おてんとうさんのつぶやき & 月の光の思案 + 入道雲の笑み

マンション管理士/〔特定〕行政書士/知的財産管理技能士/国家試験塾講師が生業の巷の一介の素浪人の日常

サマザマ債権保持者へ配当する

2021-08-30 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

マンションにお住みの方も 知っていて好い言葉です

[さきどりとっけん]という権利のこと

名のとおり 他者よりも先に取ることができる権利 のことです

 

[先取特権]の姿を ボヤーンとしか掴めないでいる

という受験者さんが ケッコウおられます

 

債権は 物権と異なっていて 排他性も優先的効力も無く 成立の時の順序

によって効力に差異が生じることもありません

〔債権者平等に原則〕によることとし なんらの手当てが無いとすると 

例えば500万円の資産だけの債務者についての配当においての3000万円 

未払い給料10万円の各債権者の手にする配当の結果は 

説明の要がないものになること 明白です 後者への配当は ほぼゼロ?みたいな

とりあえずの生活の糧にはほど遠い ? そのようなものになってしまう 

 

概してのことですが 債務を負っていた者について その債務の整理をしな

ければならない場合 差押え・競売・配当 という一連の流れがあり その

配当には サマザマな債権者が参加することになるのが一般的でしょう

 

国や地方の税債権者を筆頭に 雇用されていた者 日用品の供給をしていた

者 などなど サマザマな債権を持つ者が関係することになります

「債権者平等の原則」で 一律 債権額に比例しての配当で事を済ます とい

うと 圧倒的な債権額保持者に ホボ配当がいってしまって 一件終了となり

モロモロの債権者の事情などへの配慮など 吹き飛んでしまうでしょう

 

一定の債権者については 法律で(法定担保物権) 債務者の一定の財産から他

に優先して自己の債権の回収ができるとする権利が与えられています〔先取特権 

民303条 ・ 特別法での先取特権もあり〕

雇用されている者の生活などを思うと 未払いの給料が優先的に保護されるとの

法意が理解できると思います(優先される根拠は公平の確保・弱者の保護・業を為

す者の保護 等)

 

区分所有法にも 先取特権が登場します

 

例えば債務者の専有部分に関わる電気料金の債権者よりも上位の しかもトップ

クラス(順位と効力は共益費用の先取特権とみなされるの優遇をされて

 


(先取特権)
第七条 
区分所有者は共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他
の区分所有者に対して有する債権又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者
に対して有する債権について、債務者の区分所有権(共用部分に関する権利及び敷地利
用権を含む。)及び建物に備え付けた動産の上に先取特権を有する。

管理者又は管理組合法人がその職務又は業務を行うにつき区分所有者に対して有する債
についても、同様とする。

2 前項の先取特権は、優先権の順位及び効力については、共益費用の先取特権とみなす

3 民法(明治二十九年法律第八十九号)第三百十九条の規定は、第一項の先取特権に
  準用する。

 

担保される債権(どのような内容の債権であっても保護されるということではなく要件がある)

共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対
 して有する債権

 ※ 管理経費の立替の債権・共用部分等への他の区分所有者の不法行為に対する損害賠償債権等

   (個々の特定の区分所有者の立替は その者のその債権の担保のための先取特権が生じる
          管理者が他の区分所有者のために管理経費などを立替払いのときも 同様)
   (区分所有者でない者 例えば専有部分賃借人の管理費立替え債権は担保されない)
   

 

規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して有する債権

 ※ 管理費修繕積立金債権 等

   (管理組合法人でない場合は 区分所有者全員に総有的に帰属する債権として担保される)  

 

管理者又は管理組合法人がその職務又は業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権

 ※ 管理費用前払い・償還請求権(民649 650など)

   管理者の報酬請求権は 先取特権で保護される【その職務又は業務を行うにつき区分所有
   者に対して有する債権】とはいえないとされています

 

 

先取特権の客体(要するに差押えされるもの・競売にかけられるもの)は 

債務者の区分所有権(共用部分に関する権利及び敷地利用権を含む。)
及び
建物に備え付けた動産

不動産先取特権の実行の場合は 区分所有権・共用部分に関する権利・敷地利用権の三者の
一括競売となる(敷地利用権は 分離処分を認める別段の定めがあれば 競売の対象から
除かれることになる 22条1項ただし書)

動産先取特権の客体は債務者の所有物とするのが原則 だけれども 3項があるので 他人

の物についても権利を取得するという《即時取得》による例外もある

建物に備え付けた動産 ということについては タマタマ 部屋にあった宝石・有価証券など

を差し押さえられるのか ということが問題だが 備え付けた という表現があるので

畳・建具・機械器具などという理解をする学者さんもおられる(もっとも 共用部分に備え

付けられたものでもよい とされる)

 

 

順位は 既に記しましたが 税債権とか抵当権は別格として トップクラスであるところの

一般の先取特権(つまり 不動産・動産・債権・その他財産権等債務者の総財産について

差押え可能)の第一順位である共益費用の先取特権(306 ナント 雇用関係よりも強い

一号・307)とみなされる

 

<区分所有建物における債権債務関係ということで つまるところ あくまで私的財産のこと

であるのに・・・ 

率直に言って 現時点ではそうでもないが 往時においては それなりの資産を持つ者の集団 ?

のこと なので ナゼにそれほどまでの優遇が必要なのか 以前から疑問でしたが・・・ 

集中して調べることをしないままいて(スミマセン) あくまで私論(そもそも私論と呼ぶ価値が

あるものかどうか自体問題になりそうですが)・・・・ 

マンション制度(区分所有建物制度)という社会的な資産への保護(裏返せば 管理運営を間違うと

維持
がタイヘンな仕組みであり 公的な干渉などは控えるべきだが いざとなると 管理不全の影響は

そうとうなものとなって周辺の安全確保さえ心配になるかもしれない ので できるだけの回収の

保護を付しておこう という

ある種の惧れへの対応なのかな ? 

それと 配当時の優先をしないままでは 

競売参加者という特定承継人候補者としても多大な管理費等を負う場合があることになるとすると 

区分所有建物競売への関心に支障がでてしまうことになるのでは との 惧れ?あたりが 二号の被雇

用者保護をさしおいての位置と見做されることになったのか ?

アクマデ 私見 です  イロイロ 調べたりしたこともあるにはあったのですが 本来は

立法趣旨とか 法律案作成担当者の書物などが手がかりとなるのでしょうが・・・ >

 

 

 

ここで 繰り返しにもなるようですが

区分所有法7条の〔先取特権〕は 民法の特別法である区分所有法の 先取特権 である

ということに 注意です

あくまで 優先権の順位及び効力については 共益費用の先取特権とみなされる ということ

ですので

債務者の全ての財産に対し差押えができるわけではなく 担保される債権も区分所有関係の

一定のものです

 

 

さて

順位と効力のことですが 


順位のこと
 
(一般の先取特権)
第三百六条 
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 葬式の費用
四 日用品の供給
 
(共益費用の先取特権)
第三百七条 
共益の費用の先取特権は、各債権者の共同の利益のためにされた債務者の財産の保存、清算又は
配当に関する費用について存在する。
 
 
第三百二十九条 
一般の先取特権が互いに競合する場合には、その優先権の順位は、第三百六条各号に掲げる順序
に従う。

2 一般の先取特権と特別の先取特権とが競合する場合には、特別の先取特権は、一般の先取特
権に優先する。ただし、共益の費用の先取特権は、その利益を受けたすべての債権者に対して優
先する効力を有する。
 
(動産の先取特権)
第三百十一条 
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の動産について先取特権を有する。
一 不動産の賃貸借
二 旅館の宿泊
三 旅客又は荷物の運輸
四 動産の保存
五 動産の売買
六 種苗又は肥料(蚕種又は蚕の飼養に供した桑葉を含む。以下同じ。)の供給
七 農業の労務
八 工業の労務
 
(不動産の先取特権)
第三百二十五条 
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の特定の不動産について
先取特権を有する。
一 不動産の保存
二 不動産の工事
三 不動産の売買
 
 
 
 
 
効力のこと
 
(一般の先取特権)
第三百六条 
次に掲げる原因によって生じた債権を有する者は、債務者の総財産について先取特権を有する。
一 共益の費用
二 雇用関係
三 葬式の費用
四 日用品の供給
 
 
(一般の先取特権の効力)
第三百三十五条 
一般の先取特権者は、まず不動産以外の財産から弁済を受け、なお不足があるので
なければ、不動産から弁済を受けることができない。

 ※ まず建物に備え付けた債務者の動産について弁済を受け それだけでは債権の満足
   を得られないならば債務者の不動産(債務者の区分所有権(共用部分に関する権
   利及び敷地利用権を含む。)からも弁済を受ける
 
(一般の先取特権の対抗力)
第三百三十六条 一般の先取特権は、不動産について登記をしなくても、特別担保を有しない
債権者に対抗することができる。ただし、登記をした第三者に対しては、この限りでない。
 
 
民法 (先取特権と第三取得者)
第三百三十三条 
先取特権は、債務者がその目的である動産をその第三取得者に引き渡した後は、その動産につい
て行使することができない。

 

 

 

民法先取特権の条文改正は ホンノ一部

ですが

しばしば 問われています

細かいところの知識も 問われたりします

民法の先取特権と 区分所有法の先取特権とにおける相異というようなこと にも注意して

条文にあたっておくことは 当然必要となる と 考えられます が・・・

学習の方法までの干渉は モチロン 自身にはありませんが 考えを述べさせていただくこ

ともあります  ご容赦を

                            はたけやまとくお事 務 所  はたけやまとくお事 務 所   はたけやまとくお事 務 所


実務上のことの 安易観測すぎる ? アドバイス 

2021-08-28 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

 

『 法律的な効果を生じることなのだから 専門的な知識を持たない者が

  係ること自体が問題になるのではないでしょうか ?

  できるだけ自身で相続登記申請をしてみたら とか 管理組合自体の活動

  で法人化検討とともに法人登記申請までを とかのアドバイスは 慎むべ

  きではありませんか ?』

 

 上記のようなことに関して ブログに トキドキ 申し上げたことについて

 イササカ 誤解 ? をなさっているような方もおられるよう なのですが・・・

 

 自身が申し上げていることは 実行のための参考資料等は 以前と比べると

 各担当官庁などのホームページに説明がそうとう程度用意されてもいますし

 それなりの学習をするなら 理解できる可能性も強いと思われますし なにより

 依頼金の心配をせずに処理ができ管理組合の財政にも資する というあたりのこ

 ともありますし・・・

 自力での作業も検討なさってみる価値はあるのでは ということです

 

 

 アドバイスを受けることなどが必要な場合もあるかも ということですが 委任状

 をつけてまでのことではない作業かもしれない? と思われるものにまで 

 『 その登記申請は係ったことがない人では ゼッタイ ムリ
   このことだけではなく ○○のことも 

   法律家でない限り 手を付けるべきではない 』 

 などと 先入観念で言い切ってしまうことは どうにも残念すぎる という思いを

 伝えているのですが・・・

 

 

 『 でも 

   作らなければならない書類の一字一句でも相違すると トンデモナイコトに

   なってしまうのでしょう ? 』

 

 例えば 相続登記申請について述べてみますと イロイロなケースでのその手続の流れの 

 スタートからエンドまで 法務局のホームページに 案内が掲載されています

 例えば 住民票/戸籍類の収集のこと・遺産分割協議書の作り方のこと・相続関係説明図

   のこと・登記申請書の書き方のこと・登録免許税の計算方法のこと などなど

 法務局での登記相談のことなど 窓口まで出向かなくとも郵送で登記申請できることなど

 も 知ることができます

 

法定相続人のことの資料は 国の戸籍制度から得られる戸籍謄本など揃っていて

遺産分割協議書も印鑑証明を付けてのものだし

相続関係説明図も 定式でのようなものですし

特に 何らかの事情で上申書を提出するとしても

登記官に

遺産分割協議書は その 協議 を理解してもらえればよいのですし

相続関係説明図は その 説明 を理解してもらえればよいのですし

上申書は その 上申 を理解してもらえればよいのですし

一言一句 凝り固まった定式と文言でゼッタイに揺るぎない表現でそれに

外れると イッカンの終わり などというものではないのです

 

時代によっては おおよそ何事においてもことさら威厳で固めるための 型 など

がハビコッテいて

外部の者の参加を拒むような優遇される専門集団の存在などがあり そうしたことで

仰がざるを得ないようにし 広く 統治関連の仕組みが作られていた

などというような具合で 申請ものにも そのような雰囲気のものが多かったよう ?

なことがあった ? ようですが ・・・

 

 

一言で言うと 

[ソンナ乱暴なアドバイスは控えてください]という一部の方の批判?

のような言葉を聞いたりしたので この記事になりました が・・・

繰り返しになりますが 記事に ことさらの他意はありません

 

自身も 例えば 遺産分割協議書作成などは 実務上 業務として依頼されて行っている

ことですし

モチロン 専門家に依頼のことについて 批判などしているわけではありません

マンション管理組合の法人化登記申請についても 依頼料等に苦労しているわけではない

なら 全部任せて済ませることでも 好いのかもしれません(自身の介入できることで

ないこと 当然です)

 

 

というようなことで 

物事 なんでもかんでも 公的関係書類は特に その専門業者に任せなければ先に進めない 

というものでもないのですよ 

ということを述べさせていただいているのです

 

 

 


そのように施行されるのは マダです

2021-08-25 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

「相談においでなさった方の中に 勘違いなさっている方もおられたので 念のため 
 記させていただきました」

 

成年年齢を18歳に引き下げる改正は 2022年4月1日からの施行です

お役所の 来年度のスタート時から とも理解されます

ただし 飲酒や喫煙が許される年齢などは 20歳 です
〔未成年者喫煙禁止法〕という法律名も〔20歳未満ノ者ノ喫煙ノ禁止ニ関
 スル法律〕となりました

 

 

第四編親族 に登場するもので 平成3059(平成34年4月1日施行

係るものとして

 

(成年)
第四条 
年齢二十歳をもって、成年とする。
 
<年齢十八歳をもって、成年とする。>
 
 
(婚姻適齢)
第七百三十一条 
男は、十八歳に、女は、十六歳にならなければ、婚姻をすることができない。
 
<婚姻は、18歳にならなければ、することができない。>
 
 
(未成年者の婚姻についての父母の同意)
第七百三十七条 
未成年の子が婚姻をするには、父母の同意を得なければならない。

2 父母の一方が同意しないときは、他の一方の同意だけで足りる。父母の一
方が知れないとき、死亡したとき、又はその意思を表示することができないと
きも、同様とする。
 
<削除>


 
(婚姻の届出の受理)
第七百四十条 
婚姻の届出は、その婚姻が第七百三十一条から第七百三十七条まで及び前条第
二項の規定その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受理
することができない。
 
<婚姻の届出は、その婚姻が第七百三十一条から第七百三十六条まで及び前条
二項の規定その他の法令の規定に違反しないことを認めた後でなければ、受
することができない。>
 
 
 
(婚姻による成年擬制)
第七百五十三条 
未成年者が婚姻をしたときは、これによって成年に達したものとみなす。
 
<削除>
 
 
 
(養親となる者の年齢)
第七百九十二条 
成年に達した者は、養子をすることができる。
 
<20歳に達した者は、養子をすることができる。>
 
 
(養親が未成年者である場合の縁組の取消し)
第八百四条 
第七百九十二条の規定に違反した縁組は、養親又はその法定代理人から、その
取消しを家庭裁判所に請求することができる。
ただし、養親が、成年に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、こ
の限りでない。
 
(養親が20歳未満の者である場合の縁組の取消し)
<第七百九十二条の規定に違反した縁組は、養親又はその法定代理人から、その
取消しを家庭裁判所に請求することができる。
ただし、養親が、20歳に達した後六箇月を経過し、又は追認をしたときは、こ
の限りでない。>
 
などあります
 
 
 
青字のところは 令和4年4月1日からの施行 
なので 
次年度スタート時まで 未施行 です
 
 
本年度中に行われる国家試験等では 出題範囲は 
令和3年4月1日に施行されているもの
というのが おおよそ だと思われますので 念
のため 注意しておくべきと考えます
 
                                                                     

                                                                               はたけやまとくお事 務 所

 


民法改正 重要なこと タクサン あり

2021-08-19 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

長い間 改正の必要があったのに 100年以上も経ってしまっていたのですから

当然のことかもしれませんが 実務においても 民法改正は 影響が大きい箇所が

多い と いえそうです

自身も 調べものに追われます

というか 基本に戻って 改正前からの学習を という場面もそれなりにあります

以前との比較で考えないと ウッカリミス が恐いので

 

改正関連の事は その都度 少しばかり ? 記してきていますが

本日は 受験上においても 実務においても 気になっている 〔債権者代位権〕

 

 

債権者は 自分の債権を保全(弁済を受けられるように手はずを整え 差押えでき

るように債務者の財産を確保する)するために 債務者の権利を代わりに使うこと

ができる というものが 債権者代位権

 

 

(保全 
 ということを考えてみるケースとして)

 

 が  に対して金銭債権をもっている

 は  に自分の土地を売った

は代金を支払っていない 
は なぜか 請求しないままだ

もっとも に資力がある状況なら  は イザとなったら 

に対して持っている売買代金債権を が差し押さえて

回収することを考えるかもしれない

にお金がないので支払われないままなのかもしれない

そうだとすると 代金債権の差し押さえは無駄になる

“ どうしたらよいのだろうか・・・? ”

まず 

 は 売買契約の解除権を持つので その権利を債権者代位権で

 が 行使する(売買契約を解消して土地の所有権をに戻す)

 が  に対して持っている登記の抹消請求権の行使も債権者代位権で

行って所有権登記名義を  に戻す

そうしておいて  のその土地を差し押さえる

 

 

さて

この債権者代位権についても 改正があります

繰り返しになりますが 実務上でも モチロン タイセツな知識です

 


 

第二款 債権者代位権
(債権者代位権の要件)
第四百二十三条 
債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利
(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。
ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない

      ※ 債務者が死後認知を求めるならば相続人になり財産が入ってくる
        としても そのような事例では債務者に代わって債権者が代位し
        て訴提起するまでのことはできない
        代位行使が認められないものもある
 
2 債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。
ただし、保存行為は、この限りでない。
3 債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、
被代位権利を行使することができない。


(代位行使の範囲)
第四百二十三条の二 
債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利の目的が可分であるときは、
自己の債権の額の限度においてのみ、被代位権利を行使することができる。


(債権者への支払又は引渡し)
第四百二十三条の三 
債権者は、被代位権利を行使する場合において、被代位権利が金銭の支払又は動産の引渡
しを目的とするものであるときは、相手方に対し、その支払又は引渡しを自己に対して
ることを求めることができる。
この場合において、相手方が債権者に対してその支払又は引渡しをしたときは、被代位権
利は、これによって消滅する。

       ※ 本来なら支払を受けた金銭は 代位された権利からのものなのだから
         債務者へ引き渡すべきだが 相殺して自分の債権を回収できてしまう
         つまり
         債権者代位権により債務者に属している金銭債権を代位行使すると
         事実上 他の債権者より優先的に債権回収できてしまう

         本来なら強制執行差押には確定判決などが必要であり裁判所による手
         続をも必要とされるのに そうしたものがなくとも債権の実現の権利
         行使ができてしまっている
 
(相手方の抗弁)
第四百二十三条の四 
債権者が被代位権利を行使したときは、相手方は、債務者に対して主張することができる
抗弁をもって、債権者に対抗することができる。


(債務者の取立てその他の処分の権限等)
第四百二十三条の五 
債権者が被代位権利を行使した場合であっても、債務者は、被代位権利について、自ら取立
てその他の処分をすることを妨げられない。
この場合においては、相手方も、被代位権利について、債務者に対して履行をすることを妨
げられない。


(被代位権利の行使に係る訴えを提起した場合の訴訟告知)
第四百二十三条の六 
債権者は、被代位権利の行使に係る訴えを提起したときは、遅滞なく、債務者に対し、訴訟
告知をしなければならない。

            ※ 訴訟告知とは 訴訟になっていることを通知すること
                                (民訴53)
 
(登記又は登録の請求権を保全するための債権者代位権)
第四百二十三条の七 
登記又は登録をしなければ権利の得喪及び変更を第三者に対抗することができない財産を譲
り受けた者は、その譲渡人が第三者に対して有する登記手続又は登録手続をすべきことを請
求する権利を行使しないときは、その権利を行使することができる。
この場合においては、前三条の規定を準用する。
 
           ※ もともとは 債務者が無資力なので代わりに債権者が
             債務者の資力の回復などのための制度でしたが その
             要件を問わずに(特定の物と結びついた債権の場合は
             資力の有無を問わない)との判例などが明文化されて
             います
             
             賃貸人が妨害者にシッカリと対応してくれない場合に 
             賃貸人に代わって不動産の賃借人が妨害排除できるよ
             うにするとの判例でも債権者代位権が用いられていま
             したが 次の条文が登場し債権者代位権によらなくて
             すむようになっています
   
   (不動産の賃借人による妨害の停止の請求等)
   第六百五条の四 
   不動産の賃借人は、第六百五条の二第一項に規定する対抗要件を備えた場合において、
   次の各号に掲げるときは、それぞれ当該各号に定める請求をすることができる。
    一 その不動産の占有を第三者が妨害しているとき その第三者に対する妨害の
      停止の請求
    二 その不動産を第三者が占有しているとき その第三者に対する返還の請求

 

 

 

受験者の方は 

一条で済まされていたものが 上記のように増えていますので ご注意を

もっとも それなりに学習を続けてきていた方にとっては 判例の明文化 というような

ことも目立つので 少々 安心かな ?

でも 眺めておくべき条項が 7個にもなってしまっていますので 要注意ですね

 

                                                 

                                                                                                  はたけやまとくお事 務 所

 

 

チョットした時間にでも 訪ねてみると

2021-06-17 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

 

昨日のブログに関係することですが 

イロイロな場面で必要となる情報を

サマザマなルートで 少しでも得る

ということも 有意義 では ?

ということで 今朝は チョットば

かり早めに起き ホボ忘れていたよ

うな情報に会うために下のところあ

たりを訪ねたりしました

 

住宅・建築 - 国土交通省 (mlit.go.jp)

 

 

明治時代の建築法規 (mlit.go.jp)

タイトルが エッというようなものだったので

ビックリしてしまいましたが ?

用途地域と地区計画の差異あたりが ナンダカ ゴチャゴチャに

住宅品質確保法あたりの基本が ボヤーンとしてしまったり 

なので

トニカク 建築基準法関連のコンパクト資料の一つとして記憶に

あったので 久しぶりに 訪ね トップページを 移動したり

して PC画面で 知識を追いました

 

・「共 同 住 宅」の定義の再確認

・ 都市計画法 の 概要を復習する

・ 住宅品質確保法 と 瑕疵担保履行法 を復習する

 

 

一つでも 参考になるところがあるようなら チョットした時間

を利用できる時に 文字基本書とは違うルートで知識を眺めてみ

ることも 特に 受験者さんの学習手法としてあり得るのでは と

自身は思っているので

(要は 自分なりの 工夫をイロイロ試してみて 好いものは利用

 するのも ベターな途 だと思っているので)

 

 

それにしても・・・・ 

今 ネットを利用をできる環境にある方たちのITの駆使

などを ん十年前の自分が眺めたとしたら まさしく浦島

太郎状態 であることだろう と この分野の進歩にオド

ロキというか その革命的だとも表せざるを得ないことに 

言葉もないほど・・・・

 


知識の入れ替え

2021-06-03 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

 

第一線で活躍してきた実務者の方にとっても 今回の改正での民法知識の入れ替え

などの作業には そうとうなエネルギーを費やさざるを得ないことになっている

と 想像されます

何十年間規準にしてきていて 血となり肉となっていた知識を 入れ替えなければ

ならないのですから

 

何度か記させていただいていることですが 主に判例によって不都合を指摘

されていたことを明文化しているのが 法改正の契機であるともいえます

例えば 改正の要点を 極くシンプルに 最重要点だけを網羅して全般的

に広く 必要最低限の知識を押さえる という手法もあると思われますが 

自身は 
削除された条項は何か を 押さえてみる という手法も 範囲に

よってはあるのでは ? 

と考え 例えば 実務に直結の<請負>の箇所での 削除条文をまず ホボ

征服することができてから 関連新条項にあたってみるという手法も好いか
な 
と 考えたりもしていま

 

削除された主なものは 青字  
改正後にあるものは 緑字 です

 

 

第9節  請 負                《条文に省略アリ》

・旧634   

 ① 仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、
   その瑕疵の修補を請求することができる。
   ただし、瑕疵が重要でない場合において、その修補に過分の費用を要するときは、
   この限りでない。

 ② 注文者は、瑕疵の修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすること
   ができる。この場合においては、第五百三十三条の規定を準用する。

とありましたが

旧634①但書のところは 履行請求権の限界に関しての一般規定であるところの

(履行不能)
第四百十二条の二 債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に
照らして不能であるときは、債権者は、その債務の履行を請求することができない。
 
で判断されることになると解釈されそうです
 
それと

[契約の内容に適合しない]ものである場合について
改正後は 562~564条 が準用される(559条)

(買主の追完請求権)
第五百六十二条 
引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しない
ものであるときは、
買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡し
による履行の追完を
請求することができる。
2 前項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、同項の規定
による履行の追完の請求をすることができない。

(買主の代金減額請求権)
第五百六十三条 
前条第一項本文に規定する場合において、買主が相当の期間を定めて履行の
追完の催告をし、
その期間内に履行の追完がないときは、買主は、その不適合の程度に応じて
代金の減額を請求
することができる。


2 前項の規定にかかわらず、次に掲げる場合には、買主は、同項の催告をすることなく、直
ちに代金の減額を請求することができる。
一 履行の追完が不能であるとき。
二 売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき。
三 契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなけれ
ば契約をした目的を達することができない場合において、売主が履行の追完をしないでその時
期を経過したとき。
四 前三号に掲げる場合のほか、買主が前項の催告をしても履行の追完を受ける見込みがない
ことが明らかであるとき。

3 第一項の不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は、前二項の
規定による代金の減額の請求をすることができない。

(買主の損害賠償請求及び解除権の行使)
第五百六十四条 
前二条の規定は、第四百十五条の規定による損害賠償の請求並びに第五百四
十一条及び第五百
四十二条の規定による解除権の行使を妨げない。



 
 

解除に関してのあたりは 

旧635   

  仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約した目的を達することができないときは、
  注文者は、契約の解除をすることができる。 
  ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。       

 

<改正後>
(請負人の担保責任の制限)
第六百三十六条 
請負人が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない仕事の目的物
を注文者に引き渡
したとき(その引渡しを要しない場合にあっては、仕事が終了した時
に仕事の目的物が
種類又は品質に関して契約の内容に適合しないとき)は、注文者は、
注文者の供した材
料の性質又は注文者の与えた指図によって生じた不適合を理由として、
履行の追完の請
求、報酬の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることがで
きない。
ただし、請負人がその材料又は指図が不適当であることを知りながら告げなかったとき
は、この限りでない。
 
 
 
 
 
ある意味 請負の条項の代表選手のように目立っていた? 次の条項は 削除されました

・旧638

 ① 建物その他の土地の工作物の請負人は、その工作物又は地盤の瑕疵について、引
   渡しの後五年間その担保の責任を負う。ただし、この期間は、石造、土造、れん
   が造、コンクリート造、金属造その他これらに類する構造の工作物については、
   十年とする。
 ② 工作物が前項の瑕疵によって滅失し、又は損傷したときは、注文者は、その滅失
   又は損傷の時から一年以内、第六百三十四条の規定による権利を行使しなければ
   ならない。
 
 
 
各人のサマザマナ学習方法で 改正後の条文対応もなさっていると思われます
が マダ 不安いっぱい という方は すこしずつでも 自分のものになさっていく
ことが大事 と 思います〔民法は 試験にとっても実務にとってもキャプテンとして
の存在であると理解されますので〕
実務者も 学習者も モチロン 一般の方にとっても必要があるのなら 例外なく 同
様に 新知識の登場を受け入れる
しかありませんので〔 当然のことですが 〕

 

 
ここで マンション管理士試験 本日の過去問 2019年度  
 
〔問 16〕 
甲マンションの305号室を所有するAは、同室のキッチンの設備が老朽化したこ
とから、業者Bとの間で、その設備を報酬100万円でリニューアルする旨の請負
契約を締結した。
この場合における次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものは何個あるか。
               ※ 問い方および肢の一部の文言を変えております

ア 
AB間での請負契約に係る別段の特約のない限り、Aは、Bがリニューアルの工事
に着手するのと同時に、報酬100万円をBに支払わなければならない。


Bは、リニューアルの工事を完成させるまでの間であれば、いつでもAに生じた
損害を賠償して請負契約を解除することができる。

ウ 
Bがリニューアルの工事を完成させるまでの間にAが破産手続開始の決定を受け
た場合であっても、Bは、請負契約を解除することができない。


Bはリニューアルの工事を完成させたがその工事の目的物に欠陥があり、その品
質に関して契約の内容に適合せず、この契約不適合が重要でない場合において、
その修補に過分の費用を要するときは、AはBに対し修補を請求することができ
ない。
 
1 一個   2 二個   3 三個   4 四個
 
正しいものは エ のみ  正解は 1 
 
 

ア について 

(報酬の支払時期)
第六百三十三条 
報酬は、仕事の目的物の引渡しと同時に、支払わなければならない。
ただし、物の引渡しを要しないときは、第六百二十四条第一項の規定を準用する。
 
 
イ について
 
 請負人側からは 641条のようなことはできない

(注文者による契約の解除)
第六百四十一条 
請負人が仕事を完成しない間は、注文者は、いつでも損害を賠償して契約の解除を
することができる。
 
 
 
ウ について
 
 (注文者についての破産手続の開始による解除)
第六百四十二条 
注文者が破産手続開始の決定を受けたときは、請負人又は破産管財人は、契約の解除
をすることができる。
ただし、請負人による契約の解除については、仕事を完成した
後は、この限りでない。

 
 
エ について
 
 工事の目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しないものであるとき
 は 注文者は請負人に対し 目的物の修補・代替物の引渡し又は不足分の引渡しに
 よる履行の追完を請求できる(559・562①)
 しかし 412条の2第1項の規定からすると エの肢においての補修は 不適合
 が重要で無いにもかかわらず過分の費用が必要とされる ということで修補は不能
 と解される 
 
(買主の追完請求権)
第五百六十二条 
引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであ
るときは、買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡し
による履行の追完を請求することができる。
ただし、売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方
法と異なる方法による履行の追完をすることができる。

(有償契約への準用)
第五百五十九条 
この節の規定は、売買以外の有償契約について準用する
ただし、その有償契約の性質がこれを許さないときは、この限りでない。

(履行不能)
第四百十二条の二 
債務の履行が契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして不能である
ときは、債権者は、その債務の履行を請求することができない。

 
 
ということで 以上をみる限りでも

請負のところも ナカナカ 複雑そう

ですが コツコツ ひとつでも 確かな知識として持てるよう 条文にあたっていくしかない

 

ということですが

繰り返しになるところもありますが 極くシンプルに記してしまうと

・請負人の瑕疵担保責任の規定であったもの(旧634・635)を削除して 「契約の内容に
 適合しない
」ものである場合について売主の担保責任規定を準用するにしている(新562~
 564・559)

・修補請求権については 旧634①但書 のような制限の規定を無くして 一般規定(新412
 の2)に基づいての判断をする

・契約不適合を理由とする解除も 一般規定(新564・541・542・559)によることに
 なり 旧635本文は必要なくなったし 「建物その他の土地工作物の瑕疵においての解除制限」
 は 妥当性がない ということで削除された

・559条で準用されるので 報酬減額請求も認められる場合があるようになった(563)

・注文者がその不適合を知った時から1年以内にその旨を請負人に通知しないときは 注文者は救済
 を受けることができないこととされた(新637①) ので旧638・639は削除された

 

ということ です

受験者の方は特に 必ず 六法にあたるように お願い申し上げます
〔 つい 欲張って ? ひとつでも多くの知識を ということで 整理不足
 (力が足りなくゴメンナサイ)で記すことの出発進行をしてしまっている面
  が
あったりしてしまって 
  スミマセン 〕
 
                          


ツケ飲み 注意 ?

2021-05-25 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

一年も過ぎると 女将さんも 『マア いいか 常連さんだもの ネ』と

ツケ飲み代をマッサラニシテ済ませてくれたことがあった かも知れないけれど

五年が過ぎるまでともなると 心変わり ? が二三年後にでも 無いとは言えない 

かも ?

それはさておき

時効のことは 日常生活でも 一応注意しなければならないことだと思われます
どちらかというと 消滅時効 の知識は備えておくと好いのでは

例えば
料理店・飲食店さんの支払を ツケ にしてもらった

DVDのレンタルを多く利用する

などを経験の方は 帳消しになる(帳消しを主張する)ことが以前より厳しくなった
ことなどを 知っておいたほうが好いということ

飲み屋さんの借り(改正前条文での 飲食店・飲食料 とか) 
レンタルしたものを借りっぱなしでのレンタル料(同 動産の損料に係る債権 とか)
については
一年の短期消滅時効 が適用されていた

工事に関する債権 とか 弁護士の職務に関する債権 とか 小売商人の商品代価債権
とか 運送賃債権 とかの 職業別の短期消滅債権(1年の・2年の・3年の)は 
削除

された

時効の改正のことで 特に気になるところを できるだけシンプルに アットランダムに 
記しておきたいと思いました

       ( このブログ内で 説明が繰り返しになるところは どうぞご容赦を )

・ 裁判を起こして支払を求めたりしたのなら 権利を行使する意思が明らかといえるので
  その手続が終わるまで時効の完成が猶予され 裁判の結果などで債権の在ることが公に
  認められると 時効の更新となり 消滅時効の進行が振り出しに戻る
                            (147・148・149)

・ 催促〔裁判外での催告〕をすると6か月間の時効の完成猶予となるけれど それだけで
  は権利の在ることが明確になったと評価できる事実が発生したことにはならないので6
  か
月以内に裁判手続などを起こす必要がある(150)

・ 「中断」という表現では いったん止まるだけなのかスタート時点に戻るのかハッキリ
  とせず不明確なので 「更新」として振り出しに戻ることをハッキリさせた
  「時効の停止」というのは一時期だけストップするだけと明確にするために「完成猶予」
  という呼び名にした

・ 時効の完成猶予の事由として 「協議を行う旨の合意」 を新しく加えた

  話し合いを続けている最中に 突然時効満了の主張があったりするのは 信義に反する
   ので  (151①)

・ 説明の繰り返しにもなるが 裁判で判決が出るまでには それなりの時間が経過する
  そこで 勝訴判決を得るための前の段階である訴訟提起は当然として 
  債務者への催告・協議の合意などがあった場合には 時効完成を猶予する という仕組
  み
を設けている

・ 短期消滅時効の廃止とともに 商法522条<商事消滅時効>も削除された

  商行為によって生じた債権に対しても 改正された新166条1項が適用になる

・ 新166条 は 消滅時効についての 二重(二段階)の期間
  《 行使できることを知った時から 5年
    行使できる時から 10年 
  の規定となった
  債権者が権利を行使できることを知っていたかどうか 知っていたとしたらその時点は
  いつなのかということが 「時効期間とその起算点」に影響を及ぼす

〔質問があったりしました   私見ですが・・・〕
・ マンションにおける管理費等の債権は 管理規約の規定に基づいて区分所有者に対して
  発生し 具体的な額は総会決議で確定し 月毎に支払われている
  これは 基本権である定期金債権から派生する支分権として改正前民法169条所定の
  債権に当たる というのが 判例です         [最判平成16・4・23]
  5年の短期消滅時効にかかるという結論が下されています

  判決に登場していた169条の内容の規定は 改正民法に登場していません
  【定期給付債権の短期消滅時効】の規定はなくなりました
  
  消滅時効の基本となる新166条の適用となり〔債権者(管理組合)が権利を行使す
  る
ことができることを知った時から五年間行使しないとき〕に時効消滅するというこ
  と
になる との理解になると考えられます
  五年の消滅時効にかかる ということに変わりはない と 考えます

・ なお 附則に 【 第10条 時効に関する経過措置 】が在ります
  特に 実務者さんに関連のことと捉えられましょうが 念のため 

(時効に関する経過措置)
第十条 
施行日前に債権が生じた場合(施行日以後に債権が生じた場合であって、
その
原因である法律行為が施行日前にされたときを含む。以下同じ。)における

の債権の消滅時効の援用については、新法第百四十五条の規定にかかわらず、

なお従前の例による

2 施行日前に旧法第百四十七条に規定する時効の中断の事由又は旧法第百五十八
条から第百六十一条までに規定する時効の停止の事由が生じた場合におけるこれら
の事由の効力については、なお従前の例による
 
3 新法第百五十一条の規定は、施行日前に権利についての協議を行う旨の合意が
書面でされた場合(その合意の内容を記録した電磁的記録(新法第百五十一条第四
項に規定する電磁的記録をいう。附則第三十三条第二項において同じ。)によって
された場合を含む。)におけるその合意については、適用しない

4 施行日前に債権が生じた場合におけるその債権の消滅時効の期間については、
なお従前の例による

                           

ということで

第一節 総則 のところは 条文の位置がズレタリ 停止とか中断の言葉が猶予とか更新
と変わったためによる改変という意味での改正 というような部分もありますが 全体的

大きく 形が変わっていると言えます

第二節 取得時効 は 条項に変化なし

第三節 消滅時効 にも 大きな改変あり

というところでしょうか

受験生の方は 特に 六法で ジックリ 確認してください

改められた条項を主として 載せてみます    ※ 項号全体・部分等の省略アリ
前にも記しているように 判例などで以前から指摘されていたことを 明文化した
というものがホトンド といってよいと考えます

総則

(時効の援用)
第百四十五条 
時効は、当事者(消滅時効にあっては、保証人、物上保証人、第三取得者その他権利
の消滅について正当な利益を有する者を含む。)が援用しなければ、裁判所がこれに
よって裁判をすることができない。
 
(裁判上の請求等による時効の完成猶予及び更新)
第百四十七条 
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(確定判決又は確定判決と同一
の効力を有するものによって権利が確定することなくその事由が終了した場合にあっ
ては、その終了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。
一 裁判上の請求
                  
2 前項の場合において、確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって
権利が確定したときは、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその
進行を始める。

(強制執行等による時効の完成猶予及び更新)
第百四十八条 
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了する(申立ての取下げ又は法律の規
定に従わないことによる取消しによってその事由が終了した場合にあっては、その終
了の時から六箇月を経過する)までの間は、時効は、完成しない。
一 強制執行
二 担保権の実行
三 担保権の実行としての競売の例による競売
四 財産開示手続又は第三者からの情報取得手続
 
2 前項の場合には、時効は、同項各号に掲げる事由が終了した時から新たにその進
行を始める。ただし、申立ての取下げ又は法律の規定に従わないことによる取消しに
よってその事由が終了した場合は、この限りでない。
 
(仮差押え等による時効の完成猶予)
第百四十九条 
次に掲げる事由がある場合には、その事由が終了した時から六箇月を経過するまでの
間は、時効は、完成しない。

一 仮差押え
二 仮処分
(催告による時効の完成猶予)
第百五十条 
催告があったときは、その時から六箇月を経過するまでの間は、時効は、完成しない。

2 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた再度の催告は、前項の規定
による時効の完成猶予の効力を有しない。

(協議を行う旨の合意による時効の完成猶予)
第百五十一条 
権利についての協議を行う旨の合意が書面でされたときは、次に掲げる時のいずれか
早い時までの間は、時効は、完成しない。

一 その合意があった時から一年を経過した時
二 その合意において当事者が協議を行う期間(一年に満たないものに限る。)を定
めたときは、その期間を経過した時
三 当事者の一方から相手方に対して協議の続行を拒絶する旨の通知が書面でされた
ときは、その通知の時から六箇月を経過した時

2 前項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた再度の同項の合意は、
同項の規定による時効の完成猶予の効力を有する。
ただし、その効力は、時効の完成が猶予されなかったとすれば時効が完成すべき時か
ら通じて五年を超えることができない。

3 催告によって時効の完成が猶予されている間にされた第一項の合意は、同項の規
定による時効の完成猶予の効力を有しない。
同項の規定により時効の完成が猶予されている間にされた催告についても、同様とする。

4 第一項の合意がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人
の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機に
よる情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)によってされたときは、その合
意は、書面によってされたものとみなして、前三項の規定を適用する。

5 前項の規定は、第一項第三号の通知について準用する。

(承認による時効の更新)
第百五十二条 
時効は、権利の承認があったときは、その時から新たにその進行を始める。

2 前項の承認をするには、相手方の権利についての処分につき行為能力の制限を受け
いないこと又は権限があることを要しない。

(時効の完成猶予又は更新の効力が及ぶ者の範囲)
第百五十三条 
第百四十七条又は第百四十八条の規定による時効の完成猶予又は更新は、完成猶予又は
更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

2 第百四十九条から第百五十一条までの規定による時効の完成猶予は、完成猶予の事
由が生じた当事者及びその承継人の間においてのみ、その効力を有する。

3 前条の規定による時効の更新は、更新の事由が生じた当事者及びその承継人の間に
おいてのみ、その効力を有する。
 

第三節 消滅時効

(債権等の消滅時効)
第百六十六条 
債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一 債権者が権利を行使することができることを知った時から五年間行使しないとき。
 
二 権利を行使することができる時から十年間行使しないとき。
 
2 債権又は所有権以外の財産権は、権利を行使することができる時から二十年間行使
しないときは、時効によって消滅する。        
 
3 前二項の規定は、始期付権利又は停止条件付権利の目的物を占有する第三者のため
に、
その占有の開始の時から取得時効が進行することを妨げない。
ただし、権利者は、その時効を更新するため、いつでも占有者の承認を求めることがで
きる。


 
(人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効)
第百六十七条 
人の生命又は身体の侵害による損害賠償請求権の消滅時効についての前条第一項第二号の
規定の適用については、同号中「十年間」とあるのは、「二十年間」とする。

(定期金債権の消滅時効)
第百六十八条 
定期金の債権は、次に掲げる場合には、時効によって消滅する。

一 債権者が定期金の債権から生ずる金銭その他の物の給付を目的とする各債権を行使す
ことができることを知った時から十年間行使しないとき。

二 前号に規定する各債権を行使することができる時から二十年間行使しないとき。

2 定期金の債権者は、時効の更新の証拠を得るため、いつでも、その債務者に対して承
書の交付を求めることができる。

(判決で確定した権利の消滅時効)
第百六十九条 
確定判決又は確定判決と同一の効力を有するものによって確定した権利については、十年
より短い時効期間の定めがあるものであっても、その時効期間は、十年とする。


2 前項の規定は、確定の時に弁済期の到来していない債権については、適用しない。
 
第百七十条 削除  第百七十一条 削除   第百七十二条 削除
第百七十三条 削除   第百七十四条 削除
                    

日常の暮らしの法

2021-05-12 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

私人間の諸々の関係を規律するルール が 私法

で そのリーダーといえるのが [民 法]

今回の民法の改正は 債権 と 相続 の編に変更箇所が多いのは確か ですが

他の編にも改正部分があります

 

総則部の法律行為の意思表示部には 重要条文として 

心裡留保  (93)

虚偽表示  (94)

錯誤    (95)

詐欺又は強迫(96)

勢ぞろいしています

 

このなかで 今までどおりの形でドシッと控えているのが

94条

で 

ソノママの活字で 継続登場 

 

 

最近の民法改正

おおよそほとんどが 多年にわたる判例法理に沿ってのもの と捉えられるだろうと

いわれているようです

 

 

心裡留保 とは 典型的なものとしては 〈冗談〉 のこと

冗談だと相手がわかった場合 とか 情況からして当然わかるべき場合は その意思表示を

無効として 冗談を言った本人を保護しています

善意(事情を知らない)第三者の保護が明文化されました

 

 

虚偽表示 とは 例えば財産の差押をされないようにするため 他人と共謀して形だけ

その者の名義の登記にしてしまうような意思表示

 

詐欺とか強迫は 他人の行為によって意図的に引き起こされた場合の意思表示なので

本人を保護することになっています

 

 

錯誤 については 二つに分けられた条文に出てくる表現は

 意思表示に対応する意思を欠く錯誤

 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤

今までの条文と較べると サマザマな判例に沿った細かい分類がなされています

そうして 改正前は 錯誤の効果は「無 効」でしたが・・・

でも 思い違いで真の納得をしていないまま意思表示をした者が無効を主張してい
ないならば あえて第三者や相手側からの無効の主張をさせる必要は無いのでは 
ということで 「意思表示の 取 消 し」 ができる と 改正

 

 

ということで 極くシンプルにですが 記しました

受験生の方は もうすでに学習済みとは思われますが そうでない方にとっても

日常の法 ですので 参考になる場面が無いとはいえませんので・・・

 

 


 

第二節 意思表示

(心裡(り)留保)

第九十三条 

意思表示は、表意者がその真意ではないことを知ってしたときであっても、
そのためにその効力を妨げられない。ただし、相手方がその意思表示が表
意者の真意ではないことを知り又は知ることができたときは、その意思
表示は、無効とする。

 前項ただし書の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗す
ることができない

 

 

(虚偽表示)

第九十四条 

   相手方と通じてした虚偽の意思表示は、無効とする。

  前項の規定による意思表示の無効は、善意の第三者に対抗することができない。

 

 

(錯 誤)

第九十五条 

意思表示は、次に掲げる錯誤に基づくものであって、その錯誤が法律行為の目的及び
取引上の社会通念に照らして重要なものであるときは、取り消すことができる。

 意思表示に対応する意思を欠く錯誤

 表意者が法律行為の基礎とした事情についてのその認識が真実に反する錯誤

 

 前項第二号の規定による意思表示の取消しは、その事情が法律行為の基礎とされて
いることが表示されていたときに限り、することができる。

 

 錯誤が表意者の重大な過失によるものであった場合には、次に掲げる場合を除き
第一項の規定による意思表示の取消しをすることができない。

 

 相手方が表意者に錯誤があることを知り、又は重大な過失によって知らなかった
      とき。

 相手方が表意者と同一の錯誤に陥っていたとき。

 

 
第一項の規定による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者に対抗する
 ことができない

 

 

(詐欺又は強迫)

第九十六条 

      詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる。

 

 相手方に対する意思表示について第三者が詐欺を行った場合においては、相手方
がその事実を知り、又は知ることができたときに限りその意思表示を取り消すこと
ができる。

 

 前二項の規定による詐欺による意思表示の取消しは、善意でかつ過失がない第三者
に対抗することができない。

 


 

                               


人力を利用させていただくということ

2021-03-10 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

建設業の方などには サマザマな公的な届出の義務などがあり 社会保険のことが

関連する定期報告ものなどがあります

 

従来よりも 従業員さん等の雇用保険・健康保険・厚生年金保険などに関しての知識

が より必要となっている傾向〔 社会保険関係の手続きが妥当になされているか否か

のチェックが徹底されてきている 〕があります

そうしたことのモロモロの相談の相手になること自体は 他の資格業者さんの職分を

侵すことではないので 知識として増やしておかなければならないこと多し ということで

業務上も学習が必須 とも思っています(とても広範囲な知識を学ぶこととなるのですが)

 

雇用すると イロイロ面倒 なので 請負に類したものと捉えてしまう とか 派遣労働の

利用のあり方を検討する というようなこと

極端な場合 内実は派遣なのだが外形は請け負い の不当さというような サマザマな問

題を生んでしまうということは 多くの業界で今もあるのだろうな と 思われたりします

 

 

アットランダムにですが ときどき 訊かれることの概略ですが

・健康保険に関してですが 

 法人の代表者とか業務執行者(法人の取締役等・監事・理事など)でも 労務の対償として

 の報酬を受ける者(支店長・工場長などであって従業員であるともいえる方等)もおり 労働者

 としての性格もあって雇用関係が明らかで 使用される者と理解される以上 一定の要件下

 で 健康保険の被保険者になり得る

 このような考え方は 雇用保険・労災保険の適用の場合にも 同様に採用され得ること

 

雇用保険のことなのですが

・個人事業主は 雇用保険の被保険者とはならない( 自分が自分に雇用されるという想定には無理

 がある )し 株式会社の代表取締役であると 労働者となる余地がないと理解されるので やはり 

 一般的には 雇用保険の被保険者となることはないとされている


労災保険(労働者災害補償保険法)が絡むことですが

・雇用保険には 労災保険のような特別加入(個人タクシー業者さん・大工さん・中小事業主

 さんなども いわゆる労災保険の補償を受け得るようにするために加入できるような仕組み)の制度

 は無い

 

などなど

 

クライアントさんから要望があったりで ワン・ストップ・サービスを目指しているので 

アレコレ相談され エーと と首を傾げ続けながらも アタフタと蠢いています

 

 

例えば 自主管理マンションの管理組合で管理員さんを雇うとするなら 雇用保険のことなど 

イロイロ気をつかうことになりそう なので ムリヤリデモ請負に類するような方式を採用するほうが

合理的だろう(可能か否かの確認も含めてだが) ? 

とか 派遣を利用するのはどうか とか

一応はシッカリ検討する必要があるとも言えます

管理組合を法人化していようが いまいが 事業体組織として 一人でも雇用するなら 雇用保険も労災

保険のことも 学習の必要があると思われるのです

 

おおむねの話ですみませんが 極く 概略を記してみました  

 


生涯現役を目指しつつ

2021-02-06 | ◆ 業 務 参 考( 総 合 )

 

このたび 一身上の都合などあり

マンション管理士業務における所属グループを卒業させていた

だきました

私事で 申し訳ゴザイマセンが この場もお借りし ご報告させ

いただきました

 

 

国家資格保持者であるところの <マンション管理士> は

その名称を用いるのなら 5年毎の法定講習をして 登録を

受けながら その業務をさせていただくこととなっています

 

所属する会 は ゼロ となり 無所属となっても 国家資格

登録を受けている限り

<マンション管理士> であり 

その名称を名のっての業務を許されます


マンションの管理の適正化の推進に関する法律

(講習)
第四十一条 
マンション管理士は、国土交通省令で定める期間ごとに、次条から

第四十一条の四までの規定により国土交通大臣の登録を受けた者
(以下この節
において「登録講習機関」という。)が国土交通省令で
定めるところにより行
う講習(以下この節において「講習」という。)を
受けなければならない。
 
      第三節 マンション管理士の講習    (施行規則)
         (法第四十一条の国土交通省令で定める期間)
           第四十一条 法第四十一条の国土交通省令で定める
                  期間は、
五年とする。
 
(名称の使用制限)
第四十三条 マンション管理士でない者は、マンション管理士又はこれ
       に紛らわ
しい名称を使用してはならない。

 

 

所属させていただいてまいりました組織の方などには たいへん

お世話になり

心から感謝申しあげます

 

生涯現役の心で業務を続けさせていただくことについて 今までと

いささかの変化もありません

今までど同様 あいかわらずのお付き合い・ご指導を 心よりお願い

申しあげます

 

〔 ノレンをたたんでしまうのですか ? 〕 という類の ご心配など頂い
たりしましたので マンション管理士業務など 今までと 実質 マッタク
変わらない業務のありようで
活動させていただくこと 念のため 案内さ
せていただいた次第であります


心新たにして 勤めさせていただきたく どうぞ よろしく お願い申します

 

                      はたけやま とくお 事務所

                         hatakeyamaマンション管理士事務所