に債務の履行を請求したときは、保証人は、まず主たる債
務者に催告をすべき旨を請求することができる。ただし、主たる債務者が破産手続開始の決
定を受けたとき、又はその行方が知れないときは、この限りでない。

(検索の抗弁)

第四百五十三条 債権者が前条の規定に従い主たる債務者に催告をした後であっても、保証
人が主たる債務者に弁済をする資力があり、かつ、執行が容易であることを証明したときは、
債権者は、まず主たる債務者の財産について執行をしなければならない。

(連帯保証の場合の特則)

第四百五十四条 保証人は、主たる債務者と連帯して債務を負担したときは、前二条の権利
を有しない。

(催告の抗弁及び検索の抗弁の効果)

第四百五十五条 第四百五十二条又は第四百五十三条の規定により保証人の請求又は証明が
あったにもかかわらず、債権者が催告又は執行をすることを怠ったために主たる債務者から
全部の弁済を得られなかったときは、保証人は、債権者が直ちに催告又は執行をすれば弁済
を得ることができた限度において、その義務を免れる。

(数人の保証人がある場合)

第四百五十六条 数人の保証人がある場合には、それらの保証人が各別の行為により債務を
負担したときであっても、第四百二十七条の規定を適用する。

(主たる債務者について生じた事由の効力)

第四百五十七条 主たる債務者に対する履行の請求その他の事由による時効の完成猶予及び
更新は、保証人に対しても、その効力を生ずる。

2 保証人は、主たる債務者が主張することができる抗弁をもって債権者に対抗することが
できる。

3 主たる債務者が債権者に対して相殺権、取消権又は解除権を有するときは、これらの権
利の行使によって主たる債務者がその債務を免れるべき限度において、保証人は、債権者に
対して債務の履行を拒むことができる。

(連帯保証人について生じた事由の効力)

第四百五十八条 第四百三十八条、第四百三十九条第一項、第四百四十条及び第四百四十一
条の規定は、主たる債務者と連帯して債務を負担する保証人について生じた事由について準
用する。

(主たる債務の履行状況に関する情報の提供義務)

第四百五十八条の二 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、保証
人の請求があったときは、債権者は、保証人に対し、遅滞なく、主たる債務の元本及び主た
る債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものについての不履
行の有無並びにこれらの残額及びそのうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提
供しなければならない。

(主たる債務者が期限の利益を喪失した場合における情報の提供義務)

第四百五十八条の三 主たる債務者が期限の利益を有する場合において、その利益を喪失し
たときは、債権者は、保証人に対し、その利益の喪失を知った時から二箇月以内に、その旨
を通知しなければならない。

2 前項の期間内に同項の通知をしなかったときは、債権者は、保証人に対し、主たる債務
者が期限の利益を喪失した時から同項の通知を現にするまでに生じた遅延損害金(期限の利
益を喪失しなかったとしても生ずべきものを除く。)に係る保証債務の履行を請求すること
ができない。

3 前二項の規定は、保証人が法人である場合には、適用しない。

(委託を受けた保証人の求償権)

第四百五十九条 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債
務者に代わって弁済その他自己の財産をもって債務を消滅させる行為(以下「債務の消滅行
為」という。)をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、そのために支出した財
産の額(その財産の額がその債務の消滅行為によって消滅した主たる債務の額を超える場合
にあっては、その消滅した額)の求償権を有する。

2 第四百四十二条第二項の規定は、前項の場合について準用する。

(委託を受けた保証人が弁済期前に弁済等をした場合の求償権)

第四百五十九条の二 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主た
る債務の弁済期前に債務の消滅行為をしたときは、その保証人は、主たる債務者に対し、主
たる債務者がその当時利益を受けた限度において求償権を有する。この場合において、主た
る債務者が債務の消滅行為の日以前に相殺の原因を有していたことを主張するときは、保証
人は、債権者に対し、その相殺によって消滅すべきであった債務の履行を請求することがで
きる。

2 前項の規定による求償は、主たる債務の弁済期以後の法定利息及びその弁済期以後に債
務の消滅行為をしたとしても避けることができなかった費用その他の損害の賠償を包含する。

3 第一項の求償権は、主たる債務の弁済期以後でなければ、これを行使することができな
い。

(委託を受けた保証人の事前の求償権)

第四百六十条 保証人は、主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、次に掲げ
るときは、主たる債務者に対して、あらかじめ、求償権を行使することができる。

一 主たる債務者が破産手続開始の決定を受け、かつ、債権者がその破産財団の配当に加入
しないとき。

二 債務が弁済期にあるとき。ただし、保証契約の後に債権者が主たる債務者に許与した期
限は、保証人に対抗することができない。

三 保証人が過失なく債権者に弁済をすべき旨の裁判の言渡しを受けたとき。

(主たる債務者が保証人に対して償還をする場合)

第四百六十一条 前条の規定により主たる債務者が保証人に対して償還をする場合において、
債権者が全部の弁済を受けない間は、主たる債務者は、保証人に担保を供させ、又は保証人
に対して自己に免責を得させることを請求することができる。

2 前項に規定する場合において、主たる債務者は、供託をし、担保を供し、又は保証人に
免責を得させて、その償還の義務を免れることができる。

(委託を受けない保証人の求償権)

第四百六十二条 第四百五十九条の二第一項の規定は、主たる債務者の委託を受けないで保
証をした者が債務の消滅行為をした場合について準用する。

2 主たる債務者の意思に反して保証をした者は、主たる債務者が現に利益を受けている限
度においてのみ求償権を有する。この場合において、主たる債務者が求償の日以前に相殺の
原因を有していたことを主張するときは、保証人は、債権者に対し、その相殺によって消滅
すべきであった債務の履行を請求することができる。

3 第四百五十九条の二第三項の規定は、前二項に規定する保証人が主たる債務の弁済期前
に債務の消滅行為をした場合における求償権の行使について準用する。

(通知を怠った保証人の求償の制限等)

第四百六十三条 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債
務者にあらかじめ通知しないで債務の消滅行為をしたときは、主たる債務者は、債権者に対
抗することができた事由をもってその保証人に対抗することができる。この場合において、
相殺をもってその保証人に対抗したときは、その保証人は、債権者に対し、相殺によって消
滅すべきであった債務の履行を請求することができる。

2 保証人が主たる債務者の委託を受けて保証をした場合において、主たる債務者が債務の
消滅行為をしたことを保証人に通知することを怠ったため、その保証人が善意で債務の消滅
行為をしたときは、その保証人は、その債務の消滅行為を有効であったものとみなすことが
できる。

3 保証人が債務の消滅行為をした後に主たる債務者が債務の消滅行為をした場合において
は、保証人が主たる債務者の意思に反して保証をしたときのほか、保証人が債務の消滅行為
をしたことを主たる債務者に通知することを怠ったため、主たる債務者が善意で債務の消滅
行為をしたときも、主たる債務者は、その債務の消滅行為を有効であったものとみなすこと
ができる。

(連帯債務又は不可分債務の保証人の求償権)

第四百六十四条 連帯債務者又は不可分債務者の一人のために保証をした者は、他の債務者
に対し、その負担部分のみについて求償権を有する。

(共同保証人間の求償権)

第四百六十五条 第四百四十二条から第四百四十四条までの規定は、数人の保証人がある場
合において、そのうちの一人の保証人が、主たる債務が不可分であるため又は各保証人が全
額を弁済すべき旨の特約があるため、その全額又は自己の負担部分を超える額を弁済したと
きについて準用する。

2 第四百六十二条の規定は、前項に規定する場合を除き、互いに連帯しない保証人の一人
が全額又は自己の負担部分を超える額を弁済したときについて準用する。

第二目 個人根保証契約

(個人根保証契約の保証人の責任等)

第四百六十五条の二 一定の範囲に属する不特定の債務を主たる債務とする保証契約(以下
「根保証契約」という。)であって保証人が法人でないもの(以下「個人根保証契約」とい
う。)の保証人は、主たる債務の元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他
その債務に従たる全てのもの及びその保証債務について約定された違約金又は損害賠償の額
について、その全部に係る極度額を限度として、その履行をする責任を負う。

2 個人根保証契約は、前項に規定する極度額を定めなければ、その効力を生じない。

3 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、個人根保証契約における第一項に規定する
極度額の定めについて準用する。

(個人貸金等根保証契約の元本確定期日)

第四百六十五条の三 個人根保証契約であってその主たる債務の範囲に金銭の貸渡し又は手
形の割引を受けることによって負担する債務(以下「貸金等債務」という。)が含まれるも
の(以下「個人貸金等根保証契約」という。)において主たる債務の元本の確定すべき期日
(以下「元本確定期日」という。)の定めがある場合において、その元本確定期日がその個
人貸金等根保証契約の締結の日から五年を経過する日より後の日と定められているときは、
その元本確定期日の定めは、その効力を生じない。

2 個人貸金等根保証契約において元本確定期日の定めがない場合(前項の規定により元本
確定期日の定めがその効力を生じない場合を含む。)には、その元本確定期日は、その個人
貸金等根保証契約の締結の日から三年を経過する日とする。

3 個人貸金等根保証契約における元本確定期日の変更をする場合において、変更後の元本
確定期日がその変更をした日から五年を経過する日より後の日となるときは、その元本確定
期日の変更は、その効力を生じない。ただし、元本確定期日の前二箇月以内に元本確定期日
の変更をする場合において、変更後の元本確定期日が変更前の元本確定期日から五年以内の
日となるときは、この限りでない。

4 第四百四十六条第二項及び第三項の規定は、個人貸金等根保証契約における元本確定期
日の定め及びその変更(その個人貸金等根保証契約の締結の日から三年以内の日を元本確定
期日とする旨の定め及び元本確定期日より前の日を変更後の元本確定期日とする変更を除く
。)について準用する。

(個人根保証契約の元本の確定事由)

第四百六十五条の四 次に掲げる場合には、個人根保証契約における主たる債務の元本は、
確定する。ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制執行又は担保権の実行の手続の開
始があったときに限る。

一 債権者が、保証人の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制執行又
は担保権の実行を申し立てたとき。

二 保証人が破産手続開始の決定を受けたとき。

三 主たる債務者又は保証人が死亡したとき。

2 前項に規定する場合のほか、個人貸金等根保証契約における主たる債務の元本は、次に
掲げる場合にも確定する。ただし、第一号に掲げる場合にあっては、強制執行又は担保権の
実行の手続の開始があったときに限る。

一 債権者が、主たる債務者の財産について、金銭の支払を目的とする債権についての強制
執行又は担保権の実行を申し立てたとき。

二 主たる債務者が破産手続開始の決定を受けたとき。

(保証人が法人である根保証契約の求償権)

第四百六十五条の五 保証人が法人である根保証契約において、第四百六十五条の二第一項
に規定する極度額の定めがないときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求
償権に係る債務を主たる債務とする保証契約は、その効力を生じない。

2 保証人が法人である根保証契約であってその主たる債務の範囲に貸金等債務が含まれる
ものにおいて、元本確定期日の定めがないとき、又は元本確定期日の定め若しくはその変更
が第四百六十五条の三第一項若しくは第三項の規定を適用するとすればその効力を生じない
ものであるときは、その根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債務を主
たる債務とする保証契約は、その効力を生じない。主たる債務の範囲にその求償権に係る債
務が含まれる根保証契約も、同様とする。

3 前二項の規定は、求償権に係る債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲
に求償権に係る債務が含まれる根保証契約の保証人が法人である場合には、適用しない。

第三目 事業に係る債務についての保証契約の特則

(公正証書の作成と保証の効力)

第四百六十五条の六 事業のために負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約又は主
たる債務の範囲に事業のために負担する貸金等債務が含まれる根保証契約は、その契約の締
結に先立ち、その締結の日前一箇月以内に作成された公正証書で保証人になろうとする者が
保証債務を履行する意思を表示していなければ、その効力を生じない。

2 前項の公正証書を作成するには、次に掲げる方式に従わなければならない。

一 保証人になろうとする者が、次のイ又はロに掲げる契約の区分に応じ、それぞれ当該イ
又はロに定める事項を公証人に口授すること。

イ 保証契約(ロに掲げるものを除く。) 主たる債務の債権者及び債務者、主たる債務の
元本、主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全てのものの定
めの有無及びその内容並びに主たる債務者がその債務を履行しないときには、その債務の全
額について履行する意思(保証人になろうとする者が主たる債務者と連帯して債務を負担し
ようとするものである場合には、債権者が主たる債務者に対して催告をしたかどうか、主た
る債務者がその債務を履行することができるかどうか、又は他に保証人があるかどうかにか
かわらず、その全額について履行する意思)を有していること。

ロ 根保証契約 主たる債務の債権者及び債務者、主たる債務の範囲、根保証契約における
極度額、元本確定期日の定めの有無及びその内容並びに主たる債務者がその債務を履行しな
いときには、極度額の限度において元本確定期日又は第四百六十五条の四第一項各号若しく
は第二項各号に掲げる事由その他の元本を確定すべき事由が生ずる時までに生ずべき主たる
債務の元本及び主たる債務に関する利息、違約金、損害賠償その他その債務に従たる全ての
ものの全額について履行する意思(保証人になろうとする者が主たる債務者と連帯して債務
を負担しようとするものである場合には、債権者が主たる債務者に対して催告をしたかどう
か、主たる債務者がその債務を履行することができるかどうか、又は他に保証人があるかど
うかにかかわらず、その全額について履行する意思)を有していること。

二 公証人が、保証人になろうとする者の口述を筆記し、これを保証人になろうとする者に
読み聞かせ、又は閲覧させること。

三 保証人になろうとする者が、筆記の正確なことを承認した後、署名し、印を押すこと。
ただし、保証人になろうとする者が署名することができない場合は、公証人がその事由を付
記して、署名に代えることができる。

四 公証人が、その証書は前三号に掲げる方式に従って作ったものである旨を付記して、こ
れに署名し、印を押すこと。
3 前二項の規定は、保証人になろうとする者が法人である場合には、適用しない。

(保証に係る公正証書の方式の特則

第四百六十五条の七 前条第一項の保証契約又は根保証契約の保証人になろうとする者が口
がきけない者である場合には、公証人の前で、同条第二項第一号イ又はロに掲げる契約の区
分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める事項を通訳人の通訳により申述し、又は自書して、
同号の口授に代えなければならない。この場合における同項第二号の規定の適用については、
同号中「口述」とあるのは、「通訳人の通訳による申述又は自書」とする。

2 前条第一項の保証契約又は根保証契約の保証人になろうとする者が耳が聞こえない者で
ある場合には、公証人は、同条第二項第二号に規定する筆記した内容を通訳人の通訳により
保証人になろうとする者に伝えて、同号の読み聞かせに代えることができる。

3 公証人は、前二項に定める方式に従って公正証書を作ったときは、その旨をその証書に
付記しなければならない。

(公正証書の作成と求償権についての保証の効力)

第四百六十五条の八 第四百六十五条の六第一項及び第二項並びに前条の規定は、事業のた
めに負担した貸金等債務を主たる債務とする保証契約又は主たる債務の範囲に事業のために
負担する貸金等債務が含まれる根保証契約の保証人の主たる債務者に対する求償権に係る債
務を主たる債務とする保証契約について準用する。主たる債務の範囲にその求償権に係る債
務が含まれる根保証契約も、同様とする。

2 前項の規定は、保証人になろうとする者が法人である場合には、適用しない。

(公正証書の作成と保証の効力に関する規定の適用除外

第四百六十五条の九 前三条の規定は、保証人になろうとする者が次に掲げる者である保証
契約については、適用しない。

一 主たる債務者が法人である場合のその理事、取締役、執行役又はこれらに準ずる者

二 主たる債務者が法人である場合の次に掲げる者

イ 主たる債務者の総株主の議決権(株主総会において決議をすることができる事項の全部
につき議決権を行使することができない株式についての議決権を除く。以下この号において
同じ。)の過半数を有する者

ロ 主たる債務者の総株主の議決権の過半数を他の株式会社が有する場合における当該他の
株式会社の総株主の議決権の過半数を有する者

ハ 主たる債務者の総株主の議決権の過半数を他の株式会社及び当該他の株式会社の総株主
の議決権の過半数を有する者が有する場合における当該他の株式会社の総株主の議決権の過
半数を有する者

ニ 株式会社以外の法人が主たる債務者である場合におけるイ、ロ又はハに掲げる者に準ず
る者

三 主たる債務者(法人であるものを除く。以下この号において同じ。)と共同して事業を
行う者又は主たる債務者が行う事業に現に従事している主たる債務者の配偶者

(契約締結時の情報の提供義務)

第四百六十五条の十 主たる債務者は、事業のために負担する債務を主たる債務とする保証
又は主たる債務の範囲に事業のために負担する債務が含まれる根保証の委託をするときは、
委託を受ける者に対し、次に掲げる事項に関する情報を提供しなければならない。

一 財産及び収支の状況

二 主たる債務以外に負担している債務の有無並びにその額及び履行状況

三 主たる債務の担保として他に提供し、又は提供しようとするものがあるときは、その旨
及びその内容

2 主たる債務者が前項各号に掲げる事項に関して情報を提供せず、又は事実と異なる情報
を提供したために委託を受けた者がその事項について誤認をし、それによって保証契約の申
込み又はその承諾の意思表示をした場合において、主たる債務者がその事項に関して情報を
提供せず又は事実と異なる情報を提供したことを債権者が知り又は知ることができたときは、
保証人は、保証契約を取り消すことができる。

3 前二項の規定は、保証をする者が法人である場合には、適用しない。