昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

昭和のマロの考察(19)官僚(6)

2010-08-21 05:48:53 | 昭和のマロの考察
 <パリのお役人>

 <その1>
 ルーブル美術館で白昼、展示してあった19世紀の画家コローの<セーブル街道>が盗まれた。

 オルレアンの美術館でも、その3日前の昼間、印象派の画家シスレーの<水辺の庭園>が消えた。

 批判されたパリ警察の責任者は、うそぶいた。

「本件に関し、私はなすべきことは完全に果たしている。現在なされている非難に私は関心がなく、無視している」(天声人語1998年)


 <その2>
 <自動改札機>日本より20年は早かったと思います。・・・
 
 それを飛び越えていく人がいっぱいいました。
 でも不思議なことに、駅員はそれを見ていてもだまっています。
 どうして?と疑問に思っていました。
 聞くところによれば、彼らは切符を売る人、注意する係りではない、とか。
 だから、別にそれを取り締まるコントローラーという人々がいて、メトロ中をたまに巡回しています。その人に見つかると、何倍かの罰金を取られるそうです。
 個人主義・自主性・自己管理なのでしょうか。

 私の友達がメトロで財布をすられてしまい、すぐ駅員に届け出たら、彼らは驚いた顔をして「すられるほうが悪い。自分のハンドバッグぐらい自分でまもりなさい」と相手にしてくれなかったそうです。
 (佐野杏希子・パリは琥珀色より)

 (パリのメトロは市交通公団だから厳密には役人とは言えないかもしれないが)

 ─続く─