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153系・185系:急行「伊豆」

2011-04-28 00:30:00 | 国鉄・JR急行列車
153系・185系:急行「伊豆」


急行「伊豆」は、東京~伊東・伊豆急下田・修善寺を結んでいた温泉急行列車で、現在の特急「踊り子」の前身となる列車。特急がまだ高級品であった頃、全車指定の急行列車としてそれでも高級な感じのある急行列車でした。
自由席連結の急行「おくいず」とペアを組んでいましたが、後年は「伊豆」にも自由席車が連結されるようになり、「おくいず」を吸収して大所帯となりました。



昭和56年5月頃 保土ヶ谷~戸塚間にて 下り153系急行「伊豆」

急行「伊豆」は、基本10両+付属5両の最大15両編成で設定され、グリーン車2両を常時組み込んでいたのが特徴といえます。また、付属編成は修善寺まで乗入運転を行っていました。このあたりの設定状況を考えると、今の185系「踊り子」そのままという感じですね。


急行「伊豆」と言えば、153系が定番で、多客臨で155系や167系が使用されました。
そんな急行「伊豆」に一大転機が訪れたのが昭和56年3月のことでした。
153系の老朽化を見込んだ上で新製車を投入。そのコンセプトは特急運用を基本としながらも、153系が間合い運用していた普通列車までカバーしてしまおうというもの。それまでの国鉄では、特急車両を急行や普通列車に使うなど有り得なかったんです。

153系の置換えともなると、普通列車もカバーしていることから新製数も多く、一度に全ての車両を置き換えて特急化するのは困難です。そのため、昭和56年3月に第1編成誕生以来、新製毎に徐々に置き換える間、急行運用のままの「伊豆」に使用されるようになったのです。



昭和56年5月 東海道本線 東戸塚~戸塚間にて



昭和56年9月 東海道本線 品川駅にて




昭和56年9月28日 東海道本線 戸塚~保土ヶ谷間にて



昭和56年9月28日 東海道本線 戸塚~保土ヶ谷間にて


185系の車両を使った急行は、他にも高崎・上越スジで「ゆけむり」「草津」「あかぎ」がありましたが、この「伊豆」だけは「急行」とせずに、ちゃんと愛称名が用意されたのです。

これらの写真は、殆どがEF58や特急「あまぎ」を撮る時のついででした。でも、今となっては貴重な写真です。

特急「踊り子」の誕生は昭和56年10月ですので、この形態の「伊豆」はわずか半年間のみの運行ということでした。その割には良く撮っていたなぁという印象です。

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